お医者になるのは、大変ですね

医学関連ニュースサイト

本当は怖い家庭の医学ザ!世界仰天ニュース(TV)/一般有名人の症例集生活の中の医学

睡眠時無呼吸症候群

いびきの原因と治療:発売「いびきを軽減する枕」

本人に自覚はなくても、周りの家族には迷惑この上ない“いびき”。近年、睡眠時無呼吸症候群(SAS)との関連も指摘される。そんないびきを軽減するまくらをフランスベッド(東京都新宿区)が開発、9月から発売する。
 
その名も「いびき軽減まくら」。内蔵センサーが寝ている人のいびきを検知すると、バイブレーターが振動する。いびきが続く場合は、これでもか、とばかりに振動が増す。
 
同社によると、いびきは主に就寝中に意識が低下し、筋肉の緊張が緩み、気道が狭められて起こる。いびき軽減まくらは、刺激で筋肉を緊張させて気道を確保する仕組み。社内モニターの調査では、いびきの時間や回数が減るなどの効果があったという。
 
スイッチを切れば、普通の低反発ウレタンフォームのまくら。ICレコーダーなどに接続して、自分のいびきの音を録音することもできる。「妻にひじでこづかれるよりは…」という向きに、2万9800円(税別)の価格は安いかも。問い合わせはフリーダイヤル0120・39・2824。
(もう迷惑かけません!発売「いびきを軽減する枕」これでもかと振動を)


いびきとは、睡眠時に狭くなった上気道が呼吸で擦れて出る音です。軟口蓋や舌根が上気道を塞いで、狭くなって呼吸をすると、出入りする空気が塞いだ部分を振動させて音が出ます。

いびきは呼吸のリズムと同期しておこるため、それがとぎれることが一定レベル以上おこると、睡眠時無呼吸症候群の発見の手がかりとなります。軟口蓋などが気道をふさぐために呼吸がとぎれます。これがおこると一般に睡眠レベルが浅くなり、いわゆる熟睡ができないため、昼間の活動に支障をきたします。

主な原因としては肥満、アルコール、薬物、アデノイド、咽頭部の異常、鼻疾患などがあります。とくに、いびきは体重の増加とともにその割合も多くなります。体重が増えるに連れ、顎の周囲、首周り、喉や舌も太くなります。結果として、気道が周囲から圧迫され、気道が狭くなっていびきが発生します。

口蓋垂が舌が大きい場合や、扁桃腺やアデノイドが炎症をおこすなどして腫れている場合、それが呼吸の障害となっていびきの原因となります。また、花粉症を含むアレルギー性鼻炎や鼻ポリープ、蓄膿症など鼻詰まりをおこす病気が原因となることもあります。

さらに、疲れがひどい場合や飲酒などが原因で、舌の筋力が落ちることがいびきの原因となることがあり、睡眠薬などが原因となることもあります。

対策としては、肥満が原因の場合は、まずは減量が必要になってきます。また、一般にあおむけに寝ると、舌などが喉のほうに落ち、いびきをかきやすいといわれています。横向きに寝るように努めると、軽減される場合があります。枕を低くしたり枕をとって寝ると気道が真っ直ぐになり空気の通りが少しよくなります。また、アルコールも避けたほうがよいそうです。

現在では、いびきをかきにくくすると称する健康器具がいくつか市販されています。鼻の穴に差し込む一部がとぎれたリング状のものや、音響センサーなどによっていびきを感知し、振動などの刺激を与えるものや空気袋等により睡眠姿勢を若干変えるようなものなどが登場しています。マウスピースもあり、装着すると気道が開き空気が良く通るので、いびきや無呼吸が止まります。

上記のようなマクラも、同様な効果があるようです。いびきを完治して、振動刺激を与えるようです。睡眠時無呼吸症候群の危険シグナルともなったり、ご家族の睡眠を障害してしまう恐れのあるいびきについて、少し対策をとってみてはいかがでしょうか。

