SANSPO.comによれば、
“元祖アイドルアナ”として人気を集めた日本テレビのアナウンサー、大杉君枝(旧性:鈴木)さんが2日朝、東京都渋谷区の自宅マンションから転落して死亡した。大杉さんは、昨年10月に第1子となる男児を出産、現在は育児休業中だった。最近、線維筋痛症の治療を受けており、遺書らしきものが残されていた。
警視庁は自殺とみて調べている。

日本テレビ総合広報部は、大杉さんの家族の話として「出産後、線維筋痛症の治療にあたっていた」と明かした。線維筋痛症は、全身を我慢できないほどの痛みが襲う。痛み止めの投薬治療が中心で、現在の医療では完治することは難しいといわれている。

大杉さんは、昨年9月から産休に入り、出産後は子育てに専念するため、
来年春まで育児休業をとり、同年4月の現場復帰を予定していた。

家族や親しい関係者は、大杉さんは病気についてかなり悩んでいたと話す。
生後4カ月の乳飲み子を抱え、育児と病気の両方に正面から向き合わざるをえなかった大杉さん。完治への希望を持てず、将来を悲観しての死だったのか。


…とのこと。

線維筋痛症とは、原因不明の全身的慢性疼痛をきたす疾患。

こわばり感、倦怠感、疲労感、睡眠障害、抑うつ、頭痛、過敏性腸炎、微熱、ドライアイなどが伴う事もあります。他覚的所見としては「特異的圧痛点」を押して診断しますが、通常の検査では何も異常がないのも特徴です。膠原病やリウマチと症状が似ている部分もあります。また、慢性疲労症候群・膠原病・リウマチ・血清反応陰性脊椎関節炎等と併発することもあります。

周囲から理解を得られず「怠け病」と言われ、患者は精神的に辛い状況に陥ることも少なくありません。検査で異常がないため、病院を転々(ドクターショッピング)とすることも珍しくありません。

根本的な治療法はなく、NSAID、SSRI・SNRI、抗うつ薬や抗不安薬、抗てんかん薬、睡眠導入剤、睡眠薬などを用います。

大杉さんが、一人で病気、育児のことを抱え込んでしまったのではないでしょうか。
誰かに悩みを打ち明けたり、支えてくれる人の存在があれば、こうした事態にはならなかったのではないか、と悔やまれてしかたがありません。

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繊維筋痛症友の会