最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学で取り上げられていた内容です。

子供も独立し、夫婦水入らずの生活を楽しんでいたT・T(57)さん。若い頃いわゆる「貧血持ち」だった彼女は、3年前に閉経して以来、貧血がすっかり治まり安心していましたが、ここ数週間、なぜか立ちくらみがぶり返すように。鉄分さえしっかり摂れば治るはずと軽く考えたT・Tさんは、レバニラ炒めなど鉄分の多い料理を食べるようにします。しかし、立ちくらみは一向に改善しないばかりか、さらなる症状が続きました。

1)立ちくらみ
2)近所に買い物へ出かけただけで動悸や息切れを感じる。
3)頭痛

症状が続くため、夫と一緒に健康診断を受けに行ったTさん。
その結果、Hb(ヘモグロビン)の値が低いと指摘され、「念のため、内視鏡検査をしましょう」と言われ、検査を行った結果、彼女に告げられた診断は胃癌でした。


胃癌が進行すると、出血(ガン細胞によって胃の粘膜が破壊され、出血が生じていました。そして本人は気付かぬまま、その血は便に混ざって排泄される)に伴う症状が出現します。

結果、便が黒色となったり、軟便傾向となります。さらに胃癌からの出血がつづき、貧血が進行すると、Tさんのように貧血による自覚症状、たとえば運動時の息切れ、易疲労感などの症状が現れてきます。さらに進行すると腫瘍の増大に伴い腹部にしこりを触れたり、食物の通過障害、閉塞症状が現れることもあります。

自覚症状による胃癌の早期発見は難しいです。ほとんどの場合、早期癌の段階では無症状であり、癌が進行してからでないとはっきりとした自覚症状が出てこないことが多いからと言われています。

診断としては、胃癌の存在自体を確認するには胃内視鏡検査かバリウムによる上部消化管X線検査が必要です。便の検査や血液検査では早期胃癌の発見は難しいです。

X線検査で異常が発見されたときも、確定診断のためには内視鏡検査が必要です。内視鏡検査で、異常とおもわれる部位を医師が発見すると、組織の一部を採取します(生検)。生検標本は病理医に送られ、ホルマリンで固定後に染料にて染色され顕微鏡下にて癌細胞の存在の有無が確認されます。

Tさんの場合、比較的早期の癌で、胃の部分切除で治癒することができたようです。
閉経した女性や貧血になりにくい男性に貧血の症状が現われた場合、まず胃癌などの消化器系の病気を疑うことが大切です。

胃癌は、日本人女性のガン死亡率で第1位を占める病だそうです。思い当たる節がありましたら、病院へ一度足を運ばれてはいかがでしょうか。

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