歌舞伎俳優の坂東三津五郎が膵臓腫瘍のため「九月大歌舞伎」を降板することを26日、松竹がマスコミ各社にファクスで報告した。9月27日歌舞伎座での「歌舞伎座特別舞踊会」も休演する。坂東三津五郎 粋な城めぐり  角川SSC新書 (角川SSC新書)

10月以降の公演への出演については医師とも相談の上、改めて報告する、としている。
また同時に三津五郎のコメントを発表、三津五郎自身、同じコメントを自らの公式ホームページに掲載した。

三津五郎のコメントは「この度は新橋演舞場『九月大歌舞伎』を休演することとなり、座頭の高麗屋さん始め代役を引き受けて頂くことになった左團次さん、翫雀さん、橋之助さん…」と出演者、関係者、観客にまず謝罪した。

その上で、自らの体調に関する詳細を報告した。
 「これまで代役を仰せつかることはあっても、この五十年病気・怪我での入院もなく休まず舞台に打ちこめたのは丈夫な体のお陰だと思っておりました。ところが例年の健康診断を七月に受けましたところ、膵臓に腫瘍が見つかりました。早期発見出来たことは膵臓の病気としては大変幸運なことだそうです」と、膵臓腫瘍であったことを打ち明けた。

 「この病気の更なる検査、完治に向けての治療のためしばらく三津五郎にお時間を頂戴したく存じます。この度は急遽の降板となりましたこと、誠に申し訳ございませんでした。何卒ご理解いただきますようお願い申し上げます」と病魔に立ち向かうことを宣言し、理解を求めた。
(坂東三津五郎 膵臓腫瘍で降板「治療のためしばらくお時間を頂戴したく」)

膵臓腫瘍とは


膵臓に発生する悪性腫瘍には外、分泌系と内分泌系の腫瘍があります。
外分泌系の腫瘍が大多数を占め、これと異なる病像を示す内分泌系腫瘍は別に論ずることが多く、しばしば狭義に「膵癌」は膵外分泌系の悪性腫瘍に用いられます。

発生部位によっても膵癌は分けられ、1)膵頭部癌、2)膵体部癌、3)膵尾部癌(膵体部癌、膵尾部癌を合わせて膵体尾部癌)、4)膵全体癌に分類されます。膵臓の中でも、膵頭部癌が約2/3で多く、周囲組織へ浸潤していきます。見つかりにくく(検診などでは普通、あまり膵臓癌を疑って検査をする、ということも少ないため)、診断時にはほとんどが進行癌です。

膵臓癌は、進行が早く、きわめて予後が悪いとされています。発生率は約1,000人に1人で、60〜70歳代の高齢者に多く、増加傾向にあるといわれています。

厚生労働省の人口動態統計(2002年)によると、臓器別に見た悪性新生物による死因では男性で5番目、女性で7番目となります。近年増加の傾向にあり、年間2万人が死亡、年代別では60歳代に最も高頻度にみられます。男女比は1.6:1と男性にやや多い傾向があります。

膵臓の中でも、膵頭部癌が約2/3で多く、周囲組織へ浸潤していきます。見つかりにくく(検診などでは普通、あまり膵臓癌を疑って検査をする、ということも少ないため)、診断時にはほとんどが進行癌です。

発生部位により病態が異なります。頭部癌では膵内胆管の狭窄、閉塞により黄疸をきたします。主膵管の閉塞により随伴性膵炎をきたします。後腹膜神経叢への浸潤があると、耐えがたい疼痛をきたします。

体尾部癌では比較的臨床症状に乏しく、症状出現時には高度に進行していることが多いです。稀に脾静脈閉塞により胃静脈瘤をきたします。

粘液産生能が強く、膵管内で乳頭状増殖を示す粘液産生膵腫瘍では、浸潤性発育に乏しく、予後が良好であるといわれています。

原因は明らかでありませんが、外部環境因子として喫煙、食習慣、飲酒、産業関連発癌物質などとの関係が示唆されています。特に、日本では肉類摂取に伴う高脂肪食および喫煙との関連が指摘されています。内部環境因子としては、糖尿病、慢性膵炎ないし膵石症、胆道疾患などとの関連が指摘されています。

初発症状としては無痛性の黄疸が多く、皮膚黄染とともに右上腹部に胆嚢を触知します。基本的に、黄疸は血中のビリルビン濃度が2〜3 mg/dLを超える程度になると気づかれるようになります。黄疸では、黄色調の白目や皮膚と同時に褐色尿を訴え、患者さんによっては尿の色の変化を主訴に来院することもあります。皮膚の痒みを訴える場合もあり、黄疸の重要な徴候の1つとなっています。

他にも、腹痛、体重減少、黄疸、耐糖能異常などがありますが、初期には無症状のことが多いため、発見が遅れやすいとされています。進行癌になると背部痛、腹痛、下痢が出現します。中でも、膵臓の障害による2年以内の糖尿病発症、急激な体重減少は有力な診断の手掛かりとなります。

膵臓腫瘍の治療


膵臓腫瘍の治療としては、以下のようなものがあります。続きを読む