中年女性の体重増加、特にウェスト周りの脂肪が増えると、脳卒中のリスクが高まるという研究結果が米国で明らかにされた。
米メディアは7日、南カリフォルニア大学の研究者は、国の衛生機関が行った2つの調査データを分析し、このような結論に到ったという。最初の調査は1988-1994年に行われた。当時35-54歳の米国の中年女性は、脳卒中の発症比率は0.63%だった。次の調査は1999-2004年に行われたが、同年齢層の中年女性の脳卒中発症率は1.79%にまで上昇していた。また同年齢層の男性の発症率には、ほとんど変化はなかった。
中年女性の発症率だけが大きく上昇したのには、肥満と関係があると研究者は見ている。2つ目の調査で対象となった中年女性は肥満の傾向が顕著で、特にウェストは最初の調査の女性から平均4センチは増加していた。
男性は最初の調査と2回目の調査で、体重とウェストはやや増加したものの、脳卒中の発症リスクにはほとんど影響を及ぼしていない。
肥満、特にウェスト周りの肥満は、なぜ中年女性の脳卒中発症リスクを高めるだろうか。研究者は、まだ正確な説明はできないとしている。しかし先行研究の結果を援用し「腹部の肥満とメタボリックシンドロームには一定の関連性が存在するといえる。そしてメタボリックシンドロームの影響は男性よりも女性の方が強いのだろう」と語っている。
(中年女性はご用心、太いウェストは脳卒中リスク高める)
脳卒中の原因となるのは、まず高血圧が挙げられ、脳血管障害発症の危険因子として最も重要であると言われています。収縮期・拡張期血圧いずれの上昇も、脳出血、脳梗塞両方の発症頻度を増加させます。少なくとも高度の高血圧に対する降圧療法は、脳卒中の発症率を低下させることが証明されています。
また、心疾患をもつ患者は、もたない患者に比べ脳卒中発症の危険が2倍以上高く、特に心房細動を伴う弁膜症は脳塞栓症の危険因子となります。
他にも、糖尿病患者は、非糖尿病患者に比べて脳梗塞発症率が約4倍高いといったことや、高脂血症(高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、低HDLコレステロール血症など)が脳梗塞とは関係があり、その治療が脳梗塞発症を低下させることが証明されています。
一度脳梗塞を経験した患者さんは、1年間に平均5〜10%の割合で再発を起こすということもあり、脳塞栓症例は再発時も塞栓症を呈することが多いといわれています。やはり、上記のようなリスクファクターがある場合は、しっかりと治療なさることが重要であると思われます。
以前からも、脳梗塞と肥満は関係あるとされるていました。ですが、これは肥満者には高血圧や高脂血症、高血圧などのリスクファクターを持っている人が多いためとも考えられます。
ちなみに、脳卒中のリスクとマンモグラフィーとの関係性について、以下のような研究もあります。
米メディアは7日、南カリフォルニア大学の研究者は、国の衛生機関が行った2つの調査データを分析し、このような結論に到ったという。最初の調査は1988-1994年に行われた。当時35-54歳の米国の中年女性は、脳卒中の発症比率は0.63%だった。次の調査は1999-2004年に行われたが、同年齢層の中年女性の脳卒中発症率は1.79%にまで上昇していた。また同年齢層の男性の発症率には、ほとんど変化はなかった。
中年女性の発症率だけが大きく上昇したのには、肥満と関係があると研究者は見ている。2つ目の調査で対象となった中年女性は肥満の傾向が顕著で、特にウェストは最初の調査の女性から平均4センチは増加していた。
男性は最初の調査と2回目の調査で、体重とウェストはやや増加したものの、脳卒中の発症リスクにはほとんど影響を及ぼしていない。
肥満、特にウェスト周りの肥満は、なぜ中年女性の脳卒中発症リスクを高めるだろうか。研究者は、まだ正確な説明はできないとしている。しかし先行研究の結果を援用し「腹部の肥満とメタボリックシンドロームには一定の関連性が存在するといえる。そしてメタボリックシンドロームの影響は男性よりも女性の方が強いのだろう」と語っている。
(中年女性はご用心、太いウェストは脳卒中リスク高める)
