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ダイエット

過度の肥満は、亡くなってからも迷惑?

オーストラリアで5日に発表された2件の調査では、同国の主要都市以外の人口の3分の2以上が太り過ぎもしくは肥満であり、検視の現場において極度に肥満体型の死体が安全上の問題を引き起こしていることが分かった。

学術誌「メディカル・ジャーナル・オブ・オーストラリア」に掲載された調査によると、同国の地方部では、男性の約75%、女性の64%が太り過ぎだった。オーストラリア全体では人口約2100万人のうちの320万人前後が肥満とされており、これと比較すると極めて高い比率。

同調査を率いたエドワード・ヤヌス教授はこの問題について、食事の改善や運動量の増加など、緊急な対応が必要だと警鐘を鳴らしている。

一方、別の調査で病理学者らは、肥満体型の死体は動かすのが大変で、標準サイズの台車などには危険なほど重いとし、検視の現場には新たに「頑丈な」施設が必要だと述べた。

同調査では、これら肥満体型の死体が過去20年で2倍に増えたとし、現在では「運搬上の大きな問題」かつ「職業安全衛生面での深刻な課題」になっていると指摘している。
(オーストラリアの検視施設、肥満死体の取り扱いに苦慮)


現在、成人においては(乳幼児ではBMIはKaup指数と呼ばれ、18.0以上が肥満傾向とされる)体重による肥満診断として、BMIが頻繁に用いられています。日本肥満学会基準によると、BMIが、25.0以上29.9以下なら肥満度I、30.0以上34.9以下なら肥満度II、35.0以上39.9以下なら肥満度III、40.0以上なら肥満度IVと分類されています。

肥満は数多くの疾患のリスクファクターとなります。特に、皮下脂肪型よりも内臓脂肪型(腹部CT上、内臓脂肪と皮下脂肪の比が0.276以上で診断)のほうが、合併症の頻度は大きくなるといわれています。

高脂血症や高血圧、動脈硬化を引き起こし、動脈硬化は虚血性心疾患、脳卒中などの原因にもなります。また糖尿病によって、糖尿病性腎症、網膜症、末梢神経障害などを起こすリスクも上がります。現在、国内では透析導入の最多である原因は、糖尿病性腎症となっています。

多くのリスクをもち、さらには遺体の重さで迷惑をかけてしまうとは…ダイエットは自分のためにも、他人のためにもなるようです。

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肥満になるのを決めるのは遺伝子より友人関係−。友人が肥満になると、自分も肥満になる可能性が高くなり、肥満は友人から友人に感染する、との興味深い調査結果を米ハーバード大医学部などの研究チームがまとめ、米医学誌に発表した。

調査結果によると、配偶者が肥満である場合、自分も2〜4年以内に肥満になる可能性は、そうでない場合に比べ37%高く、兄弟が肥満の場合は40%、友人が肥満の場合は57%それぞれ高かった。お互いを親友と考えている場合、肥満となる可能性はさらに高まった。この傾向は肥満の親友が遠隔地に住んでいて滅多に会えない状況でも変わらず、親しさを感じる度合いが低いと、あまり影響を受けないことも分かった。

同じ食生活を送っているはずの夫婦間より、友人間の“肥満感染度”が高い理由について、研究者の1人は、人は友人の考え方や行動に、より強い影響を受ける傾向があり、「友人が太っていると肥満への許容度が増すからではないか」と解説している。

さらに、逆もまた真なりで、友人や家族がやせるとその本人もやせる傾向が高くなり、ダイエットも単独で行うより、友人同士で取り組むほうが効果があるという。

この研究は1971年から2003年までの32年間にわたり、米東部の約1万2000人の住民を対象に行われた心臓病に関する調査データを基に行われた。住民の家族や友人も調査対象に含まれていたことから、今回の結果を導き出せたという。
(太ったのは遺伝子でなく友人のせい!? )


肥満の生じやすい家系や、いくら食べても太りにくい人というのは、確かに存在します。これは、遺伝的要因の存在があると考えられています。

20世紀終わりに、レプチンというホルモンがエネルギーの消費増加と食物摂取量低下をもたらすという発見がなされ、肥満遺伝子の発見例として話題になりました。レプチンとは、脂肪組織によって作り出され、エネルギーの取り込みと消費の制御に重要な役割を果たす16kDaのペプチドホルモンで、食欲と代謝の調節を行っています。

また、体内に痩せる傾向に働く遺伝子があることがわかっており、β3アドレナリン受容体が関係あると考えられています。β3アドレナリン受容体は、おもに白色脂肪組織と褐色脂肪組織の細胞表面に存在しています。働きとしては、アドレナリン(エピネフィリン)の刺激を受ける役割をしています。

このβ3アドレナリン受容体に変異があるとアドレナリンの刺激を受けることができなくなってしまいます。また、脳の満腹中枢から出る刺激も受け取れなくなり、褐色脂肪組織にも、満腹中枢からの刺激が伝わらないために、エネルギーがうまく消費されず肥満につながります。つまり、β3アドレナリン受容体の遺伝子に変異があると、「基礎代謝量が低い」体になってしまうというわけです。

こうした遺伝的な要因もあるかと思いますが、友人が肥満の場合、太りやすくなると言う結果が出たようです。食生活がより影響されやすい、夫婦よりも太りやすいというのは興味深いです。

また逆に、ダイエットも単独で行うより、友人同士で取り組むほうが効果があるとのことです。「朱に交われば赤くなる」といった諺は、体型にもあてはまるようです。

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ダイエットのカギは、最初の1週間?

米メリーランド州ボウイのケリー・ローズさん(48)は150Kgあった体重を3年余りで半減させ、以後、70キロ台前半を維持している。太ったのは若いころ、男性に好色の目を向けられたせいだという。
 
「ハイティーンのころ、大人っぽい体になったと複数の男性に言われ怖くなった。自分を守るために食べた。太ってしまえば、目を向ける男性はいない」とローズさん。「emotional eater(感情に突き動かされて食べる人)」だったという。

中年になって高血圧、高脂血症、糖尿病の兆候があらわれた。医師に「体重を落とすか、生涯慢性的な病気に悩まされるかのどちらかだ」といわれ、一晩泣いた。2000年11月、ダイエット教室に通い始め、最初の1週間で7キロの減量に成功した。
 
「いきなりの7キロ減が励みになった」とローズさん。ウオーキングなどの運動を欠かさず、甘い物や脂の多いものは避け、食べたもののメモをとるようにした。04年2月14日に目標の72キロを達成。その少し前に45歳で初めて結婚した。

ローズさんはもはや、男性の目にたじろいだかつての弱い女性ではない。「できないと思っていたことができた。いろいろなことに自信が持てるようになった」と話している。
(体重150キロの肥満を半減、カギは最初の1週間)


最初の内に「達成感」「成功のうれしさ」がないと、なかなか続かないというのは分かる気がします。「成功体験」があるからこそ、努力が続けられるのではないでしょうか。

同様のことが、"ビリーズ・ブートキャンプ"にも通じるように思います。あれが月に20万セット売れ、大ヒットを飛ばしたのは、非常にハードな内容ですが、一区切りごとにビリーさんが「辛いときこそが頑張りどころだ」「あと1回だけ頑張れ」「グッジョブ」などと言って、最後には決めの「ビクトリー!」で達成感を与えてくれる。

目標体重などを設定してダイエットを始めても、意志が相当強くないと続けることは難しいでしょう。なかなか体重が減らず、好きなモノも食べられず、イライラがつのるだけ…ダイエットを続けるためにも、何か「達成感」が必要なのでしょう。

達成感…といっても、なかなか漠然としていてむずかしいと思われますが、周囲の人たちが「痩せたね」「効果が出てきた」と言ってあげるだけでも、励みになるのではないでしょうか。ですので、周囲のご家族の方たちも、投げ出しそうな人には、続けられるように優しい言葉をかけてあげられてはいかがでしょうか。

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「整形・脂肪吸引は本当に必要?」 ビューティーコロシアムが話題に

保健師が励ましてくれる 「減量ソフト」を開発−日立

日立製作所は24日、減量を長く続けるのに有効なソフトウエアを開発したと発表した。毎日の行動や体重変化をパソコンに記録、インターネットを通じて保健師から激励やアドバイスを受け取れる。対話型なので長続きしやすく、生活習慣病の原因となるメタボリック症候群の克服につながるとみている。社員の健康管理を進める企業などを対象に、来年度にも製品化する。
 
身長や体重などの基本情報を入力すると、減量に必要な削減カロリーをソフトが自動的に計算。算出したカロリーは「1日30分歩く」「間食を3分の1する」など具体的な達成目標に換算して表示する。
(日立、減量に有効なソフトを開発・ネットを通じ保健師が激励)


最近、何かとよく聞く"メタボリックシンドローム"とは、内臓脂肪型肥満(内臓肥満・腹部肥満)に高血糖・高血圧・高脂血症のうち2つ以上を合併した状態です。

WHO、アメリカ合衆国、日本では診断基準が異なりますが、要は生活習慣病の三大要素(高血圧・糖代謝異常・脂質代謝異常)と内臓脂肪蓄積型肥満(いわゆるリンゴ型肥満)に密接な相関があり、特に内臓脂肪が「主犯」であるという考えで、WHOが『代謝症候群』という名称と、その診断基準を発表したことにより一般に知られるようになったようです。

日本の診断基準としては、以下のようになっています。
・内臓脂肪型肥満:臍レベル腹部断面での内臓脂肪面積100cm²以上とする(腹部CT撮影等により内臓脂肪面積を求める)。
ただし内臓脂肪面積を直接測定することは健康診断や日常臨床の場では容易ではないため、腹囲の測定により代用し、男性85cm以上、女性90cm以上を内臓脂肪型肥満と診断する。

この項目に加えて、以下の項目の中から2つ以上当てはまるものがメタボリックシンドロームである。

・高血糖:空腹時血糖110mg/dL以上

・高血圧:収縮時血圧130mmHg以上か拡張期血圧85mmHg以上のいずれか、又はいずれも満たすもの

・高脂血症:血清中性脂肪150mg/dL以上か、血清HDLコレステロール値40mg/dL未満

治療としては、進行防止・解消を目的に食事療法による摂取カロリーの適正化と、脂肪燃焼を促す目的での運動療法が基本となります。

一人では難しいことや面倒くさいということでなかなか続かないことでも、誰かに評価されていることやグラフで毎日の経過が追えたりすれば、少しは長く続けることが出来るのではないでしょうか。

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