東京・赤坂の衆議院議員宿舎の自室で自殺を図って心肺停止状態となっていた松岡利勝農水相は28日午後2時ごろ、死亡が確認された。
 
松岡農水相は同日正午すぎ、宿舎の自室のドアにひもを掛けて首を吊っているのを訪れた秘書と警護の警護官(SP)が発見し119番通報,東京・信濃町の慶応大病院に運ばれていた。東京消防庁などによると松岡農水相は発見時、意識不明状態だったという。
(首吊りの松岡利勝農水相、死亡)


うつ病の怖い点は自殺との深い関係にあります。ここ数年、自殺は増加傾向にあり、年間自殺者は3万人を超えてしまいましたが、自殺者の大半はうつ病にかかっているといわれています。

うつ病になると自責の念や死にたいという気持ちが強くなり(希死念慮)、判断力も低下してしまうので自殺のリスクが大きくなります。統計的には重症うつ患者の6人に1人が自殺により命を失うといわれています。

うつ病は治療(抗うつ薬、心理療法)を受けると大部分の方は完治します。といっても、うつ病にかかった半数以上の方は実際のところ、治療を受けていません。精神科の敷居が、まだまだ高いと感じられている患者さんは多いと聞きます。

松岡農水相は多くの問題や追及に追われ、死を反射的に選んでしまったのでしょうか。何とか思いとどめて欲しかった、と願わずにはいられません。ご冥福をお祈りいたします。

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