大鵬薬品工業(東京・千代田)と仏製薬大手サノフィ・アベンティスは、抗がん剤「ティーエスワンカプセル」と「シスプラチン」を併用すると胃がん患者の生存期間が伸びるとの臨床試験結果をまとめた。国内で305人の胃がん患者を対象に実施した臨床試験データを解析した。米シカゴで開催した米国臨床腫瘍学会で発表した。
2種類の抗がん剤を投与した場合とティーエスワンだけを投与した場合、2年間の患者の経過を比較した。2種類を投与すると、単独投与に比べて患者が死亡するリスクが小さくなった。生存期間も2種類を投与した方が長かった。
(抗がん剤2種併用で「胃がん、生存伸びる」――大鵬薬・サノフィ発表)
抗がん薬を分類すると、
1)アルキル化剤 (alkylating agents)
2)代謝拮抗剤 (anti-metabolites)
3)植物アルカロイド (plant alkaloids)
4)抗腫瘍剤
があります。全ての薬剤はDNA合成あるいは何らかのDNAの働きに作用し、作用する細胞周期をもって分類します。
ちなみに、新しい化学療法剤にはこの分類が適当でないものがあり、例えば、分子標的薬のメシル酸イマチニブ (imatinib mesylate) はチロシンキナーゼ阻害剤である種のがん(慢性骨髄性白血病や消化管間質腫瘍 Gastrointestinal stromal tumors)などの異常タンパク質に直接作用します。
ティーエスワンはFT(テガフール)、CDHP(ギメラシル)及びOxo(オテラシルカリウム)の3成分を配合した経口抗悪性腫瘍剤です。胃癌を対象とした臨床試験の成績は奏効率46.5%(60/129例)で、原発巣に対しては32.6%(30/92例)とのことです。
胃癌は比較的化学療法が効きにくい癌であり、化学療法単独で胃癌が完全に治ることはほとんどなく、延命効果や苦痛緩和があるに過ぎないとされていました。また、外科手術前に腫瘍を縮小させる術前化学療法や、手術後に遺残する微小癌細胞の再発予防を目指す術後補助化学療法としても行われています。ですが、今回の結果を受け、この2剤併用が今後、一般的に使われるようになるかもしれません。
【関連記事】
病気腎移植:がん疑いの腎臓移植 64歳母から息子に
着床前診断、英では発病リスク8割の遺伝子でも認可へ
2種類の抗がん剤を投与した場合とティーエスワンだけを投与した場合、2年間の患者の経過を比較した。2種類を投与すると、単独投与に比べて患者が死亡するリスクが小さくなった。生存期間も2種類を投与した方が長かった。
(抗がん剤2種併用で「胃がん、生存伸びる」――大鵬薬・サノフィ発表)
抗がん薬を分類すると、
1)アルキル化剤 (alkylating agents)
2)代謝拮抗剤 (anti-metabolites)
3)植物アルカロイド (plant alkaloids)
4)抗腫瘍剤
があります。全ての薬剤はDNA合成あるいは何らかのDNAの働きに作用し、作用する細胞周期をもって分類します。
ちなみに、新しい化学療法剤にはこの分類が適当でないものがあり、例えば、分子標的薬のメシル酸イマチニブ (imatinib mesylate) はチロシンキナーゼ阻害剤である種のがん(慢性骨髄性白血病や消化管間質腫瘍 Gastrointestinal stromal tumors)などの異常タンパク質に直接作用します。
ティーエスワンはFT(テガフール)、CDHP(ギメラシル)及びOxo(オテラシルカリウム)の3成分を配合した経口抗悪性腫瘍剤です。胃癌を対象とした臨床試験の成績は奏効率46.5%(60/129例)で、原発巣に対しては32.6%(30/92例)とのことです。
胃癌は比較的化学療法が効きにくい癌であり、化学療法単独で胃癌が完全に治ることはほとんどなく、延命効果や苦痛緩和があるに過ぎないとされていました。また、外科手術前に腫瘍を縮小させる術前化学療法や、手術後に遺残する微小癌細胞の再発予防を目指す術後補助化学療法としても行われています。ですが、今回の結果を受け、この2剤併用が今後、一般的に使われるようになるかもしれません。
【関連記事】
病気腎移植:がん疑いの腎臓移植 64歳母から息子に
着床前診断、英では発病リスク8割の遺伝子でも認可へ