1964年東京五輪のバレーボール女子で金メダルを獲得し、“東洋の魔女”と呼ばれた日本代表で主将を務めた中村昌枝(なかむら・まさえ)さん=旧姓河西(かさい)=が3日午前0時半、脳出血のため都内の病院で死去した。80歳だった。葬儀は近親者で行う。2020年東京五輪の招致活動にも参加した中村さんは、7年後の聖火ランナーにも意欲を示していたが、大役を務めることはかなわなかった。

64年東京五輪で日本中に歓喜を運んだ“東洋の魔女”の司令塔が、20年東京五輪開催が決まってから1カ月足らずで、この世を去った。3日午前0時半、中村さんが死去。親族によると、ここ数カ月は腰椎骨折のため療養、リハビリを行っていたが、1日夕方に脳出血を発症。そのまま帰らぬ人になった。
(“東洋の魔女”主将 中村昌枝さん急死 聖火ランナー意欲も)

脳出血を発症した有名人


宮川大助さん
山田規畝子さん
牧伸二さん
井上梅次さん
竹脇無我さん
桜金造さん

脳出血とは


脳出血とは、何らかの原因によって脳の動脈が破れて出血し、脳実質内に出血(血腫)を形成したものです。微小動脈瘤の破裂が起こり、それに続いて二次的に発生する静脈破綻などが原因となって脳出血を起こします。

以前は日本での発症率が、欧米諸国に比べて高い傾向にありましたが、生活環境の変化や高血圧管理の普及とともに、減少しつつあります。全体の発生数および重症例は近年明らかに減少傾向にあります。年齢別発症率では、60〜70歳代にピークがあり、男性に多いという特徴があります。

脳出血を発症しやすい方としては、高齢、性別(男性)、高血圧、飲酒、血清低コレステロール値などの因子をお持ちの方です。また、最近では抗凝固療法、抗血小板療法なども重要となります。さらに、高血圧などを伴わない脳内出血では、もやもや病、アミロイド脳症、転移性脳腫瘍、血管腫などが考えられます。

原因としては、高血圧性脳出血が60〜80%であるといわれています。その他、脳動脈瘤、脳動静脈奇形、血管腫、脳アミロイド血管障害、脳腫瘍、出血性素因などがあります。

高血圧症以外明らかな原因病変がない出血では、部位別頻度で被殻40〜60%、視床20〜30%、脳葉、小脳、橋が各々5〜10%となっています。被殻出血では、対側の片麻痺、言語障害(失語症、構音障害)、眼症状(病巣を睨む共同偏視)が特徴的です。

特に若年者の出血では、脳動静脈奇形などが疑われます。脳葉出血や小脳出血をきたし、血管撮影でも確認できない脳動静脈奇形が出血源となる例も多いといわれています。

脳動脈破裂は突発性頭痛で発症する例が多いです。動脈瘤が脳組織に癒着、埋没するような形態の場合、出血はくも膜下出血よりも脳内出血が主体となります。中大脳動脈、前大脳動脈動脈瘤で多くみられます。

症状としては、以下のようなものがあります。続きを読む