2007年03月13日放送の「本当は怖い家庭の医学」にて紹介されていた。

酒グセの悪さから昇進が遅れ、この春からようやく課長に昇進したK・Sさん。ところが昇進して間もないある日のこと、冷たいものを飲んだ瞬間、歯茎がピリッとしみるのを感じました。ほんの一瞬のことだったため、気に留めていなかったK・Sさんですが、その後も気になる症状が続きました。

症状としては、以下のようなものがあった。
1)歯茎がしみる
2)舌がピリピリする
3)舌が頻繁にピリピリする
4)歯がグラグラする

口腔底とは、舌を上に丸めて、舌の下にある部分です。普段はあまり目にすることがないのでこの症例のように「何だか舌がピリピリするけど…何ともないや」ということになってしまい、発見が遅れてしまうということになります。

このピリピリするという感覚は、口腔底にできた癌細胞が、舌神経(三叉神経第三枝)を刺激したためです。患部に症状がでないことが多いため、本来の病巣を見逃し、病を進行させてしまうことが多いのです。痛みのない腫れが起こります。

結果、癌は静かに拡大(浸潤)を続け、下顎骨にまで進行。歯がグラグラしたのはそのためでした。おまけにリンパ節転移で全身へと転移しました。

上記のような症状がありましたら、口腔底をチェックし、異変を見つけたらすぐに病院へ行かれたほうがよさそうです。