
ドイツ出身のシータスさんはテレビ番組のセットで用意された水槽に入り、これまでのギネス記録を37秒上回る15分02秒の潜水に成功した。
今回の挑戦を前にシータスさんは、代謝を落とすことを目的に5時間は何も口にしていなかった。記録更新後は「おなかがすいた。たぶんマクドナルドに行くと思う」と語った。
(水中で息止め15分超、ドイツ男性がギネス記録更新)
呼吸を意識的に止めてから、それ以上こらえられなくなった「息こらえ限界点(breaking point)」までの時間を、「息こらえ時間」といいます(いちおう、医学事典に載ってます)。
息こらえ限界点は、「動脈血中のCO2分圧の上昇」および「O2分圧の低下」の度合いによって決定されます。
ちなみに、ヒトが呼吸するのは、脳から呼吸する命令が来ているからで、その命令は普通血液中の二酸化炭素の濃度で決められているとされています。延髄の化学受容器は主に、CO2分圧の上昇によって、苦しくなってくるといわれています。末梢性の化学受容器(頸動脈小体、大動脈体)はO2の低下とHの上昇を感知するといわれています。
したがって、あらかじめ深呼吸をして肺胞内のCO2分圧を低くしておくと(過換気によって)この時間は延長するといわれています。息こらえ時間は精神的要因も関連し、また練習によっても延長します。
個人差が大きいですが、通常25〜120秒ということなので、15分ともなると驚異的です。息こらえといえば、江頭2:50さん。ぜひともチャレンジしてもらいたいところです。
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