カネボウ製薬(東京都港区)は22日、精神的ストレスが強いとシミやシワが多くなるなど、ストレスと肌の状態の因果関係を究明したと発表した。ストレスの度合いを「低い」「中程度」「高い」の3段階に分類し、「高い」の方が、「低い」よりも、シミの面積が約3倍広くなっていたとの研究結果を得た。また、ストレスを原因とするシミは額に現れやすいこともわかった。

研究は、肌の状態、精神的ストレス、栄養の3つの要素の相互関係を分析したもの。20〜60歳の女性135人を対象にストレス診断、血中ビタミン測定、肌状態の評価を実施した。

それによると、ストレスが強いほど、シミの面積は広がり、この関係は20歳代で最も顕著だった。一方、ストレスが強いほどシワも増えることが確認できたが、シワの場合は、50歳代でその関係が最も強くなった。

このほか、血中のビタミン濃度との関係を分析したところ、レバーや魚介類などに多く含まれるビタミンB群(B2、B6、ナイアシン)が血中に多いと、ストレスが強くてもシミが出にくくなることがわかった。

また、果物類などに多いビタミンCや、豆類などに多いビタミンEの血中濃度が高いと、ストレスが強くてもシワの発生を抑えられることも明らかになった。
(精神的ストレスが強いと…ゲッ、シミの面積3倍)


ストレスとは、生体内のひずみの状態をいうそうです。つまり、体外から加えられた有害因子(ストレス作因)と、それによって生じた防御反応の両方をさしています。

ストレスの要因としては、物理的(寒冷,放射線,騒音),化学的(薬物,ビタミン不足,O2欠乏),生物的(細菌感染)なもの以外に、精神的(受験,手術,試合)なもの、いわゆる情動ストレスも含まれています。

生体にストレス作因が加わると、下垂体から副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が分泌され、その作用によって副腎皮質ホルモンが分泌され、これが全身に働いて一連の反応(全身適応症候群)が起こります。

その第1期は警告反応期です。ストレスにさらされた際の受身の傷害あるいはショックの徴候と、これに対する積極的な防御の症候があります。つまり、ショック相と反ショック相に分けられます。

第2期は抵抗期です。副腎皮質の重量を増し、ストレス作因に対する抵抗力は最も強く安定した状態になります。しかし、他のストレス作因に対する抵抗力はかえって減少しています。

第3期は疲憊期である。ストレス作因が強く長く続くと、ついには生体の能力が疲れ切って適応力を失うってしまいます。

ストレス状態が続くと、身体に免疫力低下などが起こるなど、様々な影響が現れてきます。シミが増える、というのもなんだか納得できるようなことではないでしょうか。ストレスの発散方法を一つは持っておく(趣味など)ことが健康のために重要でしょうね。

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