【関連記事】
睡眠時無呼吸症候群の検査:眠りの深さを簡単計測

本当は怖い睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群の検査:眠りの深さを簡単計測

家庭用計測機器メーカーのタニタ(東京都板橋区)は、眠りの深さやその状態を簡単に把握できる睡眠計測機器「SLPモニター」を開発、25日から発売する。寝具の下に敷いて寝れば計測できる手軽さで、商品化は国内外で初めてという。睡眠時無呼吸症候群(SAS)のドライバーが居眠り事故を起こすケースが報告されるなど、睡眠障害は社会問題化しており、潜在需要を見込める運輸会社などへの販売を予定している。

病院で使われていたこれまでの計測機器は身体を拘束したり、脳波を測定する装置をつけたり、測定者や被験者にとっては負担が大きかった。タニタが開発したのは非拘束型で、センサーマットを寝具の下に敷いて就寝するだけで、脈拍や呼吸、体動を計測する。これにより眠りの深さや睡眠習慣をグラフでモニターに表示する。睡眠障害の診断には使用できないが、計測値は医療機関の専門機器と約70%の一致率という水準の高さを確保したという。

価格は52万5000円。自宅でのモニタリング用として、医療機関のほか従業員の睡眠状態を把握したい運輸業者などへの販売を主に予定している。初年度販売目標は300台で、5年後の売り上げ目標は約30億円を見込む。平成22年には価格を5万円程度に抑えた一般家庭用の製品も投入する方針だ。
(眠りの深さを簡単計測 布団下に設置、世界初)


睡眠時無呼吸症候群(SASと略されます。sleep apnea syndromeのこと)とは、睡眠時に呼吸停止または低呼吸になる病気です。夜間睡眠中に「無呼吸」が30回以上あるか、「無呼吸・低呼吸指数」(apnea hypopnea index;AHI)が5以上の場合を睡眠時無呼吸症候群とする定義が多いようです。
ちなみに、上記の用語とは、以下のようなものを指します。
・無呼吸:口、鼻の気流が10秒以上停止すること
・低呼吸:10秒以上換気量が50%以上低下すること
・無呼吸・低呼吸指数:1時間あたりの無呼吸と低呼吸を合わせたもの

原因としては、
・閉塞型睡眠時無呼吸症候群
睡眠中の筋弛緩により舌根部や軟口蓋が下がり気道を閉塞することが主な原因である。
・中枢型睡眠時無呼吸症候群
脳血管障害・重症心不全などによる呼吸中枢の障害で呼吸運動が消失するのが原因である。
の2つに大別されます。

症状としては、(日中の)強い眠気や抑うつ、頻回の中途覚醒や集中力の低下がみられます。「運転中に眠ってしまった」、というような危険性や「仕事に集中できない」といった社会的な損失が問題とされています。

検査としては、入院して行う「睡眠ポリソムノグラフィ検査」や「アプノモニター」のような携帯型の簡便な装置で在宅検査を行なう場合があります。

「睡眠ポリソムノグラフィ検査」は、睡眠ポリグラフ(PSG)とも呼ばれます。入院して下記のようなデータ収集を行なうものです。
・脳波、眼電図、頤筋筋電図による睡眠ステージ
・口や鼻の気流、胸や腹部の動きによる呼吸パターン
・パルスオキシメーターによる経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)

「アプノモニター」は、口・鼻の気流(呼吸)、気管音(いびき)、パルスオキシメーターなどのセンサー部分と本体(メモリー内蔵)より構成されます。入院または在宅で睡眠時の検査を行い、検査後、パソコンに接続し検査データーの解析を行います。

従来、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診断には、病院などに検査入院させて睡眠ポリソムノグラフィ(PSG)などの大掛かりな検査機器を取り付けて寝てもらうなどしていましたが、この方法では普段と環境が違う事から、被検査者が熟睡できず、正確なデータが得られない等の弊害が指摘されていました。アプノモニターならば、自宅と言うこともあり、比較的普段に近い睡眠になるようです。

こうした検査で、睡眠時無呼吸症候群は診断されます。
さらに、機器を付けることで不自由さを感じていたのが取り除かれる非拘束型の検査機が登場したようです。マクラの下に入れているだけでいい、というのは非常にラクな検査と思われます。自宅でのモニタリング用として、より一般的に医療機関などで貸し出しがなされれば、と期待されます。

【関連記事】
本当は怖い睡眠時無呼吸症候群

早起きするには、「高脂血症の治療薬」で?

