以下は、最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学で扱われた内容です。

東京の下町で小さな不動産屋を夫婦で営むS・Y(55)さん。甘い物が大好物の彼女は、そのせいか少し太り気味で、久しぶりに受けた健康診断で「高血糖」という診断を受けてしまいました。それでもこれといった異変がなかったため、ついつい甘い物のつまみ食いを繰り返していたS・Yさん。

そんな生活を続けて9年後、彼女は客を同じ場所に2度も案内したり、自分がした行動を忘れてしまったりするようになります。具体的な症状としては、以下のようなものがありました。

1)同じことを繰り返す(お客さんに同じ物件を見学させてしまう)。
2)行動を忘れる(昨日、牛乳を買ったことを忘れる。朝食に何を食べたか覚えていない)。
3)急に激しく怒る。

その後、彼女に告げられたのは、以下のような思いもよらぬ病名でした。
彼女に告げられた病名は、アルツハイマー病でした。

発病の原因は、未だ詳しくわかってはいませんが、九州大学医学部の発表によると、以下のような関連性が指摘されています。
耐糖能異常(血糖値を正常に保つ調節能力の低下)では、脳血管性認知症、アルツハイマー病ともに耐糖能異常を有する群はない群と比べ発症率が約2.5倍と高く、耐糖能異常が脳血管性認知症ならびにアルツハイマー病の危険因子であることを裏付けている(図2)。さらに詳しく解析すると、高血圧の人で耐糖能異常があると、脳血管性認知症の発症率は健常者の実に8.4倍も高くなっていた。

このことから、アルツハイマー病との関連性があるのではないか、と思われます。

厚生労働省の調べでは糖尿病患者、およそ740万人のうち治療を受けている人はわずか340万人であり、治療を受けず、そのまま放置している人が、何と400万人にものぼるそうです。

糖尿病は、大きな合併症として腎症、網膜症、神経障害がありますが、それ以外にもこうした疾患のリスクファクターにもなります。健康診断などで指摘されたら、是非とも病院へ行って治療してください。

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