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アレルギー

花粉症などアレルギーの症状が夜に悪化するワケ

花粉症などのアレルギー疾患について、症状の出方が時間帯によって異なるメカニズムを、山梨大医学部の中尾篤人教授(免疫学)の研究チームが解明したそうです(Biological clock dysfunction exacerbates contact hypersensitivity in mice)。



目や鼻、皮膚などの免疫細胞が、アレルギー反応を引き起こす物質の分泌量を、時間帯によって調整しているという内容で、マウスを使った実験で分かった、という研究です。

鼻炎、喘息、蕁麻疹などの症状が夜間から朝方に悪化することが多いのは、体内時計が関係している、との説が以前にも発表されていましたが、今回はそのメカニズムの一端が解明されたようです。続きを読む

稀少疾患などの症例集−ザ!世界仰天ニュース

以下は、仰天ニュース系の症例を扱ったものを記しています。
ザ!世界仰天ニュース」からの内容を、医学的な解説を交えて紹介しています。

稀少な遺伝性疾患や、代謝・内分泌疾患など、実際にあった症例を再構成し、分かりやすく説明されております。医学書の平板な説明よりも、こうした番組の再現VTRなどで、驚きをもって勉強したことの方が、記憶に残りやすいという利点もあると思われます(たしかに、大袈裟にしている面も否めませんが)。

2009.05.06付記
以下のように、それぞれの掲載月ごとに分類して並べました。下にいくほど、掲載年月が新しくなっています。

2009.09.09付記
「ザ!世界仰天ニュース」の掲載内容は、以下のページに分けました

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子供の染毛剤使用で、皮膚炎やアレルギーが起こりやすい理由

東京都生活安全課が昨年10月、12歳以下の子供を持つ親を対象に実施したアンケート調査(有効回答数1146)によると、子供の髪の毛を染めた経験がある親は4・1%で、初めて染めた年齢は4、5歳をピークに未就学児が63%を占める。

髪の毛を染めるには、ヘアスプレーなど「染毛料(化粧品)」で一時的に色を変えるか、色持ちが長期間続く「染毛剤(医薬部外品)」を使うかの、2種類の方法がある。頭皮のトラブルは主に後者の染毛剤が引き起こすが、都の調査では染めた経験のある子供の8割以上が染毛剤を使用していた。
 
染毛剤は、主にメラニン色素を壊す脱色剤と、脱色と化学染料の浸透を同時に行う酸化染毛剤に分けられる。生活安全課によると、脱色剤に含まれる過酸化水素は皮膚や目に刺激が強く、酸化染毛剤に入っているパラフェニレンジアミンはぜんそくや腎臓障害、アナフィラキシー(急性アレルギー反応)を発生させる可能性もあるという。
 
いずれも初回は問題なくても、繰り返し使うことでかぶれなどのアレルギー症状が出ることがあり、症状が出れば以降はずっとアレルギー体質が続く恐れがある。子供は皮膚が弱く、免疫機能が完成されていないため、大人よりも肌のトラブルが起きる危険性が高いという。

問題の多い子供の染毛だが、即効性のある対策は難しいのが現状だ。
都がアンケートと同時期に市販の染毛剤・脱色剤35商品を購入して表示を調べたところ、「幼少児への使用禁止」を記載していたのは15商品だけだった。都では今年3月、「日本ヘアカラー工業会」に対し、全商品に幼少児使用禁止の注意書きをつけるように要望した。
(子供の毛染め、ご用心! 炎症・ショック症状の恐れ)


染毛剤(カラーリング剤)の主成分は、パラフェニレンジアミンなどの酸化染料で、使用時に過酸化水素水と混合することにより酸化発色し、髪を染めます。同時に、過酸化水素による脱色(毛髪中のメラニン色素を破壊)が起こるため、染料の配合濃度に応じて「白髪染め」から「おしゃれ染め」まで、色調の異なる染毛が可能となっています。

第1液といわれているのは、パラフェニレンジアミンなどの芳香族アミン、修正剤、アンモニア水、酸化防止剤、油性成分、界面活性剤などを含んだ液体です。第2剤は過酸化水素とトリートメント剤が入っていることが多いようです。

こうした液体において、酸化染毛料(ジアミン系染料)には、パラフェニレンジアミン・フェニレンジアミン・アミノフェノールなどの発色剤と、染めあがりの色合いに変化をつけるための修正剤としてメタアミノフェノール・メタフェニレンジアミンなどが含まれ、さらに、着色成分としてのニトロ化合物も含まれています。これらの化学物質は、発がん性が指摘されているものです。

さらに、ジアミン系の酸化染料は、体質により皮膚アレルギー反応(接触性皮膚炎)を起こすことがあります。重篤な場合では、喘息や腎臓障害、アナフィラキシー(急性アレルギー反応)を起こしてしまうこともあるそうです。さらに、汗とともに染料が流れ、目に入ってしまい角膜剥離が起こった、などの障害も起こりうるようです。

ある程度の年齢になり、自己判断でする分には良いかもしれませんが、子供の内は避けた方がよさそうです。親御さんは、是非とも安全性の面を考慮して、お子さんに染毛なさるのは控えていただいた方が良さそうです。

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ハウスダストも除去できる掃除機発売?

三洋電機は9日、室内の空気がきれいになるサイクロン式掃除機「エアシス」を9月1日に発売すると発表した。アレルギー疾患などで部屋の空気に敏感な消費者を主なターゲットに、年間5万台の販売を目指す。希望小売価格は13万1250円。

排気の速度を従来品の約3分の1にすることで、室内のほこりが舞い上がるのを抑制。床面のほこりは、マイナスイオンと結合させてフィルターでほとんど取り込むため、排気は吸い込んだときよりきれいになるという。掃除機がけの後に10分間、空気を清浄する機能も付け、微粒のほこりをさらに吸い込めるようにした。
(空気もキレイにする掃除機 三洋電機が9月発売)


ハウスダストとは、室内塵のことで、アレルギーを引き起こすいくつかのアレルゲンが混合したものです。ペットなどの動物やヒトの皮屑(フケ)、カビ、ダニ、および細菌などが混ざったものですが、ハウスダストアレルギーと言った場合、その実態の多くがチリダニの仲間の虫体および糞などが細かく崩壊したものに対するアレルギーであることが多いとされています。

多くがダニアレルギーであるといわれています。チリダニは、140種類におよぶといいますが、アレルゲンとして重要なのはコナヒョウヒダニとヤケヒョウヒダニ、シワダニなどが多いとされています。

ハウスダストを減らすには、とにかく掃除をこまめにすることが重要であるとされています。粉塵を巻き上げないような方法での掃除が推奨されます。他には、換気をよくすることや、布団はよく干してその後、掃除機で吸い込む(乾燥したあとは、ダニの死がいやフンを掃除機で吸い込む)ことなどが対策としてあげられます。

掃除機は、せっかく吸い込んだホコリを排気で再びまき散らしてしまうことが多いといわれていますが(フィルター効果が高いものもあるようです)、上記の商品が登場したことで、変わっていくのではないでしょうか。

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