KONISHIKIが行った胃のガストリックバイパス手術とは、胃の入り口を狭め、そのサイズが小さくなった胃と小腸をつなげる方法で、自然と摂取カロリーが抑えられるため、高い減量効果が期待できると言われています。
肥満の為の胃の手術、海外ではよく聞くけど、日本でやった話は、ほとんど聞きませんよね。あれって、海外だから出来る手術なの? 国内ではやれないの? 国内の肥満治療はどうなっているの?
そこで、国内での肥満治療を調べてきました。過度の肥満(病的肥満)になってしまって、自分では治せない場合、最も多いのが、入院して肥満治療を受けるというもの。
この肥満治療、食事療法と運動療法をメインにして減量するので、そこは自分でダイエットする場合と同じですが、肥満によって引き起こされた糖尿病や痛風など他の病気の治療も並行して行うところ、心臓や足に負担が掛かり過ぎないように、しっかり管理しながら治療を行うのが病院の入院治療ならではのメリット。
ただ、大きな問題になっているのが、退院後、リバウンドしてしまう患者が多いこと。病院では管理されていて、肥満治療仲間もいるけれど、自宅に帰れば自由な生活。すっかり元の生活パターンに戻って、体重も元に戻ってしまう場合が非常に多いのです。
だったらやっぱり、KONISHIKIの受けたような手術がしたい。胃に直接メスを入れて行う方法だと、我慢も要らないし、リバウンドの心配もなさそうだし……。
そんなことを思っているあなたに吉報です。
実は、日本でも、東京の四谷メディカルキューブで肥満手術を受けることが出来るのです。肥満手術を受ける場合、保険適応がない、手術できる病院が限られているといった現状はありますが、肥満で苦しい思いをしている人の最後の駆け込み寺なのかもしれません。
KONISHIKIさんが受けた手術は、胃を小袋に分けて小腸につなぐ「腹腔鏡下ルーワイ胃バイパス術」という手術だそうです。一般的には「ガストリック(胃)バイパス手術」と呼ばれます。
胃バイパス手術は、胃の上部を水平に遮断し小腸と縫合する方法です。胃を強制的に縮小し、食事摂取量を少なくさせる方法です。胃の入り口のほうに小さな胃の小袋(胃嚢といい、15ml〜30mlの袋)を作り、ここに十二指腸を繋ぎます。消化液を分泌している残りの胃(幽門側)は、小腸に繋いでいます。
この手術は、「どうしても食べることが止められない」といった病的な肥満(BMI32以上で糖尿病の合併がある、もしくはBMI37以上とアジア太平洋肥満外科会議で規定されています)の患者さんに対して適応となります。侵襲性も高いため、やはり過度な肥満で問題となる場合に行うのであって、安易に痩せるための手段と考えるべきではないでしょう。
いままでは空腹時で50mlあった胃の容量が、およそ1/3程度になってしまうので、強制的に「少量で満腹」になるようにするわけです。たくさん食べると吐いてしまったり、気持ち悪くなったりします。
もちろん、しっかりとした栄養管理も必要で、無理して食べ過ぎると小袋の部分が伸びてしまい、意味を成さない患者さんもいらっしゃるようです。ダラダラとお菓子を食べ続けたり、高いカロリーの飲み物を飲み続けたりするとことで、手術をした甲斐なく減量に失敗してしまう人もいらっしゃるようです。
また、胃切除後では、当然、その生理的機能が手術により損なわれるため、機能障害や代謝障害が出現することも少なくありません。たとえば、鉄やカルシウム、ビタミンの欠乏がおこる可能性があります。
消化液(膵液、胆汁、胃液など)の食道への逆流も起こる可能性があり、そのため、食後の上体挙上や就寝前2時間は食事をとらない、就寝時は枕1つ分くらい頭部を高くした状態にして物理的に逆流を防ぐ、などの工夫が必要となることもあります。
さらに、ダンピング症候群とよばれるものがあります。食後20−30分以内に冷汗、動悸、めまい、熱感、顔面紅潮などの全身症状と、腹鳴、腹痛、下痢、腹部膨満など腹部症状が4〜5分持続する早期の症状と、食後2〜3時間後に低血糖症状を伴う後期の症状に分けられます。
前者の早期症状は、食物の急激な小腸移行による循環血液量の減少と、上部空腸拡張および蠕動亢進が原因となります。後者の後期症状は、急激に吸収されたブドウ糖による高血糖に伴いインスリン分泌が亢進し、低血糖や低カリウム血症を起こすことが原因です。
こうした胃バイパス手術の他に、手術の方法による肥満症の改善方法としては、以下のような胃バルーンシステム(内視鏡的胃内バルーン留置術)といったものもあります。
肥満の為の胃の手術、海外ではよく聞くけど、日本でやった話は、ほとんど聞きませんよね。あれって、海外だから出来る手術なの? 国内ではやれないの? 国内の肥満治療はどうなっているの?
