「よゐこ」の有野晋哉(36)が30日、病気治療のため休養することが分かった。所属事務所が報道各社にFAXで発表した。
事務所によれば、先日より体調不良を訴え、検査を受けたところ肺膿瘍と診断された。抗生剤の点滴投与による治療中で、1ヶ月の治療が必要という。
(「よゐこ」有野晋哉が肺膿瘍で休養 1カ月の治療必要)
肺膿瘍(肺化膿症と同義)は、化膿性病原菌により肺実質が融解・壊死に陥り、空洞を形成し、空洞内に膿の貯留を認める疾患です。多くは肺炎で発症し、組織破壊が強く、肺炎あるいは肺化膿症の病変の中に空洞を作り、その中に膿汁がたまった状態(ニボー)になります。
空洞は、末梢気道を閉塞する菌塊・異物・腫瘍などにより、限局性の化膿性炎症が生じて浸潤した好中球の破壊により放出されたリソソーム酵素により肺組織の融解・壊死が生じ、壊死物質が気管支より排出されると形成されると考えられます。
症状としては肺炎と似たものが現れますが、肺炎の場合よりも激しいことが多いです。悪寒を伴う発熱や咳嗽、膿性痰(蓄痰の静置により、粘液層・漿液層・膿性成分層の3層構造を呈する)などが現れます。鉄錆色の痰、悪臭痰に注意し、腐敗臭を呈する場合には嫌気性菌の関与を考えます。
ほかにも、胸痛や呼吸困難が生じることがあり、その場合は胸膜炎・膿胸の合併や膿瘍の穿破による膿気胸の発生を考えます。喀血があった場合、気管支動脈の損傷により生じますが、致死的な合併症となることもあります。
検査や治療としては、以下のようなものがあります。
事務所によれば、先日より体調不良を訴え、検査を受けたところ肺膿瘍と診断された。抗生剤の点滴投与による治療中で、1ヶ月の治療が必要という。
(「よゐこ」有野晋哉が肺膿瘍で休養 1カ月の治療必要)
肺膿瘍(肺化膿症と同義)は、化膿性病原菌により肺実質が融解・壊死に陥り、空洞を形成し、空洞内に膿の貯留を認める疾患です。多くは肺炎で発症し、組織破壊が強く、肺炎あるいは肺化膿症の病変の中に空洞を作り、その中に膿汁がたまった状態(ニボー)になります。
空洞は、末梢気道を閉塞する菌塊・異物・腫瘍などにより、限局性の化膿性炎症が生じて浸潤した好中球の破壊により放出されたリソソーム酵素により肺組織の融解・壊死が生じ、壊死物質が気管支より排出されると形成されると考えられます。
症状としては肺炎と似たものが現れますが、肺炎の場合よりも激しいことが多いです。悪寒を伴う発熱や咳嗽、膿性痰(蓄痰の静置により、粘液層・漿液層・膿性成分層の3層構造を呈する)などが現れます。鉄錆色の痰、悪臭痰に注意し、腐敗臭を呈する場合には嫌気性菌の関与を考えます。
ほかにも、胸痛や呼吸困難が生じることがあり、その場合は胸膜炎・膿胸の合併や膿瘍の穿破による膿気胸の発生を考えます。喀血があった場合、気管支動脈の損傷により生じますが、致死的な合併症となることもあります。
検査や治療としては、以下のようなものがあります。
胸部X線・CT検査では、病初期は区域性または肺葉性の広がりをもつ浸潤影を呈します。肺組織の壊死が生じ、壊死組織が灌注気管支より排出されると、鏡面形成を伴った空洞(ニボー)が認められます。CTでも、内部に鏡面形成を伴う類円形または楔状の空洞陰影を認めます。
胸部X線所見では、空洞を形成するため、同様な所見がみられる肺癌、特に扁平上皮癌との鑑別は重要であり、気管支鏡検査、細胞診などが必要となります。
血液検査では、好中球増加、赤沈亢進、CRP上昇など高度の炎症所見を認めます。細菌学的検査では、喀痰の性状は膿性で、悪臭を伴えば嫌気性菌の関与を示唆します。原因菌としては、嫌気性菌、黄色ブドウ球菌、クレブシエラなどが重要です。肺炎の場合に比べて嫌気性菌の関与が重要で、嫌気培養は必須となります。
治療としては、化学療法が主体となります。
嫌気性菌の関与が疑われる場合には、ペニシリンG(PCG)、クリンダマイシン(CLDM)などが第一選択薬となりますが、好気性菌との混合感染も多いので、広域ペニシリン系やセフェム系、カルバペネム系薬物も用いられます。
黄色ブドウ球菌では第一、第二世代セフェム薬に対して感受性を有しますが、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の場合にはバンコマイシン(VCM)、アルベカシン(ABK)、テイコプラニン(TEIC)などを用います。グラム陰性桿菌の場合には、第二、第三、ならびに第四世代セフェム薬やカルバペネム薬を使用します。
こうした化学療法に加え、気管支鏡による吸引や体位ドレナージによって排膿を促すことも重要です。
ゲームセンターCXの新シーズンを6月に控えており、それまでにしっかりと静養なさって、再び元気な姿を見せていただきたいと思います。
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右肩を脱臼し、外来治療を受けていた−キングコング西野さん
胸部X線所見では、空洞を形成するため、同様な所見がみられる肺癌、特に扁平上皮癌との鑑別は重要であり、気管支鏡検査、細胞診などが必要となります。
血液検査では、好中球増加、赤沈亢進、CRP上昇など高度の炎症所見を認めます。細菌学的検査では、喀痰の性状は膿性で、悪臭を伴えば嫌気性菌の関与を示唆します。原因菌としては、嫌気性菌、黄色ブドウ球菌、クレブシエラなどが重要です。肺炎の場合に比べて嫌気性菌の関与が重要で、嫌気培養は必須となります。
治療としては、化学療法が主体となります。
嫌気性菌の関与が疑われる場合には、ペニシリンG(PCG)、クリンダマイシン(CLDM)などが第一選択薬となりますが、好気性菌との混合感染も多いので、広域ペニシリン系やセフェム系、カルバペネム系薬物も用いられます。
黄色ブドウ球菌では第一、第二世代セフェム薬に対して感受性を有しますが、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の場合にはバンコマイシン(VCM)、アルベカシン(ABK)、テイコプラニン(TEIC)などを用います。グラム陰性桿菌の場合には、第二、第三、ならびに第四世代セフェム薬やカルバペネム薬を使用します。
こうした化学療法に加え、気管支鏡による吸引や体位ドレナージによって排膿を促すことも重要です。
ゲームセンターCXの新シーズンを6月に控えており、それまでにしっかりと静養なさって、再び元気な姿を見せていただきたいと思います。
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