民間調査会社の富士経済(東京・中央)は、2007年の大衆薬の市場動向を予測した調査結果を発表した。鼻炎治療薬の市場規模は前年比2割増の165億円を見込む。各社の新製品投入効果や花粉の飛散が例年より早かったことが規模拡大につながると見ている。催眠鎮静剤市場は57億円で、同16%増加を見込んでいる。
 
鼻炎治療薬市場は07年は花粉量が飛び始めた時期が早く、店頭でも早く陳列されたことが拡大につながるとした。医療用医薬品の成分を転用した大衆薬の発売も規模拡大に貢献する見通し。
(2007年の大衆薬市場、鼻炎治療薬は2割増へ)


以前にも書きましたが、鼻炎薬の代表としてが「抗ヒスタミン薬」が挙げられます。肥満細胞から遊離したヒスタミンが、神経や組織にある受容体に結合するよりも前に、その受容体に結合してしまう作用があります。すなわち、鍵穴に鍵が差し込まれる前に、鍵穴をふさいでしまう作用といえます。

薬の開発時期によって第一世代、第二世代という2つに大まかに分類できます。その大きな特徴としては、以下のように分けられます。
・第一世代
第一世代の抗ヒスタミン薬は即効性があるものの、眠気やノドの渇きなど副作用が強い。このため、車を運転する時や工事現場など危険が伴う場所で働く人は十分注意が必要。

・第二世代
第二世代の抗ヒスタミン薬は即効性こそ低いが、眠気などの副作用が大幅に軽減されています。

私を含めて、花粉症をもっていられる方にはツライ時期かもしれませんが、製薬会社にとっては稼ぎ時、ともいえる春先なのでしょうね。その代わり、その売り上げを元に、より効く治療薬の開発をお願いしたいところです。

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