治療薬で肌が青くなった男性、テレビ番組出演を機に前向きな人生歩む。より。

人間の肌の色は、大まかに白色、黒色、黄色に分けられている。変化があるにしても、日に焼けて赤くなるか、恐怖で血の気が引いて「真っ青になる」場合もあるが、それにしても一時的なもの。

しかし、米国には常に肌の色が「青い」(灰色に近い青)男性がいる。以前は何の問題もない普通の白人だったこの男性は、10年以上前に皮膚の治療のために摂取した薬がもとで、肌の色が青くなってしまった。周囲からの視線もあり、当初は内気だったというが、1年半前のテレビ出演を機に前向きな人生を送り始め、このほど再び米放送局NBCの番組に出演して近況を語っている。

この男性は、米ワシントン州に住んでいる58歳のポール・カラソンさん。カラソンさんの肌に変化が起きたきっかけは、父親が亡くなったストレスで皮膚炎を患ったことだった。自己治療を考えたカラソンさんは、自ら薬を作って飲み始めたそうだ。

その薬はコロイダル・シルバーと呼ばれ、殺菌・抗菌作用がある薬として知られている。名前が示すとおり、抗菌特性を持つ銀を含んでいるが、カラソンさんはイオン水を作る機械から精製し、服用を続けていた。コロイダル・シルバーは、米国では1999年まで一般用医薬品として使用されていたが、大量に摂取した場合に“銀沈着症”と呼ばれる作用を引き起こす可能性があるとして、「FDA(米食品医薬品局)が禁止にした」(MSNBCより)という経緯がある薬だ。

10年以上に渡ってコロイダル・シルバーを飲み続けたカラソンさんの身に起きたのは、その“銀沈着症”。銀は皮膚やさまざまな器官に残って消えないため、カラソンさんは一生「青い」状態のままとなってしまった。ただ、意外にも「見た目は悪いが、危険ではない」(米紙ロサンゼルス・タイムズ)と、人体への害は肌の色の変化以外はないそうだ。

そんな“銀沈着症”を患ったカラソンさんは、テレビ番組に出演したことで、注目を浴びることになる。当時は口数も少ない内気な性格に加え、見た目の問題から周囲の好奇の目にさらされるという悩みを抱えていた。しかし、テレビ出演をきっかけに事情を知った人々の見る目が変わったそうで、カラソンさんも前向きに人生を歩みだしたという。

体のほうは肌以外に大きな問題はなく、1年半前の出演時に番組の求めに応じて行った人間ドックでも、医者から「健康」のお墨付きをもらっている。番組では、最近前立腺がんの疑いから病院にかかったとも明かしたが、検査の結果は「いい方向だった」そうだ。

現在、「変な目で見られるのは、1日に1回あるかないか」というほど、普通の生活を送っている「青い」肌のカラソンさん。それでもコロイダル・シルバーは時々飲み続けているそうだ。ただ、「非常に高価で量に限りがあるから、なかなか作れない」(MSNBCより)ため、飲む頻度は減少。そのせいか、肌の青さも最近明るくなってきたという。

銀皮症とは


銀皮症とは、銀剤を経口的・非経口的に摂取したことにより、銀粒子が皮膚に沈着した状態を指します。ちなみに、金皮症といって、金剤を摂取したことによって生じる疾患もあります。こちらは、金剤の注射などにより主に露出部にみられる灰青色の沈着症です。

銀皮症には8g以上、金皮症には4g以上の摂取が必要とされていますが、個体差・素因も関連しています。銀剤は現在ほとんど使われていませんが、多量の銀粒仁丹の服用や整腸剤、硝酸銀など局所治療剤が局所から吸収されて沈着した例があります。金剤では、慢性関節リウマチあるいは天疱瘡に金剤を長期間使用して金皮症になった例が報告されています。

以前は、銀剤が内服・注射に使用され、また収斂剤として外用された頃には銀皮症は多かったそうですが、使用されなくなってからは激減したそうです。

上記のように、皮膚に淡青色から灰青色の色素沈着を認めます。特に顔面、頚部、手背などの日光露出部では、表皮基底層のメラニン色素増加も加わって色素沈着が強いそうです。ちなみに、診断上では爪や口腔粘膜への色素沈着(眼球粘膜、歯肉などにも色素斑をみる例がある)も役立ちます。

組織学的には、汗腺周囲、結合組織線維間、血管周囲、立毛筋などに黒褐色の銀・金粒子の沈着がみられます。X線微量解析で、銀または金粒子の沈着物を確認します。このように、銀剤、金剤が吸収される可能性の有無と、皮膚への銀・金粒子の沈着で診断されます。

こうした色素沈着はみられますが、そう痒感などの自覚症状はありません。ですが、やはり顔面などでは色素沈着などが起これば審美的に点で、本人にとって非常に大きな問題となると考えられます。

銀皮症の治療


銀皮症の治療としては、以下のようなものがあります。続きを読む