16日午前10時13分ごろ、新潟県上中越沖を震源とする強い地震があり、同県柏崎市、長岡市、長野県飯綱町などで震度6強を、新潟県上越市や小千谷市などでも震度6弱を観測した。新潟県警などによると、柏崎市内で家屋の倒壊などで、けが人は150人以上にのぼっているという。

気象庁によると、地震の規模はマグニチュード(M)6.8、震源の深さは約17キロ。新潟県の日本海沿岸に一時、津波注意報を出した。

新潟県警や柏崎消防署によると、家屋数十棟が倒壊、下敷きになるなどして多数がけがをした。閉じ込められている人もおり、県警や消防が救出にあたっている。電柱が倒れたり、道路が陥没するなどの大きな被害が出ている。新潟県柏崎市の刈羽郡総合病院によると、100人以上のけが人が搬送されている。確認されている新潟県内のけが人は150人を超えた。

新潟県警によると、柏崎市で倒壊した家屋の下敷きになり、1人が意識不明の重体。新潟県三条市では倒れた灯籠で82歳の男性が負傷した。長野県の岳南消防本部によると、地震のため同県中野市で女性が骨折、負傷した。警察庁は、災害警備本部を設置した。新潟県の泉田裕彦知事は、自衛隊の災害派遣要請をした。
(新潟・長野で震度6強 家屋倒壊、けが人多数)


災害医療とは、大規模災害(地震、火災、津波など)などにより、地域の医療能力を上回るほど多数の死傷者が発生した時の医療体制、及び避難場所の準備、食料支援の確保、PTSDのケア、ボランティアの組織、医療看護チームの連携などのすべてを包括して言われるものです。

災害は、地震・洪水・竜巻といった自然災害、飛行機の墜落・列車事故・火災・有害物質の流出・テロリズムといった事故災害に大別されます。通常の医療体制ならば、十分な施設やマンパワーをもって対処できます。ですが、災害時においては、災害によってケガをした多数の患者をより効率よく有効に治療することを考えなければなりません。

患者の絶対数ではなく、ある医療機関が通常に対応している患者の数を超えることが問題となってくるわけです。貴重な資源を、より助かる可能性のある患者にふりかえ、入院適応も普段より厳しくなってきます。検査も重要な項目にしぼる必要があります。

また、基幹災害医療センター(原則都道府県に一つ)や地域災害医療センター(原則二次医療圏に一つ)がしっかりと機能して、いざというときにその役割を果たせるかどうかが重要になってくると思われます。

今回も、100人を超える重軽傷者が出たそうです。比較的短時間の内に発生するため、地域の医療施設は対応に苦慮していらっしゃることかと思われます。周囲施設の協力が望まれます。

家屋の倒壊や、ガス管破裂による供給停止、原発の緊急停止など、不安なことかと思われます。復興に向けて、十二分な支援が望まれます。

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