脳卒中の原因となるのは、まず高血圧が挙げられ、脳血管障害発症の危険因子として最も重要であると言われています。収縮期・拡張期血圧いずれの上昇も、脳出血、脳梗塞両方の発症頻度を増加させます。少なくとも高度の高血圧に対する降圧療法は、脳卒中の発症率を低下させることが証明されています。
また、心疾患をもつ患者は、もたない患者に比べ脳卒中発症の危険が2倍以上高く、特に心房細動を伴う弁膜症は脳塞栓症の危険因子となります。
他にも、糖尿病患者は、非糖尿病患者に比べて脳梗塞発症率が約4倍高いといったことや、高脂血症(高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、低HDLコレステロール血症など)が脳梗塞とは関係があり、その治療が脳梗塞発症を低下させることが証明されています。
一度脳梗塞を経験した患者さんは、1年間に平均5〜10%の割合で再発を起こすということもあり、脳塞栓症例は再発時も塞栓症を呈することが多いといわれています。やはり、上記のようなリスクファクターがある場合は、しっかりと治療なさることが重要であると思われます。
以前からも、脳梗塞と肥満は関係あるとされるていました。ですが、これは肥満者には高血圧や高脂血症、高血圧などのリスクファクターを持っている人が多いためとも考えられます。
ちなみに、脳卒中のリスクとマンモグラフィーとの関係性について、以下のような研究もあります。
米ミズーリ大学Ellis Fischel癌センターのPaul S. Dale博士によると、乳房血管内の石灰化(癌性ではないもの)と糖尿病、心疾患、脳卒中リスクとの関係が認められたとのことです。
マンモグラフィー(乳房X線撮影)とは、専用のX線撮影装置を用いて、乳房を強く挟んで撮影する画像診断の一種です。圧迫により、乳房内部の様子を鮮明に写しだすことができ、病変前後の乳腺を排除して撮影することができます。マンモグラフィーでは、描出された腫瘤陰影と石灰化像からその腫瘤の良性・悪性を診断していくことになります。
この研究では、乳癌検診を受けた40〜90歳の女性793人のマンモグラフィーを検討した結果、86人(約10%)に石灰化が認められたそうです。その中で、脳卒中に罹患したことのある女性204人のマンモグラフィーを調べたところ、115人(56%)に石灰化がみられた、とのこと(脳卒中リスクも、マンモグラフィーで石灰化が見つかるリスクも年齢とともに増大することから、今回の研究では年齢について調整を行っています)。
もしかしたら、マンモグラフィーで石灰化が見つかったら、糖尿病、心疾患、脳卒中といった疾患に関する精査が必要になる、といわれるようになるかも知れませんね(現段階では、まだそれほど強い関連性があると証明されたわけではありませんが)。
【関連記事】
マンモグラフィーと脳卒中リスクの意外な関係?
脳卒中により、短期記憶障害も−サッチャー元首相
マンモグラフィー(乳房X線撮影)とは、専用のX線撮影装置を用いて、乳房を強く挟んで撮影する画像診断の一種です。圧迫により、乳房内部の様子を鮮明に写しだすことができ、病変前後の乳腺を排除して撮影することができます。マンモグラフィーでは、描出された腫瘤陰影と石灰化像からその腫瘤の良性・悪性を診断していくことになります。
この研究では、乳癌検診を受けた40〜90歳の女性793人のマンモグラフィーを検討した結果、86人(約10%)に石灰化が認められたそうです。その中で、脳卒中に罹患したことのある女性204人のマンモグラフィーを調べたところ、115人(56%)に石灰化がみられた、とのこと(脳卒中リスクも、マンモグラフィーで石灰化が見つかるリスクも年齢とともに増大することから、今回の研究では年齢について調整を行っています)。
もしかしたら、マンモグラフィーで石灰化が見つかったら、糖尿病、心疾患、脳卒中といった疾患に関する精査が必要になる、といわれるようになるかも知れませんね(現段階では、まだそれほど強い関連性があると証明されたわけではありませんが)。
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