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勃起不全

ED治療用コンドーム開発−英医薬品メーカー

英医薬品メーカーのフューチュラ・メディカルは9日、同社が新たに開発したコンドーム「CSD500」を使用することにより、勃起能力が高まり、性交時間も長くなるとの調査結果を発表した。

108組の健康な男女を対象に行った同製品の使用テストにより、通常のコンドームに比べ、男性の勃起能力が高まったほか、性交時間もより長くなることが統計的に証明されたとしている。

このコンドームの先端には、動脈を拡張させ、男性器への血流を増やす効果があるゼリーが注入してある。

同社のジェームズ・バーダー最高経営責任者(CEO)はロイターに対し、これまでに実施した市場調査では、同製品に対する関心が非常に高いことが示されていると説明。「現在コンドームを使用している人の最大80%がこの製品を試すことに興味があり、さらに重要なことは、現在コンドームを使用していない人の49%が、勃起維持のために同製品を使用することに関心を持つ」と話した。
(英医薬品メーカー、勃起能力を高める新製品に自信)


以前はインポテンツImpotenzと呼ばれていましたが、蔑称的な意味を含むとのことで、ED(erectile dysfunction) と呼ばれるようになりました。

陰茎の勃起は、副交感神経に依存していますので、末梢神経障害、心因性、脊髄損傷などが原因となることがあります。この勃起機能の低下を勃起不全といいます。ストレスなどで一時的に陥ることもあり、また糖尿病など特定の病気によってや、年齢を重ねるに従い勃起不全となる率も高くなるそうです。

治療薬として、バイアグラ(クエン酸シルデナフィル)があります。これは、もともと狭心症の治療薬として研究・開発が始まったことは有名な話ではないでしょうか。第1相臨床試験において、狭心症への効果は僅かでしたが、勃起を促進する作用が認められ、ED改善薬として販売されるようになりました。

ただ、心臓病の治療に用いるニトログリセリン等の硝酸塩系薬剤と同様のものであるため、副作用として血圧の急激かつ大幅な低下や、心臓への酸素供給に支障をきたす狭心症などがあらわれることがあります。

上記のような製品ならば、原則として使用禁忌となる人はいないように思います(装着できるかどうかは問題となるかもしれませんが)。同時に、STDなどの安全性にも配慮でき、流通されるようになれば、大きな意義があるように思われます。

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「男性はキュウリを目指すべき」…EDの4段階表示

シンガポールの保健団体と医薬品会社は、男性器の勃起不全の度合いを示すために、独自の4段階表示の採用を呼び掛けている。キュウリ、皮付きバナナ、皮なしのバナナ、豆腐の4段階。

英国の性問題セラピスト、ビクトリア・リーマン氏は記者会見で「男性はこれを目指すべきです」とキュウリを手にしながら語った。

この4段階表示は科学的な測定を意味するものではなく、患者に対してあくまで参考として質問されるもの。ただ、どこの医療機関にもまだ採用されていないという。
(勃起不全の4段階表示、シンガポールで提唱)


そもそも勃起のメカニズムは、以下のようなものです。
性的に興奮すると、副交感神経を通じて血流が調節され、静脈洞に血液が貯留され、静脈閉鎖機構というものの働きによって流れ出しにくくなります。これにより、海綿体は血液が満ちて大きく膨張して硬くなります。したがって、陰茎全体も硬く大きくなり、これを陰茎の勃起と呼びます。

性的な興奮は、脊髄→骨盤神経→骨盤神経叢→陰茎海綿体神経という順に伝えられます。

この血管系および神経系の両方のメカニズムを受けて、勃起は起こります。
このメカニズムのどこかに、異常が起こることで器質性のEDが起こるワケです。他にも、"精神的な問題"で起こる心因性のEDもあります。

わかりにくい"硬度"の指標を、単純化して患者さんにも理解しやすいものにすることは、自分のEDの程度を知ることができることに関して、大変意味があることではないでしょうか。問診でも、医師−患者さん間で容易に相互理解できそうです。

でも、ちょっと「皮なしバナナ…」とか言うのは気恥ずかしい気も…。

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