最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学で取り上げられていた内容です。

広告代理店に勤めるK・M(55)さんは、妻と年頃の娘との3人暮らし。「おならを我慢するのは健康に悪い」と信じる彼は、食事中でさえ猛烈に臭いおならを何度もして家族から嫌がられていました。そんなK・Mさん、実は便がゆるくいつも下痢気味。自分では毎晩酒をたくさん飲むからだろうと気にも留めていませんでしたが、やがて腹部の膨満感などを覚えるように。さらに、なぜか以前のような豪快なおならが出なくなるなど、様々な異変が現れました。

症状としては、以下のようなものがありました。
1)臭いおならがよく出る
2)下痢
3)腹部膨満感(特に、オナラを我慢している時)
4)お腹が重く痛む
5)すかし屁

最初は下痢気味でしたが、しばらくして、今度は以下のような症状がでてきました。
6)便秘
7)おならが出ない
8)お腹の激痛

結果、耐えきれない腹痛に救急車で病院へ搬送され、腹部CTを撮ったところ、大腸憩室炎と診断されました。


大腸憩室炎とは、何らかの原因で大腸の壁に憩室(部屋という意味です。窪みのようなものができた状態です)ができてしまい、そこに便などが詰まり、炎症を起こしてしまった疾患です。

憩室は、年をとるにつれて多くなっていくと考えられており、内圧の亢進(便秘や発生したガスによる)と腸管壁の抵抗性の減弱(長い間便秘が続くと、腸は便を押し出そうと、蠕動運動を繰り返します。すると、腸の壁は次第に弱り、張りが無くなってしまう)が発生に関与しているといわれています。

ですが、K・Mさんは下痢ぎみだったはず…と思いますが、便以外に、いわゆる宿便が溜まっていたため、実質上は便秘状態であったとかんがえられます。これは、野菜などの食物繊維を摂らず、肉食中心だったためと考えられます。「臭くて回数の多いおなら」というのは、が肉中心の食生活を続け、隠れ便秘になっていた事ことのサインになっていたと考えられます。

結果としては、彼は大腸の一部を切除し、元気になって退院しました。日頃から食物繊維を多く含む野菜を摂るように心がけた方がいいようです。

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