肥満は高血圧や動脈硬化・糖尿病などを引き起こし健康には良くないと言われますが、太っていたおかげで命が助かった男性がドイツにいるそうです。肥満も悪いことばかりではないのかもしれません。

記事によると、27歳のGerhard Steiner氏はドイツのバイロイトにあるホテルのバルコニーでソーセージを食べていたところ、不意にバランスを崩し、縁を越えて向こう側へ倒れてしまったそうです。彼は20フィート(6メートル)以上の高さから落下し、腹から地面にたたきつけられました。

普通の人間ならば致命的な傷を負うこともありますが、Gerhard氏は単に肋骨を痛めただけで助かりました。医者によると彼の脂肪が衝撃を吸収することによってダメージが軽減されたそうです。

Gerhard氏の脂肪がどれほどなのかはわかりませんが、体脂肪には衝撃吸収のほかにも体温維持やエネルギーの貯蔵といった機能もあるので、ある程度はつけておいた方が良いようです。
(腹についた脂肪のおかげで命が助かった男)


バランスを崩すまで分からないほど、一心不乱にソーセージを食べているっていう状態が既に問題なような気がしますが、どうやら腹部の脂肪のお陰で助かったようです。

腹部外傷の発生頻度は、全外傷の2〜3%と、他の胸部などの損傷に比べて決して多くはありません。ですが、腹部には肝・脾臓、消化管などの多くの内臓があり、それらが損傷を受けると、腹腔内出血などの重大な支障を来す恐れがあります。しかも、外表面などの外傷とは異なり、四肢などの目で見える損傷に比べて診断・治療が難しいケースがあります。

落下して打ち付けるなどの、腹部の鈍的外傷では、出血性か腹膜炎の外傷が問題となってきます。出血性の場合は、血管損傷や肝臓や脾臓などの、実質臓器損傷の出血によるものです。一方、腹膜炎は腸などの消化管穿孔に伴う消化管内容液による腹膜炎などが起こります。

結果、症状としてはやはり腹痛が最も多いとされています。他にも、出血性の病態では、出血に伴う血圧の低下によるショックをきたすことがあります。

上記のニュースでは、特に重篤な怪我などをせずに済んだそうです。ケガの功名というのかどうかは分かりませんが、何事もなくて良かったですね。

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