お医者になるのは、大変ですね

医学関連ニュースサイト

本当は怖い家庭の医学ザ!世界仰天ニュース(TV)/一般有名人の症例集生活の中の医学

脳挫傷

医療ドラマ「JIN-仁-」第09話 脳挫傷・硬膜下血腫

・あらすじ
「この国を生まれ変わらせよう」とした坂本龍馬(内野聖陽)の悲願であった『大政奉還』が成立。江戸幕府は、その260年余りの歴史を終了させる。

そして南方仁(大沢たかお)は、恋人である友永未来(中谷美紀)が過去に“坂本龍馬は誕生日に死んだ”という史実を話していたのを思い出し、その暗殺日まであと1ヶ月だと気付く。

着々と近付く龍馬暗殺。「必ず自らの手で龍馬を助けるのだ」と決心した仁は、橘咲(綾瀬はるか)、佐分利祐輔(桐谷健太)とともに龍馬のいる京へ向け出発。一方、橘恭太郎(小出恵介)は、上役(中原丈雄)からあることを命じられる。その命とは、仁一行を尾行し、龍馬の居場所を見つけ出し、龍馬暗殺を遂行することだった。

一刻も早く龍馬と会おうとする仁たちだったが、京都市中を探すもなかなか見つからない。そして迎えた龍馬の誕生日の11月15日。東修介(佐藤隆太)に居場所を教えてもらい、ようやく仁は龍馬に会うことができた。さっそく京を出るように勧める仁だったが、龍馬は京にとどまり続けた。

やきもきしながら15日が平穏無事に過ぎることを望んでいた仁だったが、寺田屋でついに恭太郎に龍馬は見つかってしまう。東は恭太郎たちの暗殺の手を阻止しようと闘っていたが、その場に龍馬は居合わせてしまう。そして、東は龍馬を救おうと恭太郎たちに刃を振るったその最中、龍馬の額を斬りつけてしまう。

血飛沫が仁の顔にかかり、龍馬はその場に倒れ込んでしまう。

脳挫傷、頭蓋内血腫とは


額を斬りつけられた龍馬は、外傷性の脳挫傷・硬膜下血腫を引き起こしてしまいます。
脳挫傷とは、頭部を強打するなどの要因によって外傷を受けた際に、頭蓋骨内部で脳が衝撃を受けて脳本体に損傷を受ける病態のことです。

外傷を受けた側の脳は局所的に障害を受ける事に対して、外傷とは反対側の脳表面が広範囲にわたって障害を受ける事を脳挫傷と言います。これは外力によって慣性を付けた柔らかい脳が自分の硬い頭蓋骨に内側からぶつかって広範囲に挫滅するためと考えられます。

小範囲、限局性の脳挫傷の予後は良好ですが、挫傷が広範囲であったり、挫傷脳中に巨大な脳内血腫を形成したりすると予後は不良です。

外傷性頭蓋内血腫は、出血部位によって硬膜外血腫、硬膜下血腫、脳内血腫に分けられます。中でも、頭部外傷の急性期(3日以内)に硬膜下腔、すなわち硬膜内面とくも膜との間に出血した状態を「急性硬膜下血腫」といいます。

出血源としては、脳表に生じた挫滅創からの出血があります。そのため、脳挫創とくも膜下出血を合併するものが多いです(複合型)。また、静脈洞とくも膜下腔との間を走行する架橋静脈の破綻によることもあります(この場合、乳幼児に多く、脳挫傷を伴っていない場合が多い)。稀には、脳表動脈が出血源であることもあります。

このように、急性硬膜下血腫の出血源はほとんど挫傷脳のため、受傷直後から脳損傷に伴う意識障害が出現し、時間の経過とともに意識障害がさらに悪化する危険性の高い疾患です。硬膜下腔血腫の広がりを遮るものがないため、進展は非常に早く、脳挫傷を広範囲に伴っている場合は、容易に脳ヘルニアをきたし、死に至る可能性もあります。

症状としては、ほとんどの症例において受傷時から意識はなく、血圧、呼吸も不安定です。片側性の瞳孔散大や対光反射の消失、また片麻痺、病的反射の出現などが起こりえます。

診断は、頭部CTが非常に有用です。頭蓋骨内面に沿った三日月状の高吸収域の所見が特徴です。多くの場合、広汎な脳挫傷を両側大脳半球に伴うため脳室の圧排所見が強く、脳浮腫液の脳室からの吸収機能も低下しています。血腫の厚さ以上に正中構造が対側へ偏位している場合、脳浮腫が既に進行していることを示します。

脳挫傷、頭蓋内血腫の治療


治療としては、以下のようなものがあります。続きを読む

ZARDの坂井泉水さん:転落で脳挫傷により死去

「負けないで」などのヒット曲で知られる人気グループ、ZARDのボーカル、坂井泉水さんが27日午後3時10分、脳挫傷のため東京都新宿区の慶応義塾大学病院で死去した。40歳。神奈川県出身。葬儀・告別式は近親者のみで行い、所属事務所が後日、お別れの会を開く予定。喪主などは未定。

所属事務所によると、坂井さんは26日朝、入院していた同病院の階段で足を滑らせて踊り場(高さ約3メートル)から転落、頭部を強打した。坂井さんは子宮頸がんを患い、昨年6月から闘病生活を送っていた。手術を受けて一時は退院したが、転移が発覚して今年4月に再入院していたという。警視庁四谷署は事故と自殺の両面で調べている。
(ZARDの坂井泉水さん転落死 脳挫傷で)


脳挫傷とは、頭部を強打するなどの要因によって外傷を受けた際に、頭蓋骨内部で脳が衝撃を受けて脳本体に損傷を受ける病態のことです。

外傷を受けた側の脳は局所的に障害を受ける事に対して、外傷とは反対側の脳表面が広範囲にわたって障害を受ける事を脳挫傷と言います。これは外力によって慣性を付けた柔らかい脳が自分の硬い頭蓋骨に内側からぶつかって広範囲に挫滅するためと考えられます。

小範囲、限局性の脳挫傷の予後は良好ですが、挫傷が広範囲であったり、挫傷脳中に巨大な脳内血腫を形成したりすると予後は不良です。

症状としては、脳内出血などを併発する事が多いです。嘔吐・意識障害・運動麻痺・痙攣発作などの症状が起き、たとえ治癒した場合も半身麻痺・失語・視力障害など後遺症の残ることが多いです。

損傷範囲が広い場合が多いうえに、神経細胞の分裂能も極めて低いので基本的に手術などは適さず、保存的治療が試みられる。しかし出血が多い場合などには手術などを要します。

坂井さんは26日早朝、日課の散歩から自分の病室に戻る途中、前日の雨で濡れた手すりに腰掛けていて地面に落下し、頭を強く打ったとのことです。手すりは1メートル前後で胸の位置ほどの高さだったそうです。

不慮の事故としかいいようが無く、非常に残念です。ご冥福をお祈りしたいと思います。

【関連記事】
裸でウオッカ掛け合いたばこが引火−熱傷の原因とは

サッカーボールが胸に当たって、亡くなった中3男子−心臓しんとう
ブログ内検索
スポンサードリンク
Archives
本サイトについて
2006年02月27日より運営している医学系ニュースサイトです。
当初はレポートの掲載や医師国家試験の問題解説を行っていましたが、そちらは『医学生のレポートやっつけサイト』に移行しており、こちらは医学ニュースを取り扱うこととなりました。
国内の3大疾病である癌、脳卒中、心筋梗塞から稀な難病、最新の治験・治療法など、学んだことを記していきたいと思います。時には微笑ましいニュースから、社会的な関心事となっている医学の問題、感動的な闘病記など、幅広く取り扱っていきたいと思います。ブログパーツ
記事まとめ一覧