そこで、国内での肥満治療を調べてきました。過度の肥満(病的肥満)になってしまって、自分では治せない場合、最も多いのが、入院して肥満治療を受けるというもの。
この肥満治療、食事療法と運動療法をメインにして減量するので、そこは自分でダイエットする場合と同じですが、肥満によって引き起こされた糖尿病や痛風など他の病気の治療も並行して行うところ、心臓や足に負担が掛かり過ぎないように、しっかり管理しながら治療を行うのが病院の入院治療ならではのメリット。
ただ、大きな問題になっているのが、退院後、リバウンドしてしまう患者が多いこと。病院では管理されていて、肥満治療仲間もいるけれど、自宅に帰れば自由な生活。すっかり元の生活パターンに戻って、体重も元に戻ってしまう場合が非常に多いのです。
だったらやっぱり、KONISHIKIの受けたような手術がしたい。胃に直接メスを入れて行う方法だと、我慢も要らないし、リバウンドの心配もなさそうだし……。
そんなことを思っているあなたに吉報です。
実は、日本でも、東京の四谷メディカルキューブで肥満手術を受けることが出来るのです。肥満手術を受ける場合、保険適応がない、手術できる病院が限られているといった現状はありますが、肥満で苦しい思いをしている人の最後の駆け込み寺なのかもしれません。
KONISHIKIさんが受けた手術は、胃を小袋に分けて小腸につなぐ「腹腔鏡下ルーワイ胃バイパス術」という手術だそうです。一般的には「ガストリック(胃)バイパス手術」と呼ばれます。
胃バイパス手術は、胃の上部を水平に遮断し小腸と縫合する方法です。胃を強制的に縮小し、食事摂取量を少なくさせる方法です。胃の入り口のほうに小さな胃の小袋(胃嚢といい、15ml〜30mlの袋)を作り、ここに十二指腸を繋ぎます。消化液を分泌している残りの胃(幽門側)は、小腸に繋いでいます。
この手術は、「どうしても食べることが止められない」といった病的な肥満(BMI32以上で糖尿病の合併がある、もしくはBMI37以上とアジア太平洋肥満外科会議で規定されています)の患者さんに対して適応となります。侵襲性も高いため、やはり過度な肥満で問題となる場合に行うのであって、安易に痩せるための手段と考えるべきではないでしょう。
いままでは空腹時で50mlあった胃の容量が、およそ1/3程度になってしまうので、強制的に「少量で満腹」になるようにするわけです。たくさん食べると吐いてしまったり、気持ち悪くなったりします。
もちろん、しっかりとした栄養管理も必要で、無理して食べ過ぎると小袋の部分が伸びてしまい、意味を成さない患者さんもいらっしゃるようです。ダラダラとお菓子を食べ続けたり、高いカロリーの飲み物を飲み続けたりするとことで、手術をした甲斐なく減量に失敗してしまう人もいらっしゃるようです。
また、胃切除後では、当然、その生理的機能が手術により損なわれるため、機能障害や代謝障害が出現することも少なくありません。たとえば、鉄やカルシウム、ビタミンの欠乏がおこる可能性があります。
消化液(膵液、胆汁、胃液など)の食道への逆流も起こる可能性があり、そのため、食後の上体挙上や就寝前2時間は食事をとらない、就寝時は枕1つ分くらい頭部を高くした状態にして物理的に逆流を防ぐ、などの工夫が必要となることもあります。
さらに、ダンピング症候群とよばれるものがあります。食後20−30分以内に冷汗、動悸、めまい、熱感、顔面紅潮などの全身症状と、腹鳴、腹痛、下痢、腹部膨満など腹部症状が4〜5分持続する早期の症状と、食後2〜3時間後に低血糖症状を伴う後期の症状に分けられます。
前者の早期症状は、食物の急激な小腸移行による循環血液量の減少と、上部空腸拡張および蠕動亢進が原因となります。後者の後期症状は、急激に吸収されたブドウ糖による高血糖に伴いインスリン分泌が亢進し、低血糖や低カリウム血症を起こすことが原因です。
こうした胃バイパス手術の他に、手術の方法による肥満症の改善方法としては、以下のような胃バルーンシステム(内視鏡的胃内バルーン留置術)といったものもあります。
胃バルーンシステム(内視鏡的胃内バルーン留置術)は、日本でも大分大学医学部で行われているそうです。
使われているのは、シリコーンでできた米国製バルーンで、管を通して生理食塩水を400〜700ml注入します。バルーンが、体の前方に当たる胃の前壁と背中側の後壁にちょうど達するサイズまで膨らませます。
胃内にバルーンを留置することで、物理的な胃内容量の減少と機能的な胃内容の排泄遅延により摂食量を減少させることができます。胃を切ったりしないので、侵襲が少ないのが大きな利点です。ただ、バルーンの耐性の問題から留置の限界が6ヶ月となっています。
処置にかかるのは10〜15分と短いのも利点です。ですが、経過観察も含め平均で4日間は入院が必要とのこと。入院費を含め、約15万円かかります。
こちらも適応となるのは、BMIが35以上で、糖尿病や高血圧、高脂血症、睡眠時無呼吸症候群、膝関節症などの合併症がある場合となります。さらに、薬や食事療法、体重を毎日記録して減量の動機づけをする行動療法で改善しないことも条件になる、とかなり厳しめです。
安易に手術を考えず、まずは食事療法などによって、しっかりと生活習慣を見直すことが重要であると思われます。
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摂食障害で無月経になった15歳女性
使われているのは、シリコーンでできた米国製バルーンで、管を通して生理食塩水を400〜700ml注入します。バルーンが、体の前方に当たる胃の前壁と背中側の後壁にちょうど達するサイズまで膨らませます。
胃内にバルーンを留置することで、物理的な胃内容量の減少と機能的な胃内容の排泄遅延により摂食量を減少させることができます。胃を切ったりしないので、侵襲が少ないのが大きな利点です。ただ、バルーンの耐性の問題から留置の限界が6ヶ月となっています。
処置にかかるのは10〜15分と短いのも利点です。ですが、経過観察も含め平均で4日間は入院が必要とのこと。入院費を含め、約15万円かかります。
こちらも適応となるのは、BMIが35以上で、糖尿病や高血圧、高脂血症、睡眠時無呼吸症候群、膝関節症などの合併症がある場合となります。さらに、薬や食事療法、体重を毎日記録して減量の動機づけをする行動療法で改善しないことも条件になる、とかなり厳しめです。
安易に手術を考えず、まずは食事療法などによって、しっかりと生活習慣を見直すことが重要であると思われます。
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