お医者になるのは、大変ですね

医学関連ニュースサイト

本当は怖い家庭の医学ザ!世界仰天ニュース(TV)/一般有名人の症例集生活の中の医学

胃薬を飲まれている方は、貧血にご注意を。

米国医師会雑誌(JAMA)に、「Proton Pump Inhibitor and Histamine 2 Receptor Antagonist Use and Vitamin B12 Deficiency」という論文が掲載されていました。この論文では、胃薬であるプロトンポンプ阻害薬(PPI)とH2ブロッカーの長期使用は、その後のビタミンB12(VB12)欠乏症のリスク因子となり、ひいては貧血などの原因となる可能性がある、と指摘されています。

ガストール錠
【第2類医薬品】ガストール錠 60錠

ビタミンB12が欠乏し、見逃され治療されないままだと、認知症や神経損傷、貧血などの深刻な合併症を引き起こす危険性があるといわれています。実は、胃酸分泌抑制薬は胃酸の分泌を抑制し、これによりビタミンB12の吸収不良を引き起こす可能性があることが指摘されています。以前から、この現象は胃癌の患者さんで、胃を摘出した方に多く起こることは知られています。

この論文の研究では、1997年1月から2011年6月に、VB12欠乏症と初めて診断された18歳以上の患者の中から、ビタミンB12欠乏症に直接関係する疾患と診断された場合や、PPIまたはH2ブロッカー使用歴が2年未満を除外して、ケースを抽出しています。続きを読む

ドライマウス…口が乾く症状にお困りの方に

yomiDrの医療相談室に「ドライマウス マスク欠かせない」という相談が寄せられていました。
ドライマウス(口腔こうくう乾燥症)と診断され、マスクをしないと外を歩けず、つらいです。今後もこのまま症状が続くのでしょうか。何かいい治療法はないでしょうか。(74歳女性)

この相談に対して、NTT東日本関東病院歯科口腔外科ドライマウス外来志村デンタルクリニック副院長である志村真理子先生は、以下のようにお答えになっています。
口の中は唾液により潤っていますが、その唾液の分泌量が低下して口の中が乾燥した状態をドライマウスといい、50歳以降の女性に多くみられます。

唾液の働きには
1) 粘膜を保護する。
2) 粘膜の傷の修復を早める。
3) 細菌を抑える。
4) 歯を丈夫にする。
5) 食べ物ののみ込みを助ける
――などがあります。唾液量が減るとこれらの作用が低下するため、口が乾く、ネバネバする、舌や口の粘膜が痛い、食べ物がのみ込みにくいなどの症状が表れます。

唾液量低下の原因として加齢、ストレス、薬の副作用、がん治療のための放射線療法などがあります。さらに膠原こうげん病の一つであるシェーグレン症候群が原因のこともあります。

診療は、口の中の乾燥状態を確認し、専用の保湿計で舌や口の粘膜の潤い度を計測します。また検査用のガムをかんでもらい、吐き出す量を調べ、口の状況に合わせた指導を行います。

相談者のように、症状が消えないことを不安に思う方が大勢います。口内炎には、粘膜の荒れを修復するうがい薬を処方したり、唾液の成分を含む保湿剤、低刺激の歯磨き粉など、薬以外のドライマウス専用のケア用品を利用したりすることでかなり改善します。

よくかんで食べる、舌や口の運動をする、十分な睡眠をとる、部屋の湿度を調整する、リラックスする時間をもつなど生活環境の改善も大切です。毎日行う歯磨きのほかに今後は保湿対策も加えてください。
続きを読む

「一日一個の林檎は医者知らず」は本当だった−血管死予防に林檎

イギリス医師会雑誌であるBMJ(British Medical Journal)に、「A statin a day keeps the doctor away: comparative proverb assessment modelling study 」という論文が掲載されていました。



「一日一個の林檎は医者知らず」というドイツのことわざがあるそうですが、果たしてそれは本当なのか、そのことについて示唆する研究となっています。

この論文では、「英国で50歳以上の成人を対象に、スタチンとリンゴの血管死抑制効果を比較評価モデルで研究」しています。要は、スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬は、HMG-CoA還元酵素の働きを阻害することによって、血液中のコレステロール値を低下させる薬物)とリンゴが、どの程度、血管死(心臓死、脳血管死、肺塞栓性死、出血性死、その他の血管起因性死などの血管起因性の死)を防ぐことができるか、という研究です。続きを読む

顔が腫れる少女ローレン−リンパ管腫とは

1月8日の「ザ!世界仰天ニュース」にて、リンパ管腫の少女の症例が紹介されるようです。
イギリス北西部に位置するグレーター・マンチェスター。この街に住むクーパー夫妻は待望の赤ちゃん誕生に喜んでいた。

ローレンと名付けられたその赤ちゃんは、生まれながらにして顔と首の右側部分にリンパ管腫があった。リンパ液が溜まり膨らんでしまった舌は口の外に常に飛び出し食事も取れない深刻な状態に。

腫瘍が破裂し、リンパ液が一気に飛び出す危険性があるため外で体を動かして遊ぶこともできない…これ以上、治療法はないのか…。しかし、ある日、医師から新たな治療法を紹介される。

果して彼女に明るい未来は訪れるのか!?


リンパ管腫とは


リンパ管腫とは、種々の大きさに拡張したリンパ管の限局性増殖のことであり、大部分は先天性の「リンパ管の組織奇形」と考えられています。
 
新生児期〜小児期に認められることが多く、頭頚部、体幹、四肢の皮下組織のいずれの部位にも発生しますが、とくに新生児期における頚部の巨大な嚢胞状リンパ管腫は、ヒグローマ(cystic hygroma)とも呼ばれています。そのほかリンパ管腫はまれに肺、消化管、脾、肝、骨などに発生することもあります。続きを読む

皮膚科医オススメ「乾燥肌を防ぐ7つのケア」

米国皮膚科学会(AAD)が、「DERMATOLOGISTS SHARE HOME REMEDIES FOR DRY SKIN」という記事を掲載し、乾燥肌ケアについて皮膚科専門医のアドバイスを紹介しています。

冬場は、乾燥肌に悩む人が多いですよね。皮膚のかゆみ、ひび割れ、出血などが起きてしまう原因となる乾燥肌。ですが、生活習慣を少し変えるだけで症状を軽減できる、ということだそうです。

そのアドバイスとは…
1) シャワーやお風呂はぬるめのお湯で短めに済ませる。
2) 入浴後には軟膏やクリームタイプの保湿剤を使う。
3) デオドラント成分や香料など肌に刺激のある成分を含まないスキンケア製品を使う。
4) 加湿器で部屋の乾燥を防ぐ。
5) 通気性のよい柔らかな素材の服を着る。
6) 細菌やウィルスの感染防止のために手洗いは欠かせないが、手洗い後にはハンドクリームを塗る。
7) 症状が重い場合は寝る前にワセリンを塗ると効果的。

とのことです。続きを読む
ブログ内検索
スポンサードリンク
Archives
本サイトについて
2006年02月27日より運営している医学系ニュースサイトです。
当初はレポートの掲載や医師国家試験の問題解説を行っていましたが、そちらは『医学生のレポートやっつけサイト』に移行しており、こちらは医学ニュースを取り扱うこととなりました。
国内の3大疾病である癌、脳卒中、心筋梗塞から稀な難病、最新の治験・治療法など、学んだことを記していきたいと思います。時には微笑ましいニュースから、社会的な関心事となっている医学の問題、感動的な闘病記など、幅広く取り扱っていきたいと思います。ブログパーツ
記事まとめ一覧