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ヘリコバクター・ピロリ

ピロリ菌を除菌治療していた−松本人志さん

2013年03月31日放送の「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」にて、松本人志さんがヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)を除菌していたことを明らかにしていた。

無事に除菌が成功した、とのことであった。また、前説などを行なっている準レギュラーであるライセンス・藤原一裕も除菌を行なっていたことを明かしていた。

ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)とは


ピロリ菌ことヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)は、ヒトなどの胃に生息するらせん型の細菌です。1983年バリー・マーシャル(Barry J. Marshall)らが、自らの体で菌の存在を証明したことでも有名です。HITOSI MATSUMOTO VISUALBUM “完成” [DVD]

ピロリ菌は幼児時に経口感染し、胃に数十年すみ続け、慢性胃炎を起こします。日本では40代以上の7割が感染しているといいます。日本の全人口の約50%が感染しているのではないかといわれ、年代が高い方が感染率も高いといわれています。そして、胃癌では最も重要な発がん因子であるとされています。

ヘリコバクター・ピロリの感染は、慢性胃炎、胃潰瘍や十二指腸潰瘍のみならず、胃癌やMALTリンパ腫などの発生につながることが報告されています。細菌の中でヒト悪性腫瘍の原因となりうることが明らかになっている唯一の病原体です。

ピロリ菌を見つける検査には大きく分けて内視鏡を使わない方法と、内視鏡を使う方法があります。内視鏡を使わない検査方法は、何より内視鏡検査を受けずに済む、簡単に検査が行えるという大きなメリットがあり、よく使われています。

内視鏡を用いない検査方法
1)尿素呼気試験法:診断薬を服用し、服用前後の呼気を集めて診断します。内視鏡を用いない検査では、最も精度の高い診断法です。簡単に行える方法で、感染診断前と除菌療法後4週以降の除菌判定検査に推奨されています。

2)抗体法:ヒトはピロリ菌に感染すると、抵抗力として菌に対する抗体をつくります。血液中や尿中などに存在するこの抗体の有無を調べる方法です。血液や尿などを用いて、その抗体を測定する方法です。

3)抗原法:糞便中のピロリ菌の抗原の有無を調べる方法です。

内視鏡検査では、胃炎や潰瘍などの病気があるかどうかを直接観察して調べますが、それと同時に、胃粘膜を少し採取しそれを使って検査する方法です。
 
内視鏡を用いる検査 
1)培養法:胃の粘膜を採取してすりつぶし、それをピロリ菌の発育環境下で5〜7日培養して判定します。

2)迅速ウレアーゼ法:ピロリ菌が持っているウレアーゼという、尿素を分解する酵素の活性を利用して調べる方法です。採取した粘膜を特殊な反応液に添加し、反応液の色の変化でピロリ菌の有無を判定します。

3)組織鏡検法:胃の粘膜の組織標本に特殊な染色をしてピロリ菌を顕微鏡で探す組織診断方法です。

治療法としては、以下の様なものがあります。続きを読む

ピロリ菌除菌が保険診療で受けられるようになる

胃の粘膜に感染して胃がんなどを引き起こすピロリ菌の感染による慢性胃炎について、除菌治療が保険診療として認められる見通しになったことが1日分かった。

ピロリ菌の除菌は胃がん予防に大きな効果があるとされているが、慢性胃炎からさらに進んで胃潰瘍などになるまでは保険適用されなかった。対象拡大で胃がんの発症者数を大幅に減らせる可能性がある。

1月31日に開催された厚生労働省の専門部会が、症状の軽い患者でも除菌で胃炎が改善するとの研究結果を確認、除菌に必要な複数の薬剤の適用範囲を広げることを認めた。

近く、呼気検査などによるピロリ菌感染と内視鏡での胃炎の確認だけで、除菌が保険適用されるようになる。

ピロリ菌の除菌は胃酸を抑える薬と抗生物質を組み合わせて実施。患者は1週間ほど薬の服用を続ける。除菌に失敗したら、別の薬の組み合わせを試す。

ピロリ菌は胃酸の分泌が未成熟な幼少時に口から体内に入り、胃の粘膜にすみつくと考えられているが、除菌に成功できれば再感染の恐れは低いとされている。
(ピロリ除菌の保険拡大へ 胃がん減らせる可能性)

ピロリ菌とは


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ピロリ菌ことヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)は、ヒトなどの胃に生息するらせん型の細菌です。1983年バリー・マーシャル(Barry J. Marshall)らが、自らの体で菌の存在を証明したことでも有名です。

ピロリ菌は幼児時に経口感染し、胃に数十年すみ続け、慢性胃炎を起こします。日本では40代以上の7割が感染しているといいます。日本の全人口の約50%が感染しているのではないかといわれ、年代が高い方が感染率も高いといわれています。そして、胃癌では最も重要な発がん因子であるとされています。

ヘリコバクター・ピロリの感染は、慢性胃炎、胃潰瘍や十二指腸潰瘍のみならず、胃癌やMALTリンパ腫などの発生につながることが報告されています。細菌の中でヒト悪性腫瘍の原因となりうることが明らかになっている唯一の病原体です。

ピロリ菌の検査とは


以下の様なものがあります。続きを読む

ピロリ菌:がん発症の仕組み判明 免疫細胞の酵素「AID」利用

京都大大学院の丸沢宏之助手(消化器内科)らのグループは、ヘリコバクター・ピロリ菌が胃がんを発症させる仕組みを、人やマウスの細胞実験などで明らかにした。ピロリ菌が、胃粘膜細胞をがん化するために、通常は免疫細胞にしかない「AID」と呼ばれる酵素を利用していたことを突き止めた。丸沢助手らは「細菌が原因でがんができる唯一の例。早期のピロリ菌除菌が胃がん予防に効果的だといえる」と話す。成果は2日、米医学誌「ネイチャー・メディシン」電子版に掲載される。

ピロリ菌は幼児時に経口感染し、胃に数十年すみ続け、慢性胃炎を起こす。日本では40代以上の7割が感染しているという。胃がんでは最も重要な発がん因子であることが判明していたが、具体的な仕組みは分かっていなかった。

グループは人体の免疫機能を担うAIDが、本来は免疫細胞のBリンパ球にしかないはずなのに、慢性胃炎を起こした細胞に多く現れていることに着目。ピロリ菌を人為的に感染させた胃粘膜細胞にはAIDが多く現れ、重要ながん抑制遺伝子を変異させるなど、がん化する一連の仕組みを確認した。AIDの働きを抑制するなどの新治療法開発の道も開けそうだという。
(ピロリ菌:がん発症の仕組み判明 免疫細胞の酵素を利用)


ピロリ菌ことヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)は、ヒトなどの胃に生息するらせん型の細菌。1983年 オーストラリアのロビン・ウォレン(J. Robin Warren)とバリー・マーシャル(Barry J. Marshall)により発見されたことは、CMにもなり有名でしょう。

胃の内部は胃液に含まれる塩酸によって強酸性であるため、従来は細菌が生息できない環境だと考えられていたが、ヘリコバクター・ピロリはウレアーゼと呼ばれる酵素を産生しており、この酵素で胃粘液中の尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解する。このとき生じたアンモニアで、局所的に胃酸を中和することによって胃へ定着(感染)している。この菌の発見により動物の胃に適応して生息する細菌が存在することが明らかにされた。

ヘリコバクター・ピロリの感染は、慢性胃炎、胃潰瘍や十二指腸潰瘍のみならず、胃癌やMALTリンパ腫などの発生につながることが報告されている。細菌の中でヒト悪性腫瘍の原因となりうることが明らかになっている唯一の病原体である。

今回の研究結果では、その癌が起こるメカニズムが解明されました。
人体の免疫機能を担うAIDが、本来は免疫細胞のBリンパ球にしかないはずなのに、慢性胃炎を起こした細胞に多く現れていることに着目。結果、AIDが癌抑制遺伝子を変異させることを明らかにした。AIDの働きを抑制するなどの新治療法開発の道も開けるそうなので、胃癌の発症率低下や治療成績向上が期待できそうです。
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