ブロッコリーなどの野菜に含まれるがん予防成分を作るのに欠かせない遺伝子を、理化学研究所などの研究グループが発見した。この成分を増やした野菜や錠剤の開発につながるという。9日付の米科学アカデミー紀要(電子版)に掲載された。

ブロッコリー、キャベツ、大根などアブラナ科の野菜には、アミノ酸から作られる「グルコシノレート」と呼ばれる成分が含まれ、かむことで辛み成分に変化する。この辛み成分は発がん物質の解毒を促進する作用があり、アブラナ科の野菜にがん予防効果があることが知られているが、グルコシノレートがどのようにできるか解明されていなかった。

研究グループは、グルコシノレートの合成にかかわる遺伝子を探すため、アブラナ科の仲間で遺伝情報の解読が完了しているシロイヌナズナの約2万7000個の遺伝子を解析し、「PMG1」という遺伝子を見つけた。シロイヌナズナの遺伝子を操作してPMG1の働きを抑えたところ、グルコシノレートの量が最大で400分の1程度に減少した。また、シロイヌナズナの培養細胞でPMG1の働きを強めると、グルコシノレートが蓄積することも分かり、PMG1が合成に欠かせないと結論づけた。

理研の平井優美リーダーは「グルコシノレート合成の仕組みは他のアブラナ科植物にも広くあてはまる可能性が高い。PMG1を使ってグルコシノレートの量を増やしたがん予防効果の高い食品開発にもつながる」と話している。
(がん予防成分:理研グループ、合成の仕組みを解明 食品に応用も)


「遺伝子組み換え食品でがん予防」なんてことができる時代になるんでしょうか。
すでに薬剤を体内で作り出し、牛乳に含まれるようにした牛、なんていうのも研究されているようです。

そのうち、「がん撲滅フルコースセット」なんていうものが病院食として出されるようになるんでしょうか。…それ以前に、こうした予防法が盛んになり、がんになる人がいなくなるんじゃないでしょうか。

なんだか映画「ガタカ」のような世界ですね。

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