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本当は怖い家庭の医学ザ!世界仰天ニュース(TV)/一般有名人の症例集生活の中の医学

アレルギー反応で呼吸困難、ショック死の恐れも−ヒアリの恐怖

現在、アメリカではある生物に市民の生活が脅かされている。2008年、アメリカ・ルイジアナ州に住む少年は、ハリケーンで荒れた裏庭の掃除をしている時に、腐葉土の中に大量にいたアリに足をかまれた。300ヶ所以上刺され、腫れ上がった。

アリの生態と分類
アリの生態と分類

病院の待合室で待っていると、突然立ち上がり、倒れた。呼吸困難を呈し、意識を失った。血圧低下を引き起こし、人工呼吸器に繋がれ、吐血まで引き起こした。DIC(播種性血管内凝固)も引き起こし、血栓が多発していた。その後、そのまま3日間こん睡状態になった。医師たちの懸命な治療により、少年は九死に一生を得た。

またある女性は、家で寝ている時にその生物に足をかまれた。この女性は 20 年前にも同じ生物にかまれており、今回で2度目だった。喉頭浮腫を起こし、呼吸困難となった。緊急用のエピペン(アドレナリン注射薬)をすぐに打ったが、その後の必死の救助活動もむなしく、亡くなってしまった。続きを読む

次々に感染症を発症「早死にする遺伝子を持つ女性」-DCML欠損症

日本テレビ系の番組『ザ!世界仰天ニュース』(毎週水 21:00 - 21:54)にて、「早死にする遺伝子を持つ女性」というタイトルで、DCML欠損症という疾患について特集されていました。

ステイシーの父は肺炎を患い35歳という若さで亡くなった。また祖父や叔母までもが若くして亡くなっていた。次々と早死にしていくこの家族…そして、ステイシー自身も22歳の若さで命の危機に瀕していた。幼い頃から病弱で、風邪が流行る時期には必ず体調を崩し、学校は休みがちのステイシーは、家族の誰かが病気にかかると、必ずうつった。

そんな彼女だったが、19歳の時に結婚、無事に子どもを授かった。しかし、結婚から3年後、ステイシーは肺の病を発症し、余命1年を宣告される!一体なぜ彼女の家族は次々と病に侵されていくのか…?この謎を解き明かすべく各国で研究が始まった。

この情報から、家族性の遺伝病、そして易感染性の疾患であり、免疫系に何か問題があることが分かります。

そんな中、いち早くイギリスの医師が、ステイシーの血液(白血球)の中には、体に入ってくる細菌やウイルスと闘う細胞の多くが無いことから「DCML欠損症」と判明した。そのため彼女の体は菌と闘うことができず、通常は害を及ぼすことの無い非常に弱い細菌やウイルスにも感染していたのだ。医師から提案された治療法は「造血幹細胞移植」。治療により命を落とす可能性もあったが、何もしなければ余命は1年…まだ幼い娘のためステイシーはこの治療を受けることを決意した。

運よく数日で適合するドナーが見つかり、すぐに移植が行われた。移植後の拒絶反応もなく経過は良好。その後、ステイシーの医師たちは、免疫を正常に作れない原因遺伝子が「GATA2遺伝子」であることを突き止めた。「原因が解明されるまでは命を落とす人が多かったけれど、今は治療法が確立され、早期治療を行えば完治する病です」と医師は言う。

「DCML欠損症」については、「Dendritic cell, monocyte, B and NK lymphoid deficiency defines the lost lineages of a new GATA-2 dependent myelodysplastic syndrome」という論文によると、最初、国立衛生研究所のスティーブン・ホランドらによる論文において、2010年に『Blood』で記述されたそうです。

この免疫不全症候群は、若年成人に多くみられ、樹状細胞、単球、BおよびNKリンパ系(DCML欠乏)などの異常がみられ、非定型マイコバクテリアやウイルス感染、骨髄異形成症候群(MDS)および白血病への進行などの病態をみせることが知られている、とのことです。また、この疾患は、常染色体優性遺伝するとのことです。続きを読む

ブリヂストンCEO・津谷正明氏「相手との信頼を築く対話 3つのコツ」

PRESIDENT Online に「相手の気持ちは、質問しなければわからない −ブリヂストンCEO 津谷正明氏」という記事が掲載されていました。医師-患者関係でも信頼が大事。医療の現場でも応用できると思い、非常に参考になったのでご紹介したい思います。



1) 相手の立場・反応を考えて話をする


お互いが自分たちの言い分を通すことに躍起となってしまうと、議論が進みません。「こちらの発言に対し、相手はどう思うか」ということを、一呼吸おいて考えつつ話を進める必要があります。

こうした相手の立場・反応をしっかりと考えつつ、その上でお互いの言い分をすり合わせていくことが大切です。

医師も、たとえば癌の告知など、患者さんにとってどのような反応が起こるのか、しっかりとその立場・反応を予想し、それに対応することが必要ではないか、と考えられました。続きを読む

失明する前に!緑内障の眼科検診の2つのポイント

米国眼科学会が、9日、緑内障を早期発見するために定期的な眼科検診を勧める声明を発表しています(Early Detection is Key to Slowing Progression of Glaucoma)。



アメリカでは、270万人以上が緑内障に罹患しており、失明の主要な原因となっています。ですが、初期には症状があまりなく、罹患者の半数には病識がないといわれています。

そこで、緑内障認識月間として、定期的包括的な眼科検診により緑内障関連失明を防ぐよう、呼びかけています。定期検診を受けるためのポイントとしては、以下の2つを示しています。続きを読む

本当は怖い寝ぼけ「レム睡眠行動障害」を疑う5つのポイント

日経メディカルオンラインで、「寝ぼけて暴れる高齢者、その原因とは?」という記事が掲載されており、レム睡眠行動障害について特集されていました。

レム睡眠行動障害(RBD)とは、レム睡眠中の夢見に続いて、その内容を行動に移そうとして殴る、蹴る、跳ねる、ベッドから飛び出すなどの粗暴な行動が起きるものです。傍らに寝ている奥さんなどが、怪我をすることもあります。

通常、レム睡眠中は筋弛緩が生じるので筋肉を動かせないですが、レム睡眠行動障害ではこの筋弛緩が生じず、夢の中での動作がそのまま体の動きとなります。調査報告では、レム睡眠行動障害の有病率は一般人口の0.5%程度といわれています。また、脳の加齢に伴って生じやすくなる疾患であり、60歳代以降の患者が多く、50歳台の患者もいると言われています。

この疾患を疑うポイントとしては、以下のような5つがあるようです。続きを読む
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2006年02月27日より運営している医学系ニュースサイトです。
当初はレポートの掲載や医師国家試験の問題解説を行っていましたが、そちらは『医学生のレポートやっつけサイト』に移行しており、こちらは医学ニュースを取り扱うこととなりました。
国内の3大疾病である癌、脳卒中、心筋梗塞から稀な難病、最新の治験・治療法など、学んだことを記していきたいと思います。時には微笑ましいニュースから、社会的な関心事となっている医学の問題、感動的な闘病記など、幅広く取り扱っていきたいと思います。ブログパーツ
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