ヴォーカルの兒玉怜の適応障害により活動を休止していた彼らにとって久々のライヴということで、当日は2500人のファンが集まり、会場は超満員。異様とも思える盛り上がりを見せたのはもちろん、ステージ上に立つメンバーを目の当たりにして、感極まるオーディエンスも。

また、そんなKannivalismもファンの想いに応えるかのように、アンコールでは初期(怜と圭がbaroqueとして活動を始める前のKannivalism)の名曲「大好き」を披露したりと、まさにバンドとファンが素敵な時間を共有している姿がそこにはあった。

さらに、ヴォーカルの兒玉怜が適応障害による壮絶な実体験を明かした著書『鬱病ロッカー』(ランダムハウス講談社)も初版の1万5000部を完売し、増刷決定。11月に緊急発売した新曲「life is」はオリコンで初登場22位にランクインした。
(Kannivalism、2年3ヶ月振りのステージで完全復活)

適応障害とは


適応障害とは、環境変化や心理社会的ストレスにより、家庭・学校・職場などでの目的に合った行動が困難となったり、自らの心理的満足が得られなくなった状態を指します。

そのような不適応の結果として、情緒面や行為の上で特有の症状を示す精神疾患の一範疇として定義されています。すなわち、対人関係や仕事の問題、災害、移住などのストレス因子への曝露によって、抑うつ気分、不安、苦悩、緊張、怒り、日課の遂行ができなくなる、非社会的行動などの症状が出現します。

そもそも、(精神医学における)適応とは、人が生活状況の変化あるいは不慣れな課題に際して、自らの要求の変化および環境条件の選択などにより、葛藤や不安を最小限にとどめながら効果的に生活様式を変える機制、と説明できると思われます。こうした適応は、遭遇する状況や課題のほか、個人の性格、知的能力、生活経験および価値体系により可能か不可能かが分かれてくると思われます。

不適応の結果、精神症状の発現には個人の脆弱性だけではなく、ストレス因子の存在が必須であり、症状はストレス因子が消失すれば数ヶ月程度の期間をおいて消失することが多いです。

適応障害の診断基準は、DSM-?による診断基準によると、
1.ストレスとなる出来事から3ヶ月以内に精神面や行動面に異常があらわれている。
2.次のどちらかが当てはまる。
i)そのストレスになるような出来事にさらされると、予想よりもはるかに強い苦痛を感じる。
ii)社会、仕事または学業の面で支障がある。

3.ストレスからくることは明らかだが、不安障害や感情障害など他の精神障害の判断基準を満たさない。また、精神遅滞や人格障害が悪化したためにおこったものでもない。
4.死別が原因でおこった反応ではない。
5.そのストレスがなくなれば、症状は6ヶ月以内に消失する。


このようになっております。このような診断基準やうつ病などの疾患との鑑別を考え、診断していきます。

適応障害の治療


適応障害の治療としては、以下のようなものがあります。続きを読む