女優の松居一代(50)が、今月7日に鼻骨陥没骨折の重傷を負っていたことが明らかになり9日、都内で会見した。13日の楽天対オリックス戦(Kスタ宮城)の始球式の練習中、誤って顔面に硬球が直撃。救急搬送されていた。大事には至らず、始球式には予定通り登板するという。
 
全治1ヶ月の重傷にも仕事も再開するなど順調な回復ぶりに松居は、「ご心配おかけしました。芸能生活29年、まさか素顔で皆様の前にでるとは」と表情も明るかった。骨は見事に陥没していたが、9日には投球練習も再開したという。
(松居一代 始球式の練習中に鼻骨骨折)


鼻骨とは、鼻根部にある小さな一対の骨です。左右の上顎骨に挟まれ、上方で前頭骨と連結しています。鼻骨は、外部からの衝撃を受けやすい部位のため、鼻骨骨折は、顔面骨骨折において最も頻繁にみられます。

種々の外力が前方や前側方から加わって、骨折が起こります。受傷外力が大きいと、上顎骨前頭突起や鼻中隔も損傷して、骨・軟骨の骨折、血腫などを生じることもあります。

骨折によりきたす症状は、外鼻の変形と鼻閉(鼻づまり)が主立ったものです。鼻出血もきたしますが、来院時にはほとんどが止血していることが多いです。鼻骨を両手の人差し指ではさむと、変形があるか確認できます。

診断は鼻出血、鼻部・鼻根部の腫脹、圧痛変形の存在などが参考になり、頭蓋骨側面撮影、鼻骨部軟線撮影などによって行われます。骨折の正確な把握のためや、ほかの顔面骨骨折を伴う可能性があるときには、CT検査が有効となります。

治療は、以下のように行います。
まず、外鼻の変形と鼻閉の有無を確認します。外鼻の変形の有無によって、手術適応が決定されることが多いようです。受傷直後で変形が認められれば、整復を行います。

だいたいは整復固定すれば良いようですが、診断が遅れると仮骨形成により変形治癒します。受診時、腫脹のため鼻骨の変形を見落とすこともあります。そのため、受傷後しばらく時間が経過し、軟部組織の腫脹がある場合には,数日して腫脹が消退してから必要に応じ行います。

上記のニュースでも、整復固定(テーピング)がなされているようです。これから暖かくなり、球技などを楽しまれることも多くなるとは思われますが、顔に当たらないようにお気をつけください。

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