
(田辺製薬、とろみをつけたコンタクトレンズ使用者向け目薬)
ドライアイとは、涙の量が少なくなったり、成分が変化する事により、眼球の表面が乾燥し、傷や障害が生じる病気です。
主にテレビ、コンピュータ端末等による目の酷使、冷暖房による空気の乾燥化、コンタクトレンズの装着により発生するといわれています。一説では、PCモニタを見ている時間の長いような、一般的なオフィスでは社員の約30%(3人に1人といわれています)がドライアイと言われています。他にも、降圧薬や精神安定剤の中には、副作用でドライアイが起こるものもあります。
涙が減少すると、涙の役割が低下し、眼は乾いて角膜が傷つきます。重症になると角膜の表面に無数の傷がつきます。結果として、目の乾燥感や目の疲れがでたり、肩が凝ったり、頭痛を引き起こしたりしてしまいます。集中力の低下により、仕事の能率低下なども問題となることがあります。
最近では、コンタクトレンズ、とくにソフトコンタクトレンズで問題となることが多いようです。全国の眼科医療機関に対して行ったコンタクトレンズ眼障害の調査によれば、10%の人になんらしらかの障害が起こっているようです。
角膜は、涙から酸素を取り入れていますが、角膜がコンタクトレンズに覆われると酸素不足になり、角膜は傷つきやすくなってしまいます。さらに、コンタクトレンズを装用している目では涙の量が不安定なことが多く、角膜表面が乾燥して、ドライアイを引き起こしてしまいます。
さらに、コンタクトを若い時から長期間・長時間使っている方などは、内皮細胞(黒目の透明性を維持するために重要な細胞を角膜内皮細胞という)の数がかなり減っている方がいます。
治療法としては、
1)涙に近い成分の目薬(人工涙液)を点眼する。コンタクトを装着している場合は、コンタクト用の目薬を使用する。
2)ヒアルロン酸が主成分の目薬を点眼する。
といったものがあります。さらに、意識的に瞬きをしたり、長時間のデスクワークを避けるといったことが重要です。
とにかく、目の酷使などは避け、目が乾燥している人はこまめに目薬をさしてみてはいかがでしょうか。
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