石川県の救命救急センターに指定されている公立能登総合病院(同県七尾市)で今年7月、麻酔医が不在のため、来院した女児(5)の緊急手術ができず約60キロ離れた金沢市内の病院へ搬送されていたことが分かった。
能登総合病院などによると、女児は7月27日午後6時半ごろ、「おなかが痛い」と来院。虫垂炎が進行し、緊急手術が必要と診断された。しかし、麻酔医がいない時間帯だったため、金沢市の県立中央病院まで救急車で搬送。女児は約7時間後に手術を受けたが、その後、経過は良好ですでに退院したという。
能登総合病院は平成12年、重症の急患を24時間体制で受け入れる救命救急センターの指定を受けたが、今年3月末に2人の常勤麻酔医が退職。現在は手術日程などに合わせて、非常勤の麻酔医6人でやりくりしている。
(麻酔医不在で手術できず…女児60キロ搬送)
日本の一般病院には、病理医、抗がん剤、放射線、麻酔科、緩和ケアなどの専門医が常勤しているところは少ないようです。麻酔医も同様で、日本麻酔学会の調査では一般病院725施設中、常勤麻酔科がいるのは35%と非常に少ないようです。国立がんセンターでさえ、麻酔医不足で手術を待たなければいけない、といった現状があるようです。
大学病院が診療体制充実のため、派遣先病院から医師を引き揚げ始めていることもあり、安全な手術に欠かせない麻酔科医が不足する病院が出てくる可能性があります。もしかしたら、上記のニュースのようなことが増えていく可能性もあります。
また、常勤医がいない病院からの依頼で手術の応援に入る場合、ふだん一緒に仕事をしていないメンバーとチームを組んで手術をするので、強いストレスにさらされるそうです。さらに過酷な労働条件により、医療ミスが増える恐れもあります。
やはり、地域における医師数の偏在も問題ですが、科ごとの偏在もあります。一部には研修医のローテーションが問題ということも言われています。根本的な制度改革が必要になってきているのではないでしょうか。
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能登総合病院は平成12年、重症の急患を24時間体制で受け入れる救命救急センターの指定を受けたが、今年3月末に2人の常勤麻酔医が退職。現在は手術日程などに合わせて、非常勤の麻酔医6人でやりくりしている。
(麻酔医不在で手術できず…女児60キロ搬送)
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