各論III-8「内耳・神経疾患」
突発性難聴では鼓膜に内陥所見がみられる。

(正解)×
(正答率)80.6%
…異様な高さ。

(解説)
 突発性難聴とは,全く健康であった耳に突発的に高度の感音難聴が起こる原因不明の疾患である.患者は難聴の発来した時間を正確に記憶していることがある.
 症状は高度の難聴,耳鳴り,耳閉感であり,めまい,平衡障害を伴うことがある.通常一側性である.男女差はなく,青壮年期に多い.
 原因としてウイルス感染説,内耳循環障害説などが考えられている.難聴は回復する場合としない場合があるが,一般に早期(1ヵ月以内)に治療を開始すると改善のみられることが多い.
 治療は安静を第一とし,ステロイド,循環改善薬の投与,高圧酸素療法などが行われている.
 診断に際しては,初発症状として突発的な難聴を起こす疾患があるため,これらを除外することが大事である.例えば聴神経腫瘍,中毒性難聴,メニエール病,外リンパ瘻(耳性髄液漏)などである.なお本疾患は1973(昭48)年より厚生省特定疾患に指定されている.

[注]これは、医学評論社で毎平日更新中の一問一答を解説していく…という、不毛なことをやるコーナーです。

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