AEDの普及が進む一方、突然の心肺停止者が発生した場合、設置場所が分からないなどの欠点があったため、埼玉県は2006(平成18)年、「AED設置等届け出システム」を整備、すべての設置者に所在地や連絡先、使用可能な曜日・時間などを登録させている。

現在、埼玉県下では個人使用分を除く2649台のAED設置場所が検索できるようになっており、
1)施設の名称
2)AED設置場所
3)施設の所在地
4)電話番号
5)使用可能な曜日・時間帯の5つの情報が提供される。検索方法は同県作成のQRコード入りカードを携帯電話のカメラで読み込むか、あらかじめアドレス(www.ipos-map.jp/asp/aed.asp)をパソコンの「お気に入り」リストなどに登録したうえで検索。最短約45秒で設置場所が分かるようになっている。

一方、愛知県では届け出制度こそないものの、設置者の自己申告による情報を基にした「あいちAEDマップ」(aed.maps.pref.aichi.jp/)をスタートした。
 
現在、県内1582カ所のAEDが携帯電話とパソコンを使って検索できる。携帯電話にGPS(衛星を使った位置決定システム)機能がついていれば、最短距離にあるAEDを見つけられる。心肺蘇生法なども写真を使って分かりやすく説明、県民でなくとも役立つ情報だ。愛知県は「県内にはまだ多くのAEDがあるはず。より多くの協力を呼びかけていきたい」と話している。
(検索45秒 ケータイで心肺停止を救え)


たしかに、AEDの設置箇所がわかれば、右往左往することもなく、すぐさまそこに借りに行くことができますね。もしかしたら救命率も上がるかも知れません。携帯の普及率が上がった今、こうした検索システムはあって然るべきものかも知れません。

ですが、すこし発想が逆のような…大きな施設などで設置義務を課すなどして、普及率を上げ、さらに分かりやすいところに設置し、明示する努力が必要なような気がします。検索しなければならない、という状況が不備であるようにも思ってしまいます。

また、7割が使用方法を知らなかった、というネットの調査もあるので、その啓蒙も必要となってくるでしょう。詳しくは日本赤十字社のサイトにあるので、一度読んでみてはいかがでしょうか。

AEDによって、東京マラソンでも実際に救命できたという事例がありました。倒れた人を横目に、無関心に通り過ぎるだけではなく(または単なる野次馬になるのではなく)、是非とも何かの力になってあげてください。

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