大きな絆創膏を張った姿で会見場に現れて周囲を驚かせた赤城徳彦農相。7月24日の記者会見で病名が「毛包炎」であったことを明らかにしました。

毛包炎は、細菌感染などによって、毛穴が化膿することをいいます。黄色ブドウ球菌などが皮膚に感染して発生する皮膚病「膿皮症」の1つです。毛包とは、毛穴の下3〜5ミリの部分にある毛根を包んでいる組織のことをいいます。

一般的には「吹き出もの」とも呼ばれます。口の周りの堅い毛(口ひげ、あごひげ)に剃刀を使うことで起きることも多く、その場合は尋常性毛瘡(かみそりかぶれ)とも言います。基本的に抗生物質の服用や軟膏を使用することで治ります。また、「マラセチア」というカビの一種が原因のこともあり、カビを抑える抗真菌剤が必要な場合もあります。

菌が毛包からもっと深くまで進行すると、「せつ」と呼ばれる状態となり、切開してうみを出さなくてはならない場合もあります。赤城農相が発症した原因は分かっていませんが、毛包炎はストレスや不規則な生活、食事などに関連して生じる場合が多いといわれています。
(赤城農相が発症した「毛包炎」って何?)


毛包炎とは、単一の毛包に限局した細菌感染症のことをいいます。紅斑をともなう膿疱(表皮内、あるいは表皮直下に白血球が集合した状態)がみられます。

ちなみに、毛包炎が進行(深くまで進行)して、1つの毛包に発生したものが「せつ(いわゆるオデキ)」であり、複数の毛包に広がったものを「よう」といいます。また、思春期の顔にできたものは、尋常性ざ瘡(いわゆるニキビ)と呼びます。

原因としては、毛孔の所の小さなケガや、引っ掻いてしまったところ、汗を大量にかいたとき、ステロイドを外用している場合に起こることがあります。そういった所に黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌が感染して起こります。

通常、皮疹は数日で痂皮(かさぶた)ができて、傷跡を残さずに治ります。
ですが、多発する場合は、抗生物質を服用したり、外用する必要があります。「せつ」や「よう」の場合は、切開して排膿しなければなりません。数日ですっかりと治ってらっしゃったので、あまりひどい状態ではなかったのではないでしょうか。