以下は、ザ!世界仰天ニュースで扱われていた内容です。
1977年 アメリカ、ミシガン州。この町で暮らすビル38歳とブリジット45歳はとても仲の良い夫婦だった。夫のビルは元・海兵隊員で退役後は軍の食肉処理場で働いていた。やさしくて働き者の夫と一緒になれてブリジットはとても幸せだった。しかし、夫婦にはある悩みがあった。実はブリジットには離婚歴があり前の夫との間には娘もいた。しかし、ビルと再婚後、子宮摘出の手術を受け、子供を産めない体になっていたのだ。以前は養子をもらうことも考えて、2人で役所に相談に行ったこともあるのだが、ミシガン州の州法では夫婦のどちらか一方でも40歳を超えていると里親になる事ができないという。この法律の壁が、2人が養子をもらうことを拒んだのだ。
そんなある日、ある夫婦が、子供を産んでくれる「代理母」を求めているという内容の記事を新聞でみつけた。当時、アメリカで始まったばかりの代理母制度。ブリジットにとってまさに希望の光。しかし、ブリジットは子宮だけでなく、卵巣も摘出していたため、卵子も代理母のものを使う出産となる。ブリジットの遺伝子は子供に受け継がれない。二人は慎重に話し合った。そして二人は代理母出産を決意し、新聞にあったある人と連絡をとった。その人物とはアメリカで初めて代理母契約を成立させたノエル・キーン弁護士だった。相談の結果、テレビに出演して事情を訴えるという手があることを知り、夫婦は「フィル・ドナヒュー・ショー」というテレビ番組に出演した。夫婦の訴えに、行動を起こした一人の女性がいた。キーン弁護士は、すぐにその女性と面会した。女性の名前はダイアン。31歳。2歳の男の子を持つシングルマザーだった。
10月、夫婦はダイアンの住むテネシー州ノックスビルへ飛び、面会することになった。ダイアンは何冊ものアルバムにまとめた息子の写真を見せ、子育てでの苦労と楽しさを二人に話してくれた。子供が大好きな優しくておだやかなダイアン。この女性が代理母をつとめてくれるなら安心だ。2人に迷いはなかった。必要な経費のほかに報酬といったものはお支払いすることは出来ないことを確認するも、ダイアンは快く納得していた。
そしてビルは薬局で注射器などの必要な器具を買い求めた。当時は人工授精と言っても病院でのシステムは確立しておらず、当人たちが個人で行うものだったのだ。渡された精子を彼女自身が注入することで妊娠を待つ。そして40日後、ダイアンから見事妊娠の連絡が。これで自分たちの子供が抱ける。ブリジットとビルの2人は喜びでいっぱいだった。夫婦は再びダイアンのもとに飛び、ノエル弁護士が作成した正式な契約書を取り交わした。それにはダイアンは子供を出産したら、すぐに夫婦に引き渡すこと。それ以降子供の親権は一切主張しないことなどが明記されていた。サインの後、夫婦はダイアンと別れた。2人とってダイアンはまさに赤ちゃんを運んでくれるコウノトリのはずだった。2人は、赤ちゃんをその手に抱ける日が待ち遠しかった。ところが、一か月後に思いもしなかったことが始まる。
ダイアンからブリジットへの電話の内容は、クリスマスに息子を連れてボストンの母親を訪ねたいが、旅費を都合してもらえないかという相談だった。ブリジットはビルに相談した。契約上、経費以外の金は支払う必要はなかったが、子供を授かっているダイアンを助けるために2人はすぐに旅費を送金してあげた。ところがその数日後、再びダイアンからの電話が。料金はこちら払いのコレクトコール。なんと家に泥棒が入り、送ってもらった400ドルのほか、明日、食べ物を買うお金も全部盗まれたという。泣き出すダイアンの声を聞き、夫に相談してお金を送るからと告げ電話を切ったがブリジットは疑っていた。
それから次々と、階段からすべって足をひどくねんざした治療費、息子が病気になって病院に連れていく診療代、交通事故にあってクルマの修理代など、度重なる金の無心をした。2人は疑いながらもわが子を宿している彼女を責めることができず言われるままに金を送り続けた。コレクトコールの料金だけで月に400ドル以上。さらに500ドル、600ドルとダイアンに送金し続けた。裕福とは言えない生活を送っていた二人はたちまち金銭的に困るようになった。夫がいくら残業をしても追いつかないのだ。
そして、ダイアンが妊娠7ヶ月ほどになった時だった。その夜、ダイアンはかなり酔っているようだった。再び金の無心をするダイアンに、もうお金の要求をするのはやめてほしいとビルが告げると、ダイアンは恐ろしい本性をむき出しにする。私が金に困って自殺したらお腹の赤ちゃんも死ぬのよ。と、腹の赤ちゃんを人質にして脅迫を始めたのだ。さらにこの後ダイアンの要求はエスカレートした。拒否するすべのない夫婦がその頃までにダイアンに送った金は1万3,000ドルにのぼっていた。とうとう夫婦の間にも亀裂が入り始めた。ダイアンの出産予定日が近づいていた。だが、金の要求は止むことはない。
なんとしても自分たちの赤ちゃんを受け取ると、ダイアンのへ乗り込んだ。しかし、そのダイアンの家から出てきたのは見たことも無い女性だった。ダイアンはビッキーという同居人と暮らし始めていた。そしてリビングには臨月の大きなお腹をしたダイアンが横になっていた。やはり事故を起こして拘置所にいるという電話はウソだったのだ。驚くことにダイアンはドラッグづけの生活をしており、金の大半はそれに費やされていた。
それから、奇妙な同居生活がはじまった。何とか少しでもいい状態で生んでほしいと、2人はダイアンに24時間貼りついた。ついに、陣痛が始まった。元気な男の赤ちゃんが出産された。少しの間だけ薬物依存治療を受けなければならなかったが、薬物の影響は心配するほどのものではなく、問題ないとの医師の診断だった。
一方、ダイアンは赤ちゃんの顔を見ることもなく、翌日退院していた。5日後、ようやく退院を許された赤ちゃんと夫婦は病院近くのホテルに滞在。いよいよ明日はこの子を連れて我が家へ帰ることができるという日、ダイアンがホテルにやってきた。
ダイアンは自分が生んだ赤ちゃんに全く興味を示さず、出産したばかりで仕事ができないと、またも金の無心をしてきた。ビルが計400ドルを渡し、赤ちゃんを産んでくれたことは感謝するが、次、連絡してきたら訴えると念を押すと、そのままダイアンは、2人の元から姿を消し、二度と金の無心をしてくることもなかった。それから30年、生まれた赤ちゃんはビルジュニアと名付けられ幸せに暮らしている。一方「代理母」ダイアンは、今はどこでどうしているのか、全く行方が分からないという。
代理出産とは、妻の生殖器に異常があるため妊娠や出産ができず(先天的に子宮を欠損している女性や子宮摘出を受けた場合)、第三者の女性と代理母契約を結び、夫の精子で人工授精し子供を生んでもらうことを指します。
方法としては、上記のように代理母は妻以外の女性に夫の精液を注入する方法(人工授精)と、妻の卵子と夫の精子を体外受精させ、それを妻以外の女性の子宮に戻す方法(体外受精)とに分類されます。
前者は、人工授精(artificial insemination with husband's sperm:AIH)によって行われ、排卵日に合わせて女性の体内に精子を注入する治療です。上記のケースでは、そのまま注射器に入れて注入していますが、現在では、比重遠心法やスイムアップ法で、精漿成分や病原体の除去と運動良好精子の濃縮を行い、注入します。
後者は、先天的に子宮を欠損している女性や子宮摘出を受けた場合に適応となり(卵巣の機能には問題がないような場合)、生物学的には夫婦間の子供といえます。体外受精(IVFと略されます。In Vitro Fertilizationのことです)により、通常は体内で行われる受精を体の外で行います。卵子を採取し(採卵)、体外で精子と受精させ(媒精,顕微授精)、培養した胚を子宮腔に戻す(胚移植)という作業が行われます。
具体的には、まず複数の成熟卵子を採取するため、内因性ゴナドトロピンをGnRHアゴニストで抑制しつつFSH/hMG製剤にて卵胞発育を促します。主席卵胞径が18mmに達したら、FSH/hMG製剤を終了し、LHサージの代用となるhCG製剤を投与して卵成熟を促します。
hCG投与の34−36時間後に、採卵します。局所麻酔または静脈麻酔のもと経腟超音波ガイド下に卵胞を穿刺し、卵胞液とともに卵子を吸引します。
卵子を2〜4時間培養した後、最終運動精子濃度が10万/mL程度になるよう精子浮遊液を加えて媒精します。顕微授精では、第2減数分裂中期に達した成熟卵に対してICSI(卵細胞質内精子注入法)を行います。
その後、培養していきますが、胚盤胞の孵化が始まる6日目以降の胚移植では、妊娠率が低下するため、臨床的に培養期間は5日間が限界となります。胚移植は、カテーテルに形態良好胚を入れ、経頸管的に子宮腔に注入することになります。
代理母出産を巡っては、現在は以下のような扱いになっています。
1977年 アメリカ、ミシガン州。この町で暮らすビル38歳とブリジット45歳はとても仲の良い夫婦だった。夫のビルは元・海兵隊員で退役後は軍の食肉処理場で働いていた。やさしくて働き者の夫と一緒になれてブリジットはとても幸せだった。しかし、夫婦にはある悩みがあった。実はブリジットには離婚歴があり前の夫との間には娘もいた。しかし、ビルと再婚後、子宮摘出の手術を受け、子供を産めない体になっていたのだ。以前は養子をもらうことも考えて、2人で役所に相談に行ったこともあるのだが、ミシガン州の州法では夫婦のどちらか一方でも40歳を超えていると里親になる事ができないという。この法律の壁が、2人が養子をもらうことを拒んだのだ。
そんなある日、ある夫婦が、子供を産んでくれる「代理母」を求めているという内容の記事を新聞でみつけた。当時、アメリカで始まったばかりの代理母制度。ブリジットにとってまさに希望の光。しかし、ブリジットは子宮だけでなく、卵巣も摘出していたため、卵子も代理母のものを使う出産となる。ブリジットの遺伝子は子供に受け継がれない。二人は慎重に話し合った。そして二人は代理母出産を決意し、新聞にあったある人と連絡をとった。その人物とはアメリカで初めて代理母契約を成立させたノエル・キーン弁護士だった。相談の結果、テレビに出演して事情を訴えるという手があることを知り、夫婦は「フィル・ドナヒュー・ショー」というテレビ番組に出演した。夫婦の訴えに、行動を起こした一人の女性がいた。キーン弁護士は、すぐにその女性と面会した。女性の名前はダイアン。31歳。2歳の男の子を持つシングルマザーだった。
10月、夫婦はダイアンの住むテネシー州ノックスビルへ飛び、面会することになった。ダイアンは何冊ものアルバムにまとめた息子の写真を見せ、子育てでの苦労と楽しさを二人に話してくれた。子供が大好きな優しくておだやかなダイアン。この女性が代理母をつとめてくれるなら安心だ。2人に迷いはなかった。必要な経費のほかに報酬といったものはお支払いすることは出来ないことを確認するも、ダイアンは快く納得していた。
そしてビルは薬局で注射器などの必要な器具を買い求めた。当時は人工授精と言っても病院でのシステムは確立しておらず、当人たちが個人で行うものだったのだ。渡された精子を彼女自身が注入することで妊娠を待つ。そして40日後、ダイアンから見事妊娠の連絡が。これで自分たちの子供が抱ける。ブリジットとビルの2人は喜びでいっぱいだった。夫婦は再びダイアンのもとに飛び、ノエル弁護士が作成した正式な契約書を取り交わした。それにはダイアンは子供を出産したら、すぐに夫婦に引き渡すこと。それ以降子供の親権は一切主張しないことなどが明記されていた。サインの後、夫婦はダイアンと別れた。2人とってダイアンはまさに赤ちゃんを運んでくれるコウノトリのはずだった。2人は、赤ちゃんをその手に抱ける日が待ち遠しかった。ところが、一か月後に思いもしなかったことが始まる。
ダイアンからブリジットへの電話の内容は、クリスマスに息子を連れてボストンの母親を訪ねたいが、旅費を都合してもらえないかという相談だった。ブリジットはビルに相談した。契約上、経費以外の金は支払う必要はなかったが、子供を授かっているダイアンを助けるために2人はすぐに旅費を送金してあげた。ところがその数日後、再びダイアンからの電話が。料金はこちら払いのコレクトコール。なんと家に泥棒が入り、送ってもらった400ドルのほか、明日、食べ物を買うお金も全部盗まれたという。泣き出すダイアンの声を聞き、夫に相談してお金を送るからと告げ電話を切ったがブリジットは疑っていた。
それから次々と、階段からすべって足をひどくねんざした治療費、息子が病気になって病院に連れていく診療代、交通事故にあってクルマの修理代など、度重なる金の無心をした。2人は疑いながらもわが子を宿している彼女を責めることができず言われるままに金を送り続けた。コレクトコールの料金だけで月に400ドル以上。さらに500ドル、600ドルとダイアンに送金し続けた。裕福とは言えない生活を送っていた二人はたちまち金銭的に困るようになった。夫がいくら残業をしても追いつかないのだ。
そして、ダイアンが妊娠7ヶ月ほどになった時だった。その夜、ダイアンはかなり酔っているようだった。再び金の無心をするダイアンに、もうお金の要求をするのはやめてほしいとビルが告げると、ダイアンは恐ろしい本性をむき出しにする。私が金に困って自殺したらお腹の赤ちゃんも死ぬのよ。と、腹の赤ちゃんを人質にして脅迫を始めたのだ。さらにこの後ダイアンの要求はエスカレートした。拒否するすべのない夫婦がその頃までにダイアンに送った金は1万3,000ドルにのぼっていた。とうとう夫婦の間にも亀裂が入り始めた。ダイアンの出産予定日が近づいていた。だが、金の要求は止むことはない。
なんとしても自分たちの赤ちゃんを受け取ると、ダイアンのへ乗り込んだ。しかし、そのダイアンの家から出てきたのは見たことも無い女性だった。ダイアンはビッキーという同居人と暮らし始めていた。そしてリビングには臨月の大きなお腹をしたダイアンが横になっていた。やはり事故を起こして拘置所にいるという電話はウソだったのだ。驚くことにダイアンはドラッグづけの生活をしており、金の大半はそれに費やされていた。
それから、奇妙な同居生活がはじまった。何とか少しでもいい状態で生んでほしいと、2人はダイアンに24時間貼りついた。ついに、陣痛が始まった。元気な男の赤ちゃんが出産された。少しの間だけ薬物依存治療を受けなければならなかったが、薬物の影響は心配するほどのものではなく、問題ないとの医師の診断だった。
一方、ダイアンは赤ちゃんの顔を見ることもなく、翌日退院していた。5日後、ようやく退院を許された赤ちゃんと夫婦は病院近くのホテルに滞在。いよいよ明日はこの子を連れて我が家へ帰ることができるという日、ダイアンがホテルにやってきた。
ダイアンは自分が生んだ赤ちゃんに全く興味を示さず、出産したばかりで仕事ができないと、またも金の無心をしてきた。ビルが計400ドルを渡し、赤ちゃんを産んでくれたことは感謝するが、次、連絡してきたら訴えると念を押すと、そのままダイアンは、2人の元から姿を消し、二度と金の無心をしてくることもなかった。それから30年、生まれた赤ちゃんはビルジュニアと名付けられ幸せに暮らしている。一方「代理母」ダイアンは、今はどこでどうしているのか、全く行方が分からないという。
代理出産とは、妻の生殖器に異常があるため妊娠や出産ができず(先天的に子宮を欠損している女性や子宮摘出を受けた場合)、第三者の女性と代理母契約を結び、夫の精子で人工授精し子供を生んでもらうことを指します。
方法としては、上記のように代理母は妻以外の女性に夫の精液を注入する方法(人工授精)と、妻の卵子と夫の精子を体外受精させ、それを妻以外の女性の子宮に戻す方法(体外受精)とに分類されます。
前者は、人工授精(artificial insemination with husband's sperm:AIH)によって行われ、排卵日に合わせて女性の体内に精子を注入する治療です。上記のケースでは、そのまま注射器に入れて注入していますが、現在では、比重遠心法やスイムアップ法で、精漿成分や病原体の除去と運動良好精子の濃縮を行い、注入します。
後者は、先天的に子宮を欠損している女性や子宮摘出を受けた場合に適応となり(卵巣の機能には問題がないような場合)、生物学的には夫婦間の子供といえます。体外受精(IVFと略されます。In Vitro Fertilizationのことです)により、通常は体内で行われる受精を体の外で行います。卵子を採取し(採卵)、体外で精子と受精させ(媒精,顕微授精)、培養した胚を子宮腔に戻す(胚移植)という作業が行われます。
具体的には、まず複数の成熟卵子を採取するため、内因性ゴナドトロピンをGnRHアゴニストで抑制しつつFSH/hMG製剤にて卵胞発育を促します。主席卵胞径が18mmに達したら、FSH/hMG製剤を終了し、LHサージの代用となるhCG製剤を投与して卵成熟を促します。
hCG投与の34−36時間後に、採卵します。局所麻酔または静脈麻酔のもと経腟超音波ガイド下に卵胞を穿刺し、卵胞液とともに卵子を吸引します。
卵子を2〜4時間培養した後、最終運動精子濃度が10万/mL程度になるよう精子浮遊液を加えて媒精します。顕微授精では、第2減数分裂中期に達した成熟卵に対してICSI(卵細胞質内精子注入法)を行います。
その後、培養していきますが、胚盤胞の孵化が始まる6日目以降の胚移植では、妊娠率が低下するため、臨床的に培養期間は5日間が限界となります。胚移植は、カテーテルに形態良好胚を入れ、経頸管的に子宮腔に注入することになります。
代理母出産を巡っては、現在は以下のような扱いになっています。
代理母出産については、生殖補助医療の進展を受けて日本産科婦人科学会が1982年10月に決定した「会告」により、自主規制が行われているため、国内においては「原則」として実施されないことになっています。
ところが、諏訪マタニティークリニック(長野県下諏訪町)の根津八紘院長が、国内初の代理母出産を実施し、2001年5月にこれを公表しています。こうした代理母出産を巡る動きを受け、厚生労働省の審議会が2003年にとりまとめた『精子・卵子・胚の提供等による生殖補助医療制度の整備に関する報告書』および、日本産科婦人科学会の会告によって、規制の方向に乗り出しています。
2008年01月、日本学術会議「生殖補助医療の在り方検討委員会」の作業部会が、代理出産を新法で禁止すべきだとする報告書素案をまとめました。
素案では、夫婦の精子と卵子を用いた代理出産について検討し、代理母となる女性が被る身体的・精神的負担や、生まれてくる子供の心に与える影響などの問題があり、代理母が危険を承知で引き受けたとしても「自己決定が十分といえるか疑問がある」としています。結果、営利目的での代理母出産に対して、実施に処罰を検討する、といった内容になっています。
2008年04月16日、日本学術会議は、新法による代理出産の原則禁止などの提言を盛り込んだ最終報告書を、舛添要一厚生労働相と鳩山邦夫法務相に提出しています。報告書では、代理出産は法律で規制すべきとし、「原則禁止が望ましい」と結論しています。ただ、限定的な試行(臨床試験)は認めており、営利目的の代理出産は処罰を求めています。
上記のケースのような問題が、起こらないとは限りません。しかしながら、その一方で純粋に子供が欲しいと望む夫婦が存在していることもたしかです。その切なる願いを叶える方向で、どうにか倫理的・社会的なルールに則った代理出産を行えるシステム作りなどができないか、と思われます。
【関連記事】
不妊症・不妊治療のまとめ
51歳女性が孫を産む−双子の代理母に
ところが、諏訪マタニティークリニック(長野県下諏訪町)の根津八紘院長が、国内初の代理母出産を実施し、2001年5月にこれを公表しています。こうした代理母出産を巡る動きを受け、厚生労働省の審議会が2003年にとりまとめた『精子・卵子・胚の提供等による生殖補助医療制度の整備に関する報告書』および、日本産科婦人科学会の会告によって、規制の方向に乗り出しています。
2008年01月、日本学術会議「生殖補助医療の在り方検討委員会」の作業部会が、代理出産を新法で禁止すべきだとする報告書素案をまとめました。
素案では、夫婦の精子と卵子を用いた代理出産について検討し、代理母となる女性が被る身体的・精神的負担や、生まれてくる子供の心に与える影響などの問題があり、代理母が危険を承知で引き受けたとしても「自己決定が十分といえるか疑問がある」としています。結果、営利目的での代理母出産に対して、実施に処罰を検討する、といった内容になっています。
2008年04月16日、日本学術会議は、新法による代理出産の原則禁止などの提言を盛り込んだ最終報告書を、舛添要一厚生労働相と鳩山邦夫法務相に提出しています。報告書では、代理出産は法律で規制すべきとし、「原則禁止が望ましい」と結論しています。ただ、限定的な試行(臨床試験)は認めており、営利目的の代理出産は処罰を求めています。
上記のケースのような問題が、起こらないとは限りません。しかしながら、その一方で純粋に子供が欲しいと望む夫婦が存在していることもたしかです。その切なる願いを叶える方向で、どうにか倫理的・社会的なルールに則った代理出産を行えるシステム作りなどができないか、と思われます。
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