タレントの友寄蓮さんが、ご自身の「急性リンパ性白血病」との闘病を語っておられました(高2で白血病、1年4カ月間の入院生活…18歳タレントが闘病語る)。

タレントの友寄蓮(ともよせ・れん)さんは高校2年生のとき、急性リンパ性白血病と診断され、通常より長い約1年4カ月間の入院生活を送った。

今年3月には抗がん剤治療も終了する。闘病経験を語ることで、同年代に命を守るとは何かを考えてもらいたいという。

平成23年9月頃、咳が止まらない、風邪のような症状が始まりました。体もだるく、近所の病院で受診したら、「風邪」。でも、息切れして階段が上れない、鼻血が一日中、止まらない、試験中のような大切な場面で気を失うように寝てしまう。こんな状況で別の複数の病院に行っても、やはり風邪との診断でした。

よく知る小児科で受診するとすぐに採血検査をしてくれて。結果は、芽球(がきゅう)(白血病細胞)が33%(正常の場合は検出されない)、母から「大きな病院へ行く」とだけ言われたんです。風邪でこんなに体調がつらいなんて私がおかしいのかとも思っていたので、ようやく原因が分かるんだと安心感もありました。

急性リンパ性白血病は、遺伝子の突然変異により、癌化してしまったリンパ系前駆細胞(リンパ系幹細胞/前駆細胞)が原因で起こります(癌遺伝子の活性化や癌抑制遺伝子の不活性化も伴って腫瘍化します)。急性リンパ性白血病とは、このように生じた白血病細胞が、分化・成熟が障害されて著しく増える造血器腫瘍です。

骨髄で増殖しつづけた白血病細胞は、次第に正常造血幹細胞による造血を抑制し、増殖したリンパ系の芽球は末梢血を循環し始めます。結果、全身の臓器に浸潤する血中、さらには諸臓器に浸潤するようになります。こうした状態になると、骨髄不全による感染症や出血、さらに臓器不全を生じ、死に至る可能性もあります。

症状は、正常造血幹細胞による造血が抑制されることによって起こってきます。
つまり、
・赤血球減少:貧血症状(息切れ、動悸、倦怠感、顔面蒼白など)
・好中球減少:発熱(感冒症状の遷延化)
・血小板減少:出血症状(点状出血,紫斑,口腔粘膜・歯肉出血,性器出血)

などが多いと言われています。他にも、脾腫、肝腫、リンパ節腫大のほか、髄膜浸潤による髄膜刺激症状や中枢神経白血病による頭痛なども時にみられます。続きを読む