本当は怖い睡眠時無呼吸症候群

久留米大学医学部の内村直尚助教授は、平成16年から3年にわたり、睡眠と生活習慣病との相関を明らかにする「働く世代の睡眠実態調査」を行った。

調査結果によると、調査対象者(35〜59歳の勤労者約6,000人)の51.6%は高血圧症、高脂血症、糖尿病の生活習慣病のいずれかを治療中か、健康診断で指摘されていた。このうち31%は不眠で悩んだ経験があった。一方、生活習慣病のない人で、不眠で悩んだ経験のある人は24.9%。生活習慣病を持つ人の方が、不眠の悩みを抱える人が多かった。

しかし、生活習慣病のいずれかで治療中の人で、かかりつけ医に「眠れていますか?」と尋ねられた経験のある人は33.5%しかいなかった。

内村助教授は「不眠は自覚できるから、生活習慣病に介入する方法としては、治療が最も簡単だ。しかし、不眠の治療は最も行われていない。不眠経験者の多くが医師に相談することも、医師から問われることも少ない」と、睡眠に対する意識の低さを指摘する。
(睡眠時無呼吸症候群 肥満も一因の生活習慣病)


睡眠時無呼吸症候群の定義とは、
・一晩(7時間)の睡眠中に10秒以上の無呼吸が30回以上おこる。
・または、睡眠1時間あたりの無呼吸数や低呼吸数が5回以上おこる。
というものです。

厚生省では睡眠1時間あたりの低呼吸数が20回以上おこる場合では、5年後の生存は84%(5年後の死亡率は16%)と報告しています。

睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)は、睡眠中に呼吸が止まった状態(無呼吸)が断続的に繰り返される病気です。その結果十分に睡眠がとれず、日中の眠気、集中力、活力に欠ける、居眠りがちになる、居眠り運転で事故や重大事故などを起こしやすくなります。

問診などでSASの疑いがあると判断された場合は、診断装置を用いた検査に進みます。
無呼吸は夜発生するため、まずは簡易的にアプノモニターのような携帯型の簡便な装置で在宅検査を行なうことが多いようです。疑いが強い場合、しっかり測定するために通常は夜間に入院検査で行います。

治療としては、患者が肥満者の場合、減量により上気道周辺の脂肪の重さによる狭窄を改善することを考えます。

つぎに、持続陽圧呼吸療法といって、CPAP(continuous positive airway pressure ; シーパップ)装置よりチューブを経由して鼻につけたマスクに加圧された空気を送り、その空気が舌根の周りの空間を広げ吸気時の気道狭窄を防ぐ方法があります。

CPAP装置には大きく分けて2タイプあり、ひとつは固定CPAPと呼ばれ、もう一つはオートCPAPと呼ばれる。いずれも日本国内では保険診療として認められており、一般的な給与所得者にとって大きな負担と感じられない程度の費用で利用することができます。保険診療扱いで、「装置をレンタルして使う」ようなスタイルのため、症状の有無に関わらず一ヶ月に最低1回は担当医師の診察が必要です。

睡眠時無呼吸症候群は、高血圧や不整脈などの合併症を起こすこともあります。

放置すると日中の眠気や集中力低下が事故につながるリスクがあります。例えば、スリーマイル島やチェルノブイリの原発事故、スペースシャトル「チャレンジャー」の爆発も、SASが原因とされているそうです。

放っておくと、意外に怖いSAS。眠りが浅い、日中耐えられない眠気が襲ってくる、集中力の低下やいびきがひどいなどのことに心当たりがあったら、一度、病院を訪れた方がよろしいかも知れません。

【関連記事】
本当は怖い耳鳴り〜メニエール病〜
ブログ内検索
スポンサードリンク
Archives
本サイトについて
2006年02月27日より運営している医学系ニュースサイトです。
当初はレポートの掲載や医師国家試験の問題解説を行っていましたが、そちらは『医学生のレポートやっつけサイト』に移行しており、こちらは医学ニュースを取り扱うこととなりました。
国内の3大疾病である癌、脳卒中、心筋梗塞から稀な難病、最新の治験・治療法など、学んだことを記していきたいと思います。時には微笑ましいニュースから、社会的な関心事となっている医学の問題、感動的な闘病記など、幅広く取り扱っていきたいと思います。ブログパーツ
記事まとめ一覧