ブラジル北東部レシフェの病院で、51歳の女性が自分の娘の「代理母」として、双子を出産した。
政府の保険指導員ホジネッチ・パルメイラ・セルラオさんが帝王切開で双子の男児を出産したことが、サンタ・ホアナ病院のウェブサイトで発表された。
報道によれば、「おばあちゃん」も「孫」も健康だという。ホジネッチさんの睡眠に困難が出てきたので、予定日より2週間はやく帝王切開手術が行われることになった。
ホジネッチさんは、27歳の娘クラウジアさんが4年にわたって努力を重ねたにもかかわらず妊娠しなかったので、代理母の役目を引き受けることに決めたそうだ。
ブラジルの法では、近親者のみが代理母の役目を務めることができると定められている。クラウジアさんは一人っ子のうえ、従姉妹たちは代理母の役目を引き受けたがらなかったので、ホジネッチさんは娘から4つの受精卵を引き受けることに同意した。
(「おばあちゃん」が代理母として双子の孫を出産)
代理母出産とは、「ある女性が別の女性に子供を引き渡す目的で妊娠・出産すること」とのことです。
代理母出産については、生殖補助医療の進展を受けて日本産科婦人科学会が1983年10月に決定した会告により、自主規制が行われているため、国内では原則として実施されていません。しかし、代理母出産をそのものを規制する法制度は現在まで未整備となっています。また、向井千秋さんのように、アメリカで代理母を捜す、ということもなされているようです。
しかしながら、51歳となると、分娩に際して多くの問題を伴います。高齢分娩の場合、母体が危険なだけではなく、流産・早産する危険性が増加します。また、国内では不妊治療で生まれた二卵性の双子の中に、男女の性染色体の細胞が血液中で混在するケースが2003〜06年の4年間に8組、同性で血液型が混在する双子も1組あったことが、国立成育医療センター(東京)の左合治彦医師らの調査でわかっています。
胎盤の共有で血液が混じることで起きたと見られ、将来、不妊症になったり、輸血時の血液型判定で混乱する可能性があるとのことです。不妊治療では多胎妊娠率が高く、こうしたリスクも上昇するという見方があります。
さらに、体外受精による妊娠は、胎盤や臍帯に異常が発生する頻度が自然妊娠を大幅に上回るとの調査結果を、聖路加国際病院の酒見智子医師らがまとめています。胎盤早期剥離は、自然妊娠の約5倍の頻度で起こっているそうです。
代理母においても、こうしたリスクが存在し、おいそれと実行して良いかというと、難しいところです。また、代理母が子供を引き渡すのを拒否した、という「ベビーM事件」がアメリカで起こっています。
いずれにせよ、元気な赤ちゃんが生まれて何よりです。すくすくと育っていって欲しいと思います。
【関連記事】
血液中に男女の性染色体混在、不妊治療出産の双子8組
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報道によれば、「おばあちゃん」も「孫」も健康だという。ホジネッチさんの睡眠に困難が出てきたので、予定日より2週間はやく帝王切開手術が行われることになった。
ホジネッチさんは、27歳の娘クラウジアさんが4年にわたって努力を重ねたにもかかわらず妊娠しなかったので、代理母の役目を引き受けることに決めたそうだ。
ブラジルの法では、近親者のみが代理母の役目を務めることができると定められている。クラウジアさんは一人っ子のうえ、従姉妹たちは代理母の役目を引き受けたがらなかったので、ホジネッチさんは娘から4つの受精卵を引き受けることに同意した。
(「おばあちゃん」が代理母として双子の孫を出産)
代理母出産とは、「ある女性が別の女性に子供を引き渡す目的で妊娠・出産すること」とのことです。
代理母出産については、生殖補助医療の進展を受けて日本産科婦人科学会が1983年10月に決定した会告により、自主規制が行われているため、国内では原則として実施されていません。しかし、代理母出産をそのものを規制する法制度は現在まで未整備となっています。また、向井千秋さんのように、アメリカで代理母を捜す、ということもなされているようです。
しかしながら、51歳となると、分娩に際して多くの問題を伴います。高齢分娩の場合、母体が危険なだけではなく、流産・早産する危険性が増加します。また、国内では不妊治療で生まれた二卵性の双子の中に、男女の性染色体の細胞が血液中で混在するケースが2003〜06年の4年間に8組、同性で血液型が混在する双子も1組あったことが、国立成育医療センター(東京)の左合治彦医師らの調査でわかっています。
胎盤の共有で血液が混じることで起きたと見られ、将来、不妊症になったり、輸血時の血液型判定で混乱する可能性があるとのことです。不妊治療では多胎妊娠率が高く、こうしたリスクも上昇するという見方があります。
さらに、体外受精による妊娠は、胎盤や臍帯に異常が発生する頻度が自然妊娠を大幅に上回るとの調査結果を、聖路加国際病院の酒見智子医師らがまとめています。胎盤早期剥離は、自然妊娠の約5倍の頻度で起こっているそうです。
代理母においても、こうしたリスクが存在し、おいそれと実行して良いかというと、難しいところです。また、代理母が子供を引き渡すのを拒否した、という「ベビーM事件」がアメリカで起こっています。
いずれにせよ、元気な赤ちゃんが生まれて何よりです。すくすくと育っていって欲しいと思います。
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