ニュージーランドのオークランドで、自宅で酸素療法中だった女性(44)が、電気料金未納による電力の遮断が原因で死亡した。現地メディアが30日に報じた。
女性の家族によると、電力会社の従業員に対して、酸素吸入器を動かすのに電気が必要であり、電力供給を止めないよう要請していたという。女性は29日、電気が止められた数時間後に死亡した。
家族側は「彼ら(電力会社)は電力が遮断された際に家を訪れており、状況は理解していたはず」と指摘している。一方、電力会社マーキュリー・エナジーは声明を通じ、状況を把握し切れていなかったと主張。現在、この件について警察が捜査している。
(酸素療法中の女性、料金未納で電気止められ死亡)
酸素吸入とは、空気よりも高濃度の酸素を人為的に吸入することです。
長期間にわたって自宅で酸素吸入療法を行うためには、電動の酸素濃縮器(空気中の酸素を濃縮する)、液化酸素装置、高圧酸素ボンベという、3種類の酸素供給システムがあります。
呼吸器疾患などの患者は、長期的に高濃度の酸素を吸入しなければいけないため、医師の処方指導の元自宅で日常生活をしながら酸素を吸入する在宅酸素療法が行われます。これには短期間の医療機関の入院を行い動脈血液の酸素ガス濃度を測りながら酸素流量を調節し使用酸素濃度を調節するなど厳密な管理が必要です。また、外出中でも携帯装置で酸素を吸入することも行なわれています。
原因となる疾患の大部分は、COPD(慢性閉塞性肺疾患)ですが、肺線維症や肺癌、肺高血圧症なども原因となります。こうした患者さんにとっては、酸素吸入器が生命線となり、ぜひとも配慮いただきたかったところです。こうした事態が起こるとは、私自身、夢にも思いませんでした。さまざまな考慮や想像力が医療には必要になると、改めて思い知らされました。
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(酸素療法中の女性、料金未納で電気止められ死亡)
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長期間にわたって自宅で酸素吸入療法を行うためには、電動の酸素濃縮器(空気中の酸素を濃縮する)、液化酸素装置、高圧酸素ボンベという、3種類の酸素供給システムがあります。
呼吸器疾患などの患者は、長期的に高濃度の酸素を吸入しなければいけないため、医師の処方指導の元自宅で日常生活をしながら酸素を吸入する在宅酸素療法が行われます。これには短期間の医療機関の入院を行い動脈血液の酸素ガス濃度を測りながら酸素流量を調節し使用酸素濃度を調節するなど厳密な管理が必要です。また、外出中でも携帯装置で酸素を吸入することも行なわれています。
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