アステラス製薬とファイザーの動脈硬化性疾患予防啓発活動「コレステロール甘くみない!!!」の新CMに、心筋梗塞の経験者でフリーアナウンサーの徳光和夫さん(67)が出演する。6月1日からオンエア。
心筋梗塞や脳卒中などの動脈硬化性疾患は、日本の死因の3分の1を占める。平成13年に急性心筋梗塞を発症し、緊急手術で一命をとりとめた徳光さんが、健康管理が滞りがちな40代、50代のビジネスマンに対して、自身の発症経験をもとに「LDLコレステロールに対して関心を高めること」「ひとりで悩むより医師に相談するほうがより早く健康な体になること」と疾患予防を呼びかける内容となっている。
(徳光さん、自身の経験もとに動脈硬化性疾患予防呼び掛ける)
動脈硬化とは、広義では「血管壁の肥厚・硬化・再構築・機能低下を伴う動脈病変の総称」を指します。簡単に言ってしまえば、動脈が肥厚し硬化した状態であり、これによって引き起こされる様々な病態を動脈硬化症といいます。
動脈硬化の種類には粥状硬化、細動脈硬化、中膜硬化などのタイプがあります。臨床的に最も重要な粥状硬化を、狭義で「動脈硬化」と呼ぶことが多いようです。
動脈硬化の成因を説明したものとして、「反応傷害説」があります。
反応傷害説とは、高血圧、乱流などの血行力学的因子や高LDL血症、過酸化脂質、喫煙などにより内皮細胞が傷害・活性化すると、細胞表面に接着分子が発現され、単球やTリンパ球が内皮下に侵入します。
単球は、サイトカインの作用でマクロファージに成熟・分化し、酸化LDLを取り込んで脂質に富んだ泡沫細胞を形成します。こうしてできた脂肪斑から、さらに平滑筋細胞増殖、結合組織増生によりプラークが形成されます。結果、動脈硬化が進行していくと考えられています。
不安定なプラークが形成されて破綻することにより、血栓が形成され、特に心筋梗塞や不安定狭心症の主要な原因と考えられてきています。
動脈硬化は高度の狭窄(少なくとも75%以上)をきたさないと血流障害は起こらず、無症状であるといわれています。つまり、痛くもないので「放っておいても大丈夫だろう」と思ってしまうわけですね。
ですが、脳、心臓(特に冠動脈冠動脈)、腎動脈の高度な狭窄により血流低下が起こると,これらの臓器の機能不全が出現してきます。
脳動脈の粥状動脈硬化は主幹動脈の内頸、椎骨・脳底動脈およびその主要分枝に認められ、これを基盤にいわゆる脳梗塞であるアテローム血栓性梗塞や、ラクナ梗塞、一過性脳虚血発作(TIA)が発症します。また、頭部CT検査では血管性の器質性病変を認めなくても、いわゆる脳動脈硬化症として頭重感・めまいなどの軽い脳循環障害症状が現れることもあります。
腹部ないし胸腹部大動脈硬化が進行すると、しばしば大動脈瘤が形成され、ときに痛みを訴えることもあります。持続性の腹痛や圧痛が起こった場合、切迫破裂の可能性を考えます。
腸骨動脈以下に動脈硬化病変が存在すると、程度に応じて間欠跛行(休み休みにしかか歩けないような状態)、安静時疼痛、潰瘍形成が出現してきます。こういった状態を閉塞性動脈硬化症(ASO)といいます。
動脈硬化の進行抑制としての治療としては、以下のようなものがあります。
心筋梗塞や脳卒中などの動脈硬化性疾患は、日本の死因の3分の1を占める。平成13年に急性心筋梗塞を発症し、緊急手術で一命をとりとめた徳光さんが、健康管理が滞りがちな40代、50代のビジネスマンに対して、自身の発症経験をもとに「LDLコレステロールに対して関心を高めること」「ひとりで悩むより医師に相談するほうがより早く健康な体になること」と疾患予防を呼びかける内容となっている。
(徳光さん、自身の経験もとに動脈硬化性疾患予防呼び掛ける)
動脈硬化とは、広義では「血管壁の肥厚・硬化・再構築・機能低下を伴う動脈病変の総称」を指します。簡単に言ってしまえば、動脈が肥厚し硬化した状態であり、これによって引き起こされる様々な病態を動脈硬化症といいます。
動脈硬化の種類には粥状硬化、細動脈硬化、中膜硬化などのタイプがあります。臨床的に最も重要な粥状硬化を、狭義で「動脈硬化」と呼ぶことが多いようです。
動脈硬化の成因を説明したものとして、「反応傷害説」があります。
反応傷害説とは、高血圧、乱流などの血行力学的因子や高LDL血症、過酸化脂質、喫煙などにより内皮細胞が傷害・活性化すると、細胞表面に接着分子が発現され、単球やTリンパ球が内皮下に侵入します。
単球は、サイトカインの作用でマクロファージに成熟・分化し、酸化LDLを取り込んで脂質に富んだ泡沫細胞を形成します。こうしてできた脂肪斑から、さらに平滑筋細胞増殖、結合組織増生によりプラークが形成されます。結果、動脈硬化が進行していくと考えられています。
不安定なプラークが形成されて破綻することにより、血栓が形成され、特に心筋梗塞や不安定狭心症の主要な原因と考えられてきています。
動脈硬化は高度の狭窄(少なくとも75%以上)をきたさないと血流障害は起こらず、無症状であるといわれています。つまり、痛くもないので「放っておいても大丈夫だろう」と思ってしまうわけですね。
ですが、脳、心臓(特に冠動脈冠動脈)、腎動脈の高度な狭窄により血流低下が起こると,これらの臓器の機能不全が出現してきます。
脳動脈の粥状動脈硬化は主幹動脈の内頸、椎骨・脳底動脈およびその主要分枝に認められ、これを基盤にいわゆる脳梗塞であるアテローム血栓性梗塞や、ラクナ梗塞、一過性脳虚血発作(TIA)が発症します。また、頭部CT検査では血管性の器質性病変を認めなくても、いわゆる脳動脈硬化症として頭重感・めまいなどの軽い脳循環障害症状が現れることもあります。
腹部ないし胸腹部大動脈硬化が進行すると、しばしば大動脈瘤が形成され、ときに痛みを訴えることもあります。持続性の腹痛や圧痛が起こった場合、切迫破裂の可能性を考えます。
腸骨動脈以下に動脈硬化病変が存在すると、程度に応じて間欠跛行(休み休みにしかか歩けないような状態)、安静時疼痛、潰瘍形成が出現してきます。こういった状態を閉塞性動脈硬化症(ASO)といいます。
動脈硬化の進行抑制としての治療としては、以下のようなものがあります。
動脈硬化の最大の危険因子は年齢であり、加齢とともに有病率は増加します。特に、
45歳以上の男性、閉経後の女性は動脈硬化予備軍となります。そのため、年齢を重ねていくにつれて動脈硬化の他の危険因子である
などについて気を付ける必要があるわけです。
つまり、高血圧、喫煙などの矯正可能な危険因子をできるだけ除く必要があるわけです。血圧は140/90mmHg未満(心不全、腎機能障害、糖尿病がある場合は 130/85mmHg 未満)とし、血清LDL-コレステロール値は 100mg/dl 未満、血糖正常,HbA1cは 7%未満、BMIは 21〜25kg/m2を目標とします。その他、1回 30分、週 3〜4回の運動が推奨されています。
上記でも触れられていますが、高脂血症の治療法としては、食事療法、運動療法などによるライフスタイル改善が根幹にあります。カロリー制限・栄養素配分などに加え、1日3食の配分をほぼ均等にし、間食をしないなどの食生活の改善も重要です。
3〜6ヶ月観察しても管理基準に達しない場合には、薬物療法を開始します。ただ、動脈硬化性疾患を生じた症例や、LDL-C値が200mg/dLを超えておりライフスタイル改善のみではコントロール困難な症例では、早期から薬物療法を開始します。
薬物療法としては、HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン)、陰イオン交換樹脂、プロブコールのいずれか単独、あるいは適宜併用にてコントロールを図ります。ただ、高脂血症治療として、LDLコレステロール値が優位に上昇している場合はスタチン、中性脂肪値が優位に上昇している場合にはフィブラート系薬剤、あるいはニコチン酸誘導体を第1選択薬として用います。
ライフスタイルに大きく関連し、健康管理が大切である動脈硬化予防なだけに、日頃からの気配りが重要となります。健康診断などで高血圧や高脂血症を指摘された場合は、医師と相談の上、しっかりと治療なさることが必要となると思われます。
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45歳以上の男性、閉経後の女性は動脈硬化予備軍となります。そのため、年齢を重ねていくにつれて動脈硬化の他の危険因子である
・高コレステロール血症(>220mg/dl)
・高血圧(≧140/≧90mmHg)
・喫煙習慣
・耐糖能異常(日本糖尿病学会基準で境界型、糖尿病型)
・肥満[肥満指数(BMI)≧ 25kg/m^2]
・低HDL血症(<35mg/dl)
・運動不足
などについて気を付ける必要があるわけです。
つまり、高血圧、喫煙などの矯正可能な危険因子をできるだけ除く必要があるわけです。血圧は140/90mmHg未満(心不全、腎機能障害、糖尿病がある場合は 130/85mmHg 未満)とし、血清LDL-コレステロール値は 100mg/dl 未満、血糖正常,HbA1cは 7%未満、BMIは 21〜25kg/m2を目標とします。その他、1回 30分、週 3〜4回の運動が推奨されています。
上記でも触れられていますが、高脂血症の治療法としては、食事療法、運動療法などによるライフスタイル改善が根幹にあります。カロリー制限・栄養素配分などに加え、1日3食の配分をほぼ均等にし、間食をしないなどの食生活の改善も重要です。
3〜6ヶ月観察しても管理基準に達しない場合には、薬物療法を開始します。ただ、動脈硬化性疾患を生じた症例や、LDL-C値が200mg/dLを超えておりライフスタイル改善のみではコントロール困難な症例では、早期から薬物療法を開始します。
薬物療法としては、HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン)、陰イオン交換樹脂、プロブコールのいずれか単独、あるいは適宜併用にてコントロールを図ります。ただ、高脂血症治療として、LDLコレステロール値が優位に上昇している場合はスタチン、中性脂肪値が優位に上昇している場合にはフィブラート系薬剤、あるいはニコチン酸誘導体を第1選択薬として用います。
ライフスタイルに大きく関連し、健康管理が大切である動脈硬化予防なだけに、日頃からの気配りが重要となります。健康診断などで高血圧や高脂血症を指摘された場合は、医師と相談の上、しっかりと治療なさることが必要となると思われます。
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