オーストリアで英国人女性(25)が一卵性の三つ子の女の子を出産したことが分かった。一卵性の三つ子の誕生はおよそ2億分の1の確率となる。医師らが8日発表した。

この女性は6日、妊娠32週で帝王切開により出産。3人はそれぞれ体重が1500グラム、身長は40センチと未熟児であるものの、状態は良好という。

同国西部フェルトキルヒにある病院の広報担当者によると、母親はオーストリア人のパートナーと同地に暮らしており、不妊治療は受けていなかった。

同病院の婦人科部長はオーストリア通信(APA)に対し「これは自然の気まぐれだ」と述べた。通常三つ子が誕生する場合、3人のうち2人が一卵性であることが多いという。
(オーストリアで一卵性の三つ子誕生、確率2億分の1)


同じ母親の胎内で同時期に発育して生まれた2人以上の子供を「多胎児」といいます。いわゆる双子や三つ子などを総称した呼び方で、特に三つ子以上を意識した呼び方となります。

多胎の種別は、一卵性と多排卵性の組合せで決まります。極めて稀にではありますが、受精卵の分裂が複数回繰り返される場合があり、一卵性多胎児が誕生する場合があります。なお、一つの受精卵が一度に分裂する個数は二個でしかなく、三つ子以上の一卵性は複数回の分裂が発生していると考えられます。今回のケースでは、こうした複数回の分裂を経ていると考えられます。

出産に至った最大多胎数の記録は十胎だそうです。また、一卵性の最大多胎妊娠の記録は、周胎(五胎)とのこと。ここまでくると、その出産や子育ては壮絶の一言だと思われます。

3人とも、未熟児ながら状態は良好とのことで、喜ばしいことです。健やかに成長していくことを祈っております。

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