以下は、最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学で扱われた内容です。

都内で小さな貿易会社を経営するM・S(64)さん。若い頃から猛烈な仕事人間だった彼は、連日のように接待に出かけ、深夜まで飲む生活を送っていました。そんな中、54歳のとき健康診断を受けたところ、「糖尿病」と診断されたM・Sさん。8年後、右足の小指の靴ずれが治らないため皮膚科を受診したところ、糖尿病による合併症で小指が壊死を起こしていると宣告されてしまいました。

症状としては、以下のようなものがありました。
1)足の指が赤紫色に腫れる
2)壊死が広がる

その後、以下のような経過を辿ることになりました。
糖尿病で下肢の動脈閉塞を起こしてくる例を、糖尿病性閉塞性動脈硬化症といい、糖尿病が無い場合の閉塞性動脈硬化症とは、多発分節性狭窄や石灰化、毛細血管の血行障害といった原因が重なることで違いがあります。さらに、細菌感染を伴いやすいため、糖尿病性閉塞性動脈硬化症の病状は重症で、糖尿病性壊疽が急速に進むため、手遅れになって下肢の切断に至る場合が多くなります。

医師の診断によれば、「膝下切断」を迫られることになってしまいました。
しかしながら、藁にもすがる思いで彼が訪れたのは、日本医科大学付属病院、再生医療科の宮本正章先生のもとでした。宮本先生は、足を切断することなく壊死を治す画期的な治療法「マゴットセラピー」の第1人者だそうです。

マゴットセラピーとは、糖尿病等で壊死した足を救うため、ハエの幼虫(ウジ)を使う新たな治療法のことを指します。
医療用無菌ウジを患部にのせ、2〜4日間放置するとウジが分泌液を出し、腐った組織だけを溶かして吸収する性質を利用します。分泌液には抗生物質の効かない多剤耐性菌も殺菌する作用があり、組織の形成など傷の回復を促す働きもあります。

上記、HPにこうした説明があります。さらに、マゴットの分泌液には、肉芽組織や毛細血管の再生を促進する力があり、より迅速に健康な組織を取り戻すことが出来るとのことです。

具体的な方法としては、壊死した患部に100匹から300匹のマゴットを置き、包帯を巻いて、2〜3日間、そのままにします。すると、マゴットは口から分泌液を出して、壊死をおこした部分だけを溶かし食べてくれるそうです。

結果、M・Sさんは膝下切断の危機を免れ、再び自分の足で歩けるようになりました。現在、血糖コントロールに気を使って生活を送っています。

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