プロデューサー・小室哲哉(52)の妻で歌手のKEIKO(39)が24日夕方、都内病院に救急搬送されたという一部報道に対し、所属事務所のエイベックス・マネジメントが25日、病状を公表した。

「くも膜下出血」と診断されたKEIKOは25日未明から5時間にわたる手術を受け、無事成功。現在は意識が戻り、1ヶ月の入院を予定している。

同社によると、KEIKOは24日夕方、首の後部に激痛を訴え、立つこともつらい状況となったことから小室が救急車を呼び、都内病院に緊急搬送されていた。

夫の小室は「このたびはご心配をおかけいたしまして申し訳ございません。病院関係者の皆様のご尽力のおかげで、手術も無事成功いたしました。KEIKOも精一杯頑張っておりますので、引き続き見守っていただければと思います」とコメントした。
(救急搬送されたKEIKO、くも膜下出血で手術 1ヶ月の入院予定)

くも膜下出血とは


くも膜とは髄膜の一部です。脳と脊髄を覆う3層の膜を髄膜といいますが、髄膜は脳・脊髄の表面に密着した軟膜、その外側にあるくも膜、最外側にある硬膜からなります。この髄膜のうち、くも膜と軟膜との間に存在するやや広い空間のことをくも膜下腔といいます。

くも膜下出血(subarachnoid hemorrhage;SAH)は、このくも膜下腔に出血が生じ、脳脊髄液中に血液が混入した状態をいいます。

脳卒中の10%前後を占め、原因のほとんどは脳動脈瘤の破裂で、まれに血管奇形やもやもや病、出血傾向など脳動脈瘤以外の原因もあります。原発性くも膜下出血の原因として重要なものは、この脳動脈瘤の破綻と、脳動静脈奇形からの出血です。脳動脈瘤の破綻は、くも膜下出血の75〜90%以上を、脳動静脈奇形からの出血は5〜10%を占めています。

脳動脈瘤破裂に伴うくも膜下出血は、40〜60歳をピークとした成人に多くみられますが、20歳代の若年やまれに小児に起こることもあります。男女差は50歳頃まではほとんどありませんが、高齢者ほど女性の比率が多くなります。人口10万人に対して、10〜20人程度が発症するといわれています。

最近では、脳ドックを受けられる方も多くなり、未破裂脳動脈瘤の発見頻度が増加して、約2%の発見率(未破裂脳動脈瘤は成人の約5%に存在していると考えられている)といわれています。そうした場合、破裂してくも膜下出血を起こす前に手術を行うことができます。

くも膜下出血は、特徴的な症状である「(バットで殴られたような)突然起こる激しい頭痛」で起こる、といったことでも有名です。今までに感じたことのないような頭痛がみられます。さらに悪心・嘔吐を伴い、頭痛が持続します。

約半数が意識障害を起こすといわれています(一過性のことが多いようですが)。約20%が初発で亡くなってしまいます。重症なものでは5分以内に急死することもあります。上記のように、いつもとは感じの異なる頭痛(突然の激しい頭痛)や、持続性の頭痛があった場合、やはり受診されることが望ましいと思われます。

出血が激しければ意識障害を伴い、昏睡や呼吸停止となり即死する場合もあります。意識障害は約半数近くにみられますが、多くは一過性で、数分ないし1時間以内で回復します。しかし錯乱や健忘が1〜2日持続することもあります。発症時は昏睡でも、救急車の中であるいは入院後に意識が清明となることもあり、刻々と症状は変化したりします。軽微な出血では軽い頭痛のために歩いて受診することもあり、感冒や緊張型頭痛、片頭痛などと診断されてしまうこともあります。

診断はくも膜下腔に出血を証明することで、発症当日や2〜3日以内ならCTでくも膜下腔や脳槽に出血の高吸収域を認めます。軽い出血の数日後には、CT上異常を認めない場合もありますが、くも膜下出血は否定できないので腰椎穿刺による髄液検査を行います。

キサントクロミー(黄色調)髄液ならSAHであったことを示唆します。血性(赤色)の時は腰椎穿刺による血管損傷と区別するため、遠心分離してキサントクロミーの有無を調べます。疑わしければ、脳動脈瘤を直接証明できるMR angiography(MRA)や3D-CTAなどの非侵襲的検査を行います。

CT angiography、MR angiographyなどは脳血管撮影より非侵襲的な方法であり、画像の精度もよくなってきていますが、未破裂動脈瘤の診断(スクリーニング的検査)に用いられる場合が多いです。

くも膜下出血の治療


治療としては、以下のようなことを行います。続きを読む