中国で今夏、若者40人を対象に、インターネット依存症を治療するための実験的なキャンプが行われることが分かった。7日付のチャイナ・デーリーが伝えた。

10日間の日程で行われる同キャンプには、心理テストや審査を受けた14─22歳の若者が参加を予定している。中国国内における18歳未満のインターネット利用者2000万人のうち、全体の13%に相当する約260万人がネット依存症として分類されているという。

参加者は同キャンプで、うつ状態や不安、対人関係を嫌う傾向、パニック症状などについて治療を受ける見通し。

北京近郊にあるネット依存症の治療センターでは、オンラインゲームなどに依存している子どもたちを対象にセラピーと軍事訓練を組み合わせた治療を行っており、今回のキャンプはこれよりもやや穏やかな試みとなる。
(中国で今夏、若者向けのネット依存症治療キャンプ)


この問題はNEWS ZEROでも取り上げられており、寝食を忘れるようにネットゲームにハマってしまった少女がインタビューに答えていました。家族関係が悪く、ネットに没入することでそのことを忘れたかった、とのこと。

中国では「ネット依存症」は深刻化しており、利用者に連続5時間以上ネットゲームを続けさせたプロバイダーには、罰則を設けることも検討されているそうです。

このキャンプでは、既に治療が試みられており、規律の下に規則正しい生活を送ることへの矯正トレーニングを受けていました。映像を見る限りでは、鉄柵(檻のような印象を受けた)が設置されており、自由な行き来は難しいような建物の印象でした。

ですが、この問題は一国だけでなく、米医療情報学会(AMA)が、ビデオゲーム中毒を精神障害に分類することを提言していることからも、誰しもがハマってしまう可能性があることが示唆されています。

そもそも依存症とは、精神に作用する化学物質の摂取や、ある種の快感や高揚感を伴う特定の行為を繰り返し行った結果、精神的、肉体的にそれらの刺激なしにはいられなくなった状態のことです。アルコールなどと同様に、ネトゲも精神的な依存性をもっている、と言えなくもないのではないでしょうか。

他人事、と言っては居られないようです。

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