米化学品大手モンサント社による遺伝子組み換えトウモロコシの安全性に関する実験データを再解析し、このトウモロコシを食べさせたラットは、食べさせない場合に比べ、成長や腎臓の機能などを示す数値に、明らかな差が生じていたとする結果をフランス・カン大学などの研究チームが14日までにまとめ、米国の専門誌に発表した。
研究チームは「データからは、このトウモロコシが安全だとは結論付けられない。哺乳類を使った新たな長期間の実験が必要だ」としている。
この品種は、既に日本や欧州連合(EU)、米国などで食品用や飼料用として承認されており、日本では飼料として流通しているという。EU欧州委員会は、欧州食品安全機関に研究内容の詳しい分析を要請。日本の食品安全委員会も情報収集を始めた。
(組み換えトウモロコシ、成長や腎臓に影響か)
遺伝子組換作物(Genetically modified organism:GMO)とは、遺伝子組み換え技術を用いて、作物となる植物の遺伝的性質を改変する品種改良等が行われた作物のことです。
遺伝子地図の作成などにより、作物となる植物に対して、「目的とする」形質をコードする遺伝子を導入したり、「問題がある」形質の遺伝子をノックアウトしたりすることができるようになったそうです。これらの利点を遺伝子組み換え作物は持っています。
一方で、特定の除草剤をかけても枯れない遺伝子を組み込んだり、殺虫毒素をもつ微生物の遺伝子を組み込んだ大豆やナタネ、トウモロコシなどに対して、拒否感を抱いていらっしゃる方もおられるようです。
健康への影響例としてよく挙げられるものに「遺伝子組換えジャガイモを実験用のラットに食べさせたところ免疫力が低下した」と世間に大きな衝撃を与えたレポート(Pusztai事件)がありますが、これは実験自体が杜撰であるという指摘もあります。
長期的な人体への影響など、未だ明らかとはなっていませんが、今回の実験では健康への影響が指摘された結果となったようです。今後も、こうした報告を含めて、消費者としてもしっかりと安全性を確かめていく必要があると思われます。
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遺伝子による差別 アメリカで禁止へ
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一方で、特定の除草剤をかけても枯れない遺伝子を組み込んだり、殺虫毒素をもつ微生物の遺伝子を組み込んだ大豆やナタネ、トウモロコシなどに対して、拒否感を抱いていらっしゃる方もおられるようです。
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