去る10月4日、イギリスの科学誌「Nature」に新しいタイプの局所麻酔方法について、米ハーバード大を含むグループが発表した。どのへんが新しいかというと、今までの局所麻酔と違って、痛みを感じる神経だけを麻痺させるので、手術した部分をすぐに動かせて、痛みは感じないまま、ということが可能になる画期的なものだっていうのである。

今の局所麻酔の薬って、痛覚だけじゃなくて、すべての神経を麻痺させちゃうからで、一般的には、細い神経から順に、血管運動神経、温痛覚、触覚、圧覚、運動神経の順番で効いていくんだそうな。今回の発見は、痛覚神経だけを麻痺させて、ほかの神経はそのままっていう麻酔方法だってところが新しい。手術だけじゃなくて、いろいろ応用はできそうだよね。

カプサイシンがなんで食べ物の辛さと関係しているかというと、舌の辛味に反応する神経って、実は痛覚神経で、こいつを刺激するからなんだよね。

これって、痛みを感じる痛覚神経細胞の多くに、カプサイシンを受け止めるたんぱく質があるからで、このたんぱく質にカプサイシンがくっつくと、細胞膜に穴をあけたような構造になるんだとか。

今回の研究グループは、この穴を通して細胞に入り込み、神経細胞の興奮を抑えることができる分子を見つけたっていうんだよね。

つまり、この分子とカプサイシンを同時に投与すると、痛覚神経の興奮だけを抑えることができるってわけ。まだ、ラットの足に注射しての動物実験には成功してるっていう段階なんだけど、この先の実用化に期待したいところ。
(カプサイシンで麻酔薬? 〜局所麻酔の新しい可能性)


局所麻酔とは、意識消失を伴わない麻酔を指します。逆に、意識消失を伴う麻酔を全身麻酔といいます。局所麻酔は主に、侵襲性の低い手術や簡単な救急処置などで用いられます。

局所麻酔は薬剤の作用部位により以下のような種類があります。
・脊椎麻酔(くも膜下麻酔)
・硬膜外麻酔
・局所浸潤麻酔
・表面麻酔
・伝達麻酔

手術において最も応用されている局所麻酔法は、脊椎麻酔と硬膜外麻酔です。
全身麻酔との大きな違いは意識消失がないということであり、危険性に患者が気がつくという面では非常に良いが、除痛できても体に侵襲が加わることには変わりは無いので精神症状がでてくることはあります。そのため十分な鎮静は必要です。

麻酔薬の分類としては、主に以下のように分けられます。
・エステル型
コカイン、プロカイン、クロロプロカイン、テトラカインなどが含まれる。
[特徴]アレルギーが起こりやすい。血中エステラーゼで分解される。
・アミド型
リドカイン、メピバカイン、ジブカイン、ブピバカインなどが含まれる。
[特徴]肝でゆっくりと分解される。

効き方としては、上記のように一般に細い神経から順に麻酔されていきます。順序としては、血管運動神経、温痛覚、触覚、圧覚、運動の順番です。このため、麻酔が効いたかの評価は痛みを感じるかで行います。

また、もう一つの特徴としては、エピネフリン添加を行います。
これは血管が収縮するため吸収が遅くなり作用時間が長くなったり、局所に麻酔薬がとどまり血中濃度があまりあがらないなどの効果を狙ったものです。

上記のニュースのように、カプサイシンが局所麻酔薬となるとは驚きです。どれほどの麻酔効果があるのかはまだ分かりませんが、歯科などでは用いるのに適するのではないでしょうか。今後の臨床応用が楽しみです。

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