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水疱性類天疱瘡

今日の一問各論3 「皮膚・頭頸部疾患」
(問題)
水疱性類天疱瘡の診断には細胞診が有用である。



(答え)×

(解説)
水疱性類天疱瘡とは、Leverが1953年に天疱瘡から分離,独立させた疾患である。
60〜70歳以上の高齢男女に発症、四肢ついで体幹を好発部位とし、粘膜侵襲はまれである。皮疹は健康皮膚面上や紅斑上に緊張性、単房性の大型水疱や血疱を生じ、疱膜は厚く破れにくい。水疱が破れればびらん面となるが、天疱瘡に比し上皮化が早い。また紅斑,膨疹,丘疹性紅斑が先行し、数週後に水疱をみる場合や疱疹状皮膚炎のような特殊な配列を呈することもある。
 
病理組織学的に表皮下水疱形成を示す(つまり、細胞診ではなく組織診が必要)。蛍光抗体法直接法で表皮真皮境界部にIgG,補体の沈着,間接法で患者血清中に抗基底膜部抗体をみる。病理組織学的所見,蛍光抗体法所見などから尋常性天疱瘡と識別される。そう痒を訴えるが全身症状は軽い。
 
治療としては、副腎皮質ホルモンが有効である。予後は、良好である。ただし再発傾向が強く、病勢が急激に拡大する際には浮腫,低タンパク血症,赤沈促進などの全身症状が現れる。

肝血管肉腫

今日の一問各論3 「皮膚・頭頸部疾患」
(問題)
肝血管肉腫は塩化ビニルモノマーが原因となる。



(答え)○

(解説)
まず、塩化ビニル中毒について以下に記す。塩化ビニルvinyl chloride(H2C=CHCl)はポリ塩化ビニル,塩化ビニリデン‐塩化ビニル共重合体,酢酸ビニル‐塩化ビニル共重合体などの製造に用いられる。無色の気体であり、呼吸器からの侵入で、麻酔作用を示すほか、比較的低毒性であるが、長期間吸入で(高濃度暴露による急性中毒もあるが)皮膚の硬化性病変、レイノー現象、指端骨溶解、肝脾腫、肝血管肉腫などがある。塩化ビニルモノマーをポリマーに重合させてプラスチックにする重合槽の清掃作業者に認められている。検査としては、肝機能検査、血小板数検査、超音波診断法および肝シンチグラフィーなどを行う。

次に、肝血管肉腫について記す。肝癌の中で、非上皮性で悪性の腫瘍である。そもそも、血管肉腫とは血管原性の悪性腫瘍で、悪性血管内皮腫と悪性血管外皮腫に大別されるが、通常前者をさす。軟部腫瘍中では、比較的まれなものの一つである。成人男性に好発する。好発部位は頭頚部,下肢,体幹などの皮膚や、軟部組織,乳房,内臓(肝,脾など),骨である。
 
組織学的には、分化型では異型内皮細胞が単層、または多層の配列を示して増殖し、不規則に吻合する小血管腔を形成するが、未分化型では明らかな血管内腔を認めず、未熟な異型内皮細胞の均一性、充実性の増殖をみる。


…とのことです。
塩化ビニルモノマーは、発がん性のある物質とみなされており、「有害大気汚染物質」に該当する可能性のある234物質の一つに選定されています。また、234物質の中でも健康リスクがある程度高いと考えられる22の「優先取組物質」の一つに指定されています。作業環境については、労働安全衛生法施行令により、特定化学物質(第二類物質)に指定されています。
 
つまりは、雇用者側でしっかりと対策をとらなければならないわけですね 。塩化ビニルモノマーは、食品包装材、ビニールシート、建材など様々な分野で用いられているわけで、結構メジャーな物質だと、改めて認識しました。

肥満細胞腫&Darier徴候

今日の一問各論3 「皮膚・頭頸部疾患」
(問題)
肥満細胞腫ではDarier徴候が陽性となる。



(答え)○

(解説)
肥満細胞腫とは、皮膚または全身に肥満細胞が増殖するものである。

皮膚型では、皮膚に1〜数個の結節や局面、または十数〜数十個の色素斑を生じるものが多く、生後1年以内の幼児発症型と成人になって発症する型がある。肥満細胞数が幼児で多いもの(Unna型)と成人で少ないもの(Rona型)の頻度が高い。まれに水疱形成(水疱型)や毛細血管拡張を伴うものもある。さらに皮膚にびまん性に浸潤する型もあり、紅皮症型はその亜型である。これらの皮疹はこすると膨疹を生じ(Darier徴候)、摩擦や入浴の際、皮膚潮紅のほか、悪心,嘔吐,下痢,腹痛,心悸亢進,呼吸困難などをきたすことがある。
 
一方,全身型は肝脾,消化管,骨髄,リンパ節など皮膚以外の臓器にも浸潤してそれぞれの臓器症状を示し、まれに白血化する。皮膚症状は皮膚型と変わりない。
 
治療としては、ステロイド外用,シプロヘプタジン内服を行う。全身型以外は予後良好で、幼児型は自然治癒傾向もある。

[補足]
肥満細胞腫(色素性じんま疹とも呼びます)の病巣部に行うと色素斑部のみが発赤し、やがて膨疹を形成します。これをダリエー徴候Darier's signと呼びます。その診断的価値は高いとされています。

グロムス腫瘍

今日の一問各論3 「皮膚・頭頸部疾患」
(問題)
グロムス腫瘍ではRaynaud現象がみられる。



(答え)×

(解説)グロムス腫瘍とは、指尖部皮膚の小動静脈吻合部(neuromyoarterial glomus)に存在するグロムス細胞由来の良性腫瘍である。皮膚,上肢,指,とくに爪下に好発するが、胃・十二指腸,鼻腔などにも生ずる。
 
各年齢層に生じ、女性に多い。1cm内外の小腫瘤で、紫青色〜赤色を呈し、弾性軟である。夜間に痛みや自発痛、寒冷・接触により激しい発作性の疼痛を伴うが、多発型では、痛みは少ない。
 
組織学的には、被膜で覆われ、1層の血管内皮からなる大小の多数の血管腔があって、その周囲に淡染性のわずかな細胞質と大型の核を有した類上皮細胞様のグロムス細胞が層状に増殖し、この集団間に神経線維を含む浮腫性の間質を認め、類臓器的構造を呈している。

[補足]
Raynaud現象といえば、強皮症、多発性筋炎、混合結合組織病、全身性エリテマトーデスなんかでみられます。

四肢末梢の発作的血流障害により、蒼白からチアノーゼ、発赤という色調変化を示す現象をいいます。つまり、白→青→赤という色調変化をともない、色調変化とともに,冷感,蟻走感,疼痛などを生じます。

毛細血管拡張性肉芽腫

今日の一問各論3 「皮膚・頭頸部疾患」
(問題)
毛細血管拡張性肉芽腫は高齢者に好発する。



(答え)×

(解説)化膿性肉芽腫とも言う。外傷などが誘因となって生じた、毛細血管の拡張と血管腔の拡張を主体とした血管腫の一種である。直径数mm〜2cmの半球状に隆起した有茎性で鮮紅色から暗赤色の柔らかい腫瘤を呈する。

ガラス板で圧迫すると一部赤色調が消退する。外傷が原因と考えられているため、好発部位は傷を受けやすい顔面,掌蹠,手の指,爪の周囲,四肢などである。比較的短期間のうちに一定の大きさに達する。

小児の場合は顔面に、成人では体幹や四肢に好発し、急速に出現しびらんを形成して出血するので、無色素性悪性黒色腫との鑑別を要する。治療は外科的切除,小型のものは電気乾固を行う。不完全な治療だと再発する。

[補足]
脈管系腫瘍の一つです。
ざらざらしたイボや黒子ができている様に見えます。
症状としては、顔や四肢に1〜2cmの、赤いできものができます。出血を伴うこともあります。原因としては、けがや妊娠をきっかけに出来ることがあります。原因不明もあります。血管拡張性肉芽腫と思っていて、皮膚ガンであることがあり、病理検査が必要なことがあります。
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2006年02月27日より運営している医学系ニュースサイトです。
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