「脂肪を燃やせ。おれについてこい」。軍隊式訓練を取り入れた減量方法を教えるDVD「ビリーズブートキャンプ(BILLY’S BOOTCAMP)」が通信販売業界で異例の大ヒットとなっている。月間販売1万個で成功といわれる業界で、国内で5月だけで20万セット以上を売った。美容やメタボリック症候群など健康を気にする人たちの間で話題に。運動経験のない人にはきつく、長続きしないとの意見もある。
 
愛知県弥富市の大同工業大4年、土屋国大さん(21)は太り気味を気にして購入。1日おきに自宅の居間で足にくくりつけたゴムひもを引っ張りジャブやキックをする。「約2週間で体重が約1キロ落ちた」と満足そう。

販売元のオークローンマーケティング(名古屋市)によるとビリーズブートキャンプは米国出身の格闘家ビリー・ブランクス氏(51)が米軍での指導経験をもとに開発。「7日間集中ダイエット」をうたい文句に腹筋用などDVD4枚とゴムひもで約1万5000円。テンポのいい音楽に合わせ、ビリーさんが「あきらめるな」などと呼び掛ける。
 
昨年7月に販売を始め、今年に入ってインターネットのブログでの書き込みが増えたことなどで、一気に注文が増加。同社は詳細な販売データを発表していないが、「生産が追いつかない状態」。ビリーさんは人気に応え、20日に来日する予定だ。
 
ダイエットに詳しい四国学院大(香川県善通寺市)の漆原光徳副学長は「筋肉が動き効果はあるが、激しい運動を経験した人でないと、体調を崩す場合もあるだろう」と話している。
(ブートキャンプ メタボに乗って月20万セット)


何だか落ち込んだ気分になると、ビリーさんとともに汗を流すようになっています。私にとっては"自分を焚きつける"、一種の自己啓発本やビジネス書のようになっています。そのお陰か、一週間目で2Kg減量と、まずまずの結果だと思われます。

「ビリーズブートキャンプ」は、米軍における新人向け基礎訓練である「ブートキャンプ」がベースになっているという短期集中型エクササイズのことです。

この人気の陰に、メタボリックシンドロームなどの「ダイエットしなきゃ」という認識があるようです。そもそも、メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満(内臓肥満・腹部肥満)に高血糖・高血圧・高脂血症のうち2つ以上を合併した状態をいいます。

それぞれ単独でもリスクを高めますが、これらが多数重積すると相乗的に動脈硬化性疾患の発生頻度が高まるため、リスク重積状態はハイリスク群として予防・治療の対象と考えられています。このようなリスク集積状態は、偶然に起きたとする考え方と、何かの共通基盤(内臓脂肪の蓄積・インスリン抵抗性・遺伝的背景など)に基づくという考え方があり、近年では特に内臓脂肪の蓄積による肥満が共通の基盤として着目されています。

日本での診断基準は、以下のようなものです。
・内臓脂肪型肥満
臍レベル腹部断面での内臓脂肪面積100cm²以上とする。ただし内臓脂肪面積を直接測定することは健康診断や日常臨床の場では容易ではないため、腹囲の測定により代用し、男性85cm以上、女性90cm以上を内臓脂肪型肥満と診断する。

上記に加え以下の3項目のうち2項目以上

・高血糖
空腹時血糖110mg/dL以上
・高血圧
収縮時血圧130mmHg以上か拡張期血圧85mmHg以上のいずれか、又はいずれも満たすもの
・高脂血症
血清中性脂肪150mg/dL以上か、血清HDLコレステロール値40mg/dL未満のいずれか、又はいずれも満たすもの


企業も「メタボリックシンドローム」対策を講じているところがでてきているようです。ウォーキングなど、「単調なものが続かない」方には、ビリーさんにお願いしてみてはいかがでしょうか。

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