米東部ニュージャージー州の60歳の精神分析医フリーダ・バーンボウムさんが24日、米テレビ各局に出演し、同州ハッケンサック大医療センターで22日、双子の男の子を帝王切開で出産したことを明らかにした。

高齢女性の出産としては昨年末、67歳の女性がスペイン東部バルセロナの病院で双子を出産したと報じられた。ハッケンサック大医療センターによると、米国内で双子を産んだ女性では最高齢という。

米メディアや本人の話によると、バーンボウムさんは昨年、38年連れ添った夫と高齢出産を専門に扱う南アフリカの病院を訪れ、体外受精を受けた。夫妻には既に33歳と6歳の息子、29歳の娘がいる。

バーンボウムさんは米NBCテレビで「自分の娘に対し『年を取っても、社会のしきたりより自分らしい生き方に基づいて物事を決めることができる』ということを身をもって示せたと思う」と話した。
(60歳女性が双子出産…アメリカで最高齢)


高齢出産とは、統計上または医学上、女性が35歳以上で子どもを産むことを指します。

高齢出産のリスクとしては、以下のようなものがあります。

1)妊娠のしにくさ
男女ともに年齢が高まるほど精子・卵子の質が劣化または老化し妊娠しにくくなります。

2)染色体異常等が起こる可能性
ダウン症や自閉症の発症率の増加が指摘されています。

3)高齢分娩のリスク
高齢分娩の場合、母体が危険なだけではなく、流産・早産する危険性が増加します。
第一子出産が高齢出産である場合は、母体の健康が損なわれる危険性や、流産・早産の可能性が増加します。経産婦が高齢出産を行う場合は、非経産婦の場合と比べて母体の健康に対するリスクは相対的に低くなりますが、生まれてくる子供の健康に関するリスク(染色体異常が発生しやすくなることなど)は同じです。


今回の60歳女性の場合は、すでに閉経を迎えられていると思われるので、自らの卵子が受精したのではない受精卵を、自らの子宮に移して妊娠したと考えられます。

もちろん、事前に検査などは行ったかと思いますが、高齢の体には大きな負担となると考えられます。「自分らしい生き方に基づいて物事を決めることができる」といったことは重要なことかも知れませんが、十分に健康にはお気をつけ願いたいと思います。

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