医療相談室に、長年の咳でお悩みの方の相談が掲載されていました。
この相談に対して、横浜市立みなと赤十字病院 アレルギーセンター長である中村陽一先生は、以下のようにお答えになっていました。

咳喘息とは、喘鳴が明らかでなく、咳嗽のみを症状とする喘息を指します。病態や治療は慢性の喘息と同じであり、気道反応性の亢進(気道過敏性)が診断の根拠となります。喘鳴(「ヒューヒュー」「ゼェーゼェー」という音が、聴診器を使わずに聞こえる状態)が明らかでなく、咳のみを症状とする喘息のことです。
胸部X線所見や肺機能検査が正常で、慢性の咳嗽を認める疾患として気管支喘息の頻度が高いことから、「咳喘息」と呼ばれます。治療などは、いわゆる喘息と同じであり、慢性の咳を認める疾患として、特に気管支喘息の頻度が高いことから"咳"喘息といわれています。
くしゃみ、鼻水、鼻づまり、喉の痛み、発熱などのかぜ症状にせき(咳嗽)を伴っても、通常はかぜ症状の改善と同時に、1週間以内に治まります。しかし、せきだけが長引き、場合によってはますます強くなり睡眠に障害があったり、女性はせきとともに尿がもれたりすることがあります。2ヶ月以上続くと、慢性咳嗽と診断されます。
特徴的なのは気道過敏性といって、健康な人では問題にならないほどの軽微な刺激で、咳き込んでしまうなど、症状が出現することです。原因として多いのは、運動やなどで、他にも煙草の煙、香水などのニオイ、ストレスなどです。
せき喘息は、ヒューヒュー、ゼーゼーいう喘息の前段階で、多くは喘息と同じ治療(気管支拡張薬と吸入ステロイド)で改善します。アトピー咳嗽は、喉のイガイガ感や痰のひっつき感を伴いますが、アレルギー治療に使う抗ヒスタミン薬や吸入ステロイドで治療できます。
治療としては、以下の様なものがあります。続きを読む
20年以上前から、むせるほどの突発的なせきに悩まされています。数年前にハウスダストのアレルギーがわかりましたが、ほこりのない浴室でもせきが治まらないことがあります。(38歳女性)
この相談に対して、横浜市立みなと赤十字病院 アレルギーセンター長である中村陽一先生は、以下のようにお答えになっていました。
咳喘息の可能性

せきの主な原因は、ウイルスや細菌などの病原体によって引き起こされる、風邪や急性気管支炎などの感染症です。ただし、長い場合でも3週間程度でおさまります。
ご質問者のように、数年にわたり長期間続くせきを繰り返す場合は、感染症以外の原因が考えられます。可能性が高いのは、せきぜんそくです。
せきぜんそくは、気管支ぜんそくのように「ヒュウヒュウ」「ゼイゼイ」といった呼吸音や息苦しさがなく、「せき」だけが目立ちます。原因は気管支粘膜の慢性的な炎症であり、治療をせずに放置すると重症化し、3人に1人は気管支ぜんそくに至ります。
ダニやハウスダスト、カビ、ペットの毛などに対するアレルギーは、ぜんそくの重要な原因となります。ただし、アレルギーとは関係なく、風邪やたばこ、室内外の温度や湿度の変化などでも、せきが誘発されることがあります。
咳喘息とは、喘鳴が明らかでなく、咳嗽のみを症状とする喘息を指します。病態や治療は慢性の喘息と同じであり、気道反応性の亢進(気道過敏性)が診断の根拠となります。喘鳴(「ヒューヒュー」「ゼェーゼェー」という音が、聴診器を使わずに聞こえる状態)が明らかでなく、咳のみを症状とする喘息のことです。
胸部X線所見や肺機能検査が正常で、慢性の咳嗽を認める疾患として気管支喘息の頻度が高いことから、「咳喘息」と呼ばれます。治療などは、いわゆる喘息と同じであり、慢性の咳を認める疾患として、特に気管支喘息の頻度が高いことから"咳"喘息といわれています。
くしゃみ、鼻水、鼻づまり、喉の痛み、発熱などのかぜ症状にせき(咳嗽)を伴っても、通常はかぜ症状の改善と同時に、1週間以内に治まります。しかし、せきだけが長引き、場合によってはますます強くなり睡眠に障害があったり、女性はせきとともに尿がもれたりすることがあります。2ヶ月以上続くと、慢性咳嗽と診断されます。
特徴的なのは気道過敏性といって、健康な人では問題にならないほどの軽微な刺激で、咳き込んでしまうなど、症状が出現することです。原因として多いのは、運動やなどで、他にも煙草の煙、香水などのニオイ、ストレスなどです。
せき喘息は、ヒューヒュー、ゼーゼーいう喘息の前段階で、多くは喘息と同じ治療(気管支拡張薬と吸入ステロイド)で改善します。アトピー咳嗽は、喉のイガイガ感や痰のひっつき感を伴いますが、アレルギー治療に使う抗ヒスタミン薬や吸入ステロイドで治療できます。
治療としては、以下の様なものがあります。続きを読む