ニュースキャスターの筑紫哲也さん(71)が14日夜、メーンキャスターを務めるTBS系報道番組「NEWS23」で、初期の肺がんと診断されたため番組を休養することを明らかにした。

筑紫さんは番組冒頭で「自分はがんにならないと根拠のない自信を持っていたが、先週、初期の肺がんと分かった。症状は克服できるということで、しばらく治療に専念したい。また戻ってきます」と述べた。
(筑紫哲也さん、がん告白 「NEWS23」休養へ)


長年にわたって、NEWS23でメインキャスターとして活躍されていただけに、今回の休養は非常に大きな話題となっているようです。

詳細については番組で語っておられなかったようですが、新聞で報道されていた内容では、PET検査(ポジトロン断層撮影法)で初期肺癌であるとのことです。

PET(ポジトロン断層法)とは、陽電子検出を利用したコンピューター断層撮影技術です。大きな特徴としては、CTやMRIが主に組織の形態を観察するための検査法であるのに対し、PETはSPECTなど他の核医学検査と同様、生体の機能を観察することに特化した検査法です。

現在、がん検診などで多く用いられているのはFDG-PETとよばれるもので、簡単に言ってしまえば、癌組織の多くがブドウ糖代謝が活発なことを利用して、「ここは他の部分に比べてブドウ糖を消費してる。癌細胞が、活発に消費しているせいか?」ととらえる検査です。

一部を放射性物質でラベルした(一部の原子を替える)もので、生体内部の放射性トレーサーを追跡する、という原理です。

画期的で、小さな腫瘍も見つけられるという利点もありますが、弱点もあります。

検出感度の良くない、悪性腫瘍があります。
胃癌の一部(signet-ring-cell cancer)、細気管支肺胞上皮癌、肝細胞癌、脳のようなもともと生理的にブドウ糖代謝の旺盛な組織における悪性腫瘍や、排泄される過程で集まる腎細胞癌を含めた腎尿路系などは苦手です。

今回の件で、PET検査などのがん検診が大きくクローズアップされ、需要が増えるのではないでしょうか。

ですが、筑紫さんは一日3箱の喫煙をするというヘビースモーカーで有名とのこと。
禁煙も広めていただければ、と思